話題株ピックアップ【夕刊】(1):サイボウズ、F&LC、エネチェンジ

注目
2023年3月3日 15時11分

■サイボウズ <4776>  3,035円  +414 円 (+15.8%)  本日終値  東証プライム 上昇率トップ

サイボウズ<4776>が急騰。この日の取引開始前に開示した「2023年定時株主総会招集通知及び株主総会資料」の大株主の記載欄に、著名投資家の井村俊哉氏の名が入ったことが投資家の関心を引き付ける要因となったようだ。22年12月31日現在の大株主の上位10位のうち、井村氏は8位の株主。持ち株数は99万2000株で、持ち株比率は2.16%となっている。

■F&LC <3563>  3,650円  +270 円 (+8.0%)  本日終値  東証プライム 上昇率6位

FOOD & LIFE COMPANIES<3563>が高い。同社は2日、回転寿司「スシロー」の2月の全店ベースの売上高が前年同月比3.2%増になったと発表。8カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感されたようだ。既存店売上高は同0.2%減となり、前月の減少幅(10.4%減)から縮小。既存店の客数が同1.7%減(前月は11.1%減)となったことや、客単価が同1.5%増(前月は0.8%増)となったことが寄与した。

■ENECHANGE <4169>  1,162円  +80 円 (+7.4%)  本日終値

ENECHANGE<4169>が大幅反発。2日の取引終了後、神戸市北区のゴルフ場「北六甲カントリー倶楽部 東コース」と岐阜県瑞浪市のゴルフ場「ゴルフ5カントリーみずなみコース」に設置されていたEV(電気自動車)充電器を同社の6キロワットの普通充電器にリプレイスしたと発表しており、好材料視された。2014年から15年ごろにかけては、政府やカーメーカーの補助を受けて、全国でEV充電器の設置が爆発的に増加したが、現在その多くが補助制度の契約期間満了と充電器の耐用年数が過ぎ、新しい充電器への入れ替えが必要とされている。今回リプレイスを行った2つのゴルフ場もその一例で、設置から8年が経過したEV普通充電器は経年劣化もみられていたことから、同社のEV充電器が採択されたとしている。

■ギフティ <4449>  2,753円  +168 円 (+6.5%)  本日終値

ギフティ<4449>は大幅高で4日続伸している。2日の取引終了後、おやつのサブスク「snaq.me」を提供するスナックミー(東京都中央区)と資本提携契約を締結したと発表しており、好材料視された。昨年10月にスナックミーが実施した第三者割当増資を一部引き受けたという。また、事業面でも、eギフトサービスや企業が取引先や顧客、従業員に対して感謝の気持ちを表すために贈るCorporate Giftサービス領域で連携。スナックミーが取り扱うおやつ及びおやつ体験をギフトとして流通させるために、商品開発や販売、流通面で協業を開始したとしている。

■サイゼリヤ <7581>  3,295円  +180 円 (+5.8%)  本日終値

サイゼリヤ<7581>が続伸し昨年来高値を更新。同社は2日、2月の月次報告を公表。既存店売上高は前年同月比33.7%増となり、前月の伸び率(19.3%増)から拡大したことが好感されたようだ。既存店の客数が同30.9%増と前月(17.5%増)から伸びたほか、客単価が同2.1%増(前月は1.6%増)と堅調に推移していることが寄与した。なお、全店ベースの売上高は同34.1%増(前月は20.1%増)だった。

■エービーシー・マート <2670>  7,060円  +310 円 (+4.6%)  本日終値

エービーシー・マート<2670>が大幅反発。2日の取引終了後に発表した2月度概況で、既存店売上高が前年同月比39.8%増と12カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。降雪需要により冬物が好調に推移したことに加えて、インバウンド需要が活況になったことも売上高に貢献した。商品別では、降雪の影響でブーツ、新学期に向けてローファーやスニーカーなどの学需商品が好調だった。なお、全店売上高は同42.4%増だった。

■丸紅 <8002>  1,867.5円  +73.5 円 (+4.1%)  本日終値

丸紅<8002>が3連騰。この日、明治ホールディングス<2269>傘下の明治と、菓子メーカーである明治産業の全株式及び関連する商標権など無形資産を明治から取得する株式譲渡契約を締結したと発表しており、好材料視された。明治産業はグミ、ラムネ菓子、キャンディ類の製造・販売の豊富な実績を有し、「パチパチパニック」や「シャインマスカットキャンデー」など独自の商品を開発しているほか、「ヨーグレット」や「ハイレモン」など明治ブランドのロングセラー商品を受託製造している。丸紅は子会社の山星屋を通じて、国内の菓子流通事業に取り組んでいるが、明治産業を子会社化することで、商品の開発力と菓子特有のマーケティングノウハウを強化することになり、菓子事業の更なる成長を図るとしている。

■ファーストリテイリング <9983>  28,200円  +1,050 円 (+3.9%)  本日終値

ファーストリテイリング<9983>が続伸。2日の取引終了後に発表した2月度の国内ユニクロ売上速報で、既存店とEコマースを合わせた売上高が前年同月比21.3%増と3カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。気温が高く推移したことで、春物商品や新生活需要を捉えた商品が順調に立ち上がったことが貢献した。また、前年2月は気温が低めに推移したことで売上高が落ち込んでおり、その反動も影響したようだ。客数が同3.9%増と2カ月ぶりに前年を上回ったほか、客単価も同16.8%増と上昇した。

■アダストリア <2685>  2,314円  +84 円 (+3.8%)  本日終値

アダストリア<2685>が3日続伸。2日の取引終了後に発表した2月度の月次売上高で、既存店売上高が前年同月比24.8%増と12カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。前年に比べて休日が1日少ない影響はあったものの、新型コロナウイルスの影響からの回復に加えて、気温の上昇と新生活に向けた需要で春物の販売が好調に推移した。また、1月30日から2月5日の7日間、自社ECで1000円クーポンを配信したことも寄与した。なお、全店売上高は同25.9%増だった。

■昭電線HD <5805>  1,927円  +48 円 (+2.6%)  本日終値

昭和電線ホールディングス<5805>が3日ぶりに反発。SMBC日興証券が2日付で、投資評価「1」を継続し、目標株価を2400円から2520円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、高電圧電力ケーブル用コネクタ「SICONEX」のフルラインアップが業績を牽引すると予想。厳しい事業環境下にあるが、「SICONEX」の段階的な増産や、自動車生産の回復による電装・コンポーネンツ事業の底入れ、23年3月期に新型コロナウイルスの影響で苦戦した海外ワイヤハーネス、精密デバイスの好転、更に国内通信ケーブルの構造改革の進展による業績改善で、24年3月期は増益を達成できると見込む。

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