株価指数先物【寄り前コメント】 UBSによるクレディ・スイス買収を受けて、メガバンクの動向にらみの展開

市況
2023年3月20日 8時05分

大阪6月限ナイトセッション

日経225先物 26700 -330 (-1.22%)

TOPIX先物 1904.5 -32.0 (-1.65%)

シカゴ日経平均先物 26710 -320

(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

17日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。経営破綻したシリコンバレーバンクの持ち株会社だったSVBファイナンシャル・グループ<SIVB>が、連邦破産法11条の適用を申請し経営破綻した。前日には米大手銀11行がファースト・リパブリック・バンク<FRC>に資金支援すると発表し金融システム不安が和らいだが、不安再燃によって金融株を中心に売られた。JPモルガン・チェース<JPM>とゴールドマン・サックス・グループ<GS>が3%を超える下落でNYダウを押し下げたほか、景気敏感株が軟調。一方で、長期金利の低下を受けて、ハイテク株の一角が買われた。S&P500業種別指数はソフトウエア・サービス、食品・生活必需品小売の2セクターが上昇した半面、銀行、保険、自動車・同部品、各種金融、不動産の弱さが目立った。

シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、大阪比320円安の2万6710円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは、日中大阪比30円高の2万7060円で始まり、2万7150円まで買われる場面があった。ただし、その後軟化し下落に転じると、米国市場の取引開始後には2万6650円まで売られた。終盤にかけては2万6650円~2万6810円辺りのレンジで推移し、2万6700円でナイトセッションの取引を終えた。

日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り優勢の展開になりそうだ。ただし、スイスの金融大手クレディ・スイス・グループADR<CS>を、同じくスイスの金融大手であるUBSグループ<UBS>が買収することで合意したと発表した。UBSが株式交換の形で買収し、買収総額は30億スイスフラン(約4200億円)と報じられている。UBSは市場が始まる前に発表することで、金融市場の混乱を抑える狙いがあったとみられ、売り一巡後はショートカバーが入りやすいだろう。

ただし、75日、200日移動平均線が位置する2万7000円辺りでは強弱感が対立しそうだ。同水準にはボリンジャーバンドの-1σが位置しており、2万7000円水準が抵抗線として機能するようだと、-2σとのレンジでもあるオプション権利行使価格の2万6750円~2万7000円辺りでのこう着となろう。一方で、抵抗線をクリアしてくると、祝日を前にショートヘッジを外す動きが強まることで、25日線が位置する2万7350円辺りが意識されてくる可能性がありそうだ。

もっとも、21~22日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)での金融政策への対応が相場を大きく変動させる可能性があるため、積極的な売買は手控えられよう。リバランス中心のなか、東京市場は祝日を挟むことからスキャルピング中心のトレードになりやすい。

ヘッジファンドは世界の銀行株のロングポジションを解消し、ショートに傾けているとみられている。銀行株のショートカバーを交えた本格的なリバウンドが入るまでは、ヘッジを考慮したポジションになる。そのため、東京市場ではメガバンクがリバウンドを強めてくるかが注目されるため、メガバンクにらみの展開が想定される。

なお、先週末のNT倍率は先物中心限月で13.95倍に低下した。13日の上昇で上値抵抗の75日線を突破し、翌14日には14.09倍まで上昇した。その後はリバランスの動きを見せたものの、13.91倍辺りに位置している75日線が支持線として機能している。ややNTショートに向かいやすいだろうが、金融システムへの懸念は払拭されたわけではなく、スタンスとしてはNTロングでのスプレッド狙いを意識しておきたい。

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