話題株ピックアップ【昼刊】:マクセル、豊田織、インフォネ
■マクセル <6810> 1,691円 +300 円 (+21.6%) ストップ高買い気配 11:30現在 東証プライム 上昇率トップ
マクセル<6810>が急速人気化。寄り付きから大量の買い注文が入り商いが成立せず、気配値のまま前週末比300円高はストップ高となる1691円でカイ気配に張り付いた状態となっている。電池や産業部材の製造を手掛けるが、全固体電池分野の研究開発に積極的に展開し、今年1月には協業先のローム<6963>と同電池を使った低消費電流評価用電源モジュールキットを共同開発している。直近では19日付の日本経済新聞が、「(同社は)産業機械向けに大容量の全固体電池を世界で初めて量産する」と報じたことを受け、株価を強く刺激する格好となった。これについて会社側では「産機向け硫化物系全固体電池量産については、今期の第1四半期や第2四半期の決算時にリリースしてきた話であり、目新しさはないが、今年の夏ごろに工場向けに生産をスタートさせる方向にあることは確か」としている。
■豊田自動織機 <6201> 7,000円 -750 円 (-9.7%) 11:30現在 東証プライム 下落率3位
豊田自動織機<6201>はウリ気配スタートで急落。前週末17日の取引終了後、ディーゼルエンジン2機種とガソリンエンジン1機種の計3機種を搭載するフォークリフトの出荷停止を決めたと発表した。これを嫌気した売りが膨らんだようだ。国内向けフォークリフト用エンジンについて、排出ガスの国内規制値の超過と国内認証に関する法規違反の可能性を確認した。出荷停止対象のフォークリフトなどの売上高実績は2021年度で約420億円(豊田織全体の連結売上高は2兆7051億円)。23年2月末までの累計で、対象となるディーゼルエンジンを搭載したフォークリフトの国内販売台数は7万1300台。ガソリンエンジンを搭載したフォークリフトは8万8300台という。
■インフォネット <4444> 1,654円 +300 円 (+22.2%) ストップ高 11:30現在
インフォネット<4444>がストップ高は1654円に買われ、21年5月以来約1年10カ月ぶりの高値圏に浮上した。企業のホームページ制作に際してWebサイトのデザインやコンテンツ管理・運営を行うが、子会社などと連携してチャットボットシステムなど人工知能(AI)分野への展開に力を入れている。会話の分岐が可能な第2世代AIチャットボットのサービス提供などで話題となった。ここ米オープンAIのチャットGPTに対するマーケットの注目度が高まるなか、関連有力株として頭角を現した。株式需給面では前週末17日付で増担保規制がかかっているものの押し目は浅く、大口の投資資金の攻勢が波状的に続いている。外資系証券経由の貸株調達による空売り残急増も踏み上げ相場の演出につながっているもようだ。
■LeTech <3497> 927円 +150 円 (+19.3%) ストップ高買い気配 11:30現在
LeTech<3497>がカイ気配スタートとなっている。同社は17日取引終了後、23年7月期通期の単独業績予想を修正。営業損益の見通しを従来の10億1300万円の黒字から13億3000万円の黒字(前期は32億3200万円の赤字)に上方修正したことが好感されているようだ。主力の不動産ソリューション事業で投資用賃貸マンション「LEGALAND」の販売をはじめとした不動産販売が好調なほか、保有するホテル・民泊物件の賃貸収支が改善していることなどが主な要因だとしている。一方、不動産の保有及び売却時期の見直しを行うことから、売上高予想については従来の199億4300万円から182億1000万円(前期に比べほぼ横ばい)に引き下げた。
■イメージ・マジック <7793> 991円 +150 円 (+17.8%) ストップ高 11:30現在
イメージ・マジック<7793>が3日ぶり急反騰、前日比150円高はストップ高となる991円に買われている。個人や法人を対象にオンデマンド印刷を効率化させるソリューションを提供する。前週末発表した23年4月期第3四半期(22年5月~23年1月)決算は営業利益が6200万円(前期比83%減)と低調ながら、通期計画の2600万円を超過した。目先業績底入れ感が出ているほか、アパレル業界などの製造におけるワークフローのデジタルトランスフォーメーション(DX)推進を背景に24年4月期は収益急回復の可能性があり、株価は来期を視野に物色人気に火がつく格好となった。
■ダブルエー <7683> 3,395円 +500 円 (+17.3%) ストップ高買い気配 11:30現在
ダブルエー<7683>がストップ高買い気配。同社は17日取引終了後、24年1月期通期の連結業績予想を公表。営業利益の見通しを前期比35.0%増の16億200万円としていることや、年間配当計画を前期比10円増配の35円としていることが好感されているようだ。なお、23年1月期通期の連結営業利益は前の期比14.4%増の11億8600万円で着地した。スニーカーを中心としたカジュアル志向の靴及び履き心地を重視した靴の需要が拡大傾向にあることや、更なる成長が期待できるECチャネルの事業拡大に取り組んだことなどが奏功した。
■モリ工業 <5464> 3,540円 +500 円 (+16.5%) 11:30現在
モリ工業<5464>が急反騰し昨年来高値を更新している。前週末17日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、売上高を484億円から486億円(前期比12.8%増)へ、営業利益を56億円から66億円(同16.1%増)へ、純利益を42億円から50億円(同15.7%増)へ上方修正し、あわせて期末配当予想を90円から140円(年180円)へ引き上げたことが好感されている。ニッケル市況が高値圏で推移するなか、材料価格が高止まりとなり、在庫の評価益が発生したことが寄与する。また、販売価格の大きな下落もなく、スプレッドを確保することができたことも寄与する。
■Link-U <4446> 1,026円 +104 円 (+11.3%) 11:30現在 東証プライム 上昇率2位
Link-U<4446>が寄り付き大口の買い注文に商いが成立せず、カイ気配のまま株価を上昇させ、今年1月上旬以来となる1000円大台に乗せた。昨年来高値更新も視野に捉えている。同社はコンテンツ配信事業を手掛け、漫画アプリで優位性を発揮する。足もとの業績は会社側の想定を上回って好調に推移しており、前週末17日取引終了後に発表した23年7月期上期(22年8月~23年1月)決算は営業利益が前年同期比2.2倍の2億2700万円と急拡大、通期計画の2億5100万円に対する進捗率は90%を超えた。今期業績の上振れ期待が高まるなか、投資資金の流入が加速した。
■MICS化学 <7899> 400円 +37 円 (+10.2%) 一時ストップ高 11:30現在
MICS化学<7899>が続急騰して一時ストップ高の443円に買われている。前週末17日の取引終了後、23年4月期の連結業績予想について、売上高を26億1500万円から28億400万円(前期比7.6%増)へ、営業利益を5700万円から9800万円(同92.5%増)へ、純利益を3500万円から6800万円(同2.1倍)へ上方修正し、あわせて期末配当予想を4円から5円(年9円)に引き上げたことが好感されている。コロナ禍からの需要回復によって食品分野を中心に大口先からの受注が増加していることが要因。また、効率的な計画生産の推進や不採算製品群の統廃合による製造コストの削減の取り組みも奏功する。なお、同時に発表した第3四半期累計(22年5月~23年1月)決算は、売上高21億1400万円(前年同期比9.0%増)、営業利益9400万円(同2.3倍)、純利益6600万円(同2.3倍)だった。
■石井表記 <6336> 723円 +51 円 (+7.6%) 11:30現在
石井表記<6336>が大幅高。前週末17日の取引終了後に23年1月期決算を発表。営業利益が前の期比13.8%増の20億1500万円と、従来予想(15億9700万円)から上振れして一転増益となったことが好感されている。売上高も従来予想(169億8700万円)を上回り、同26.3%増の182億2200万円で着地した。中国経済の回復によって電子部品実装需要が予想以上に増加したほか、原材料価格上昇分の価格転嫁を進めたことが収益を押し上げた。同時に発表した今24年1月期業績予想は、売上高が前期比0.8%減の180億8200万円、営業利益が同4.5%減の19億2400万円。配当予想は前期比据え置きの10円とした。
■イフジ産業 <2924> 1,015円 +64 円 (+6.7%) 11:30現在
イフジ産業<2924>が大幅高となっている。同社は17日取引終了後、23年3月期通期の連結業績予想を修正。営業利益の見通しを従来の13億3300万円から15億6400万円(前期比18.0%増)に引き上げたことなどが好感されているようだ。売上高予想も180億5900万円から207億6500万円(同19.1%増)に上方修正。販売価格の改定や販売数量の増加に加え、工場の生産効率や歩留まりの向上に努めたことなどが主な要因だとしている。また、期末配当を従来計画比3円増額の21円とすることも発表。これにより、中間配当14円をあわせた年間配当は35円(前期は28円)となる。
■中村超硬 <6166> 611円 +38 円 (+6.6%) 一時ストップ高 11:30現在
中村超硬<6166>が一時ストップ高に買われている。前週末17日の取引終了後、千葉大学大学院薬学研究院薬化学研究室との共同研究で、副作用の少ないがん治療薬などに有効に機能するといわれる有機化合物であるPIP構造体について、低価格で安定して提供できる合成手法を獲得したと発表したことが好感されている。なお、同件が23年3月期業績に与える影響は軽微としている。
■ニッカトー <5367> 608円 +33 円 (+5.7%) 11:30現在 東証プライム 上昇率4位
ニッカトー<5367>が高い。前週末17日の取引終了後、23年3月期配当予想の増額修正を発表しており、これが好感されている。従来11円としていた期末配当を13円にする。これにより、年間で23円(前期20円)となる見通しだ。
■クニミネ工業 <5388> 898円 +35 円 (+4.1%) 11:30現在
クニミネ工業<5388>が大幅続伸している。前週末17日の取引終了後、23年3月期の期末一括配当予想を30円から40円(前期30円)へ引き上げると発表したことが好感されている。今年6月1日に創立80周年を迎えることから、記念配当10円を実施する。
■メタリアル <6182> 1,454円 +45 円 (+3.2%) 11:30現在
メタリアル<6182>が全体軟調相場に逆行しカイ気配スタートで株価水準を切り上げている。人工知能(AI)を活用した翻訳ソフトなどを主力展開し、株価は足もとのAI関連株人気に乗り、長期トレンドでみた底値圏離脱の動きを鮮明としている。そうしたなか、17日取引終了後に、AI関連製品群を企業のビジネスソリューションとして活用するためのプラットフォーム「Metareal AI」が米オープンAIの提供する大規模言語モデル「GPT―4」の接続を完了したことを発表、世界規模で注目度が増している生成AIの関連有力株として改めて物色の矛先が向いている。
●ストップ高銘柄
元旦ビューティ工業 <5935> 10,990円 +1,500 円 (+15.8%) ストップ高買い気配 11:30現在
マツモト <7901> 11,250円 +1,500 円 (+15.4%) ストップ高 11:30現在
など、7銘柄
●ストップ安銘柄
ウェルライ <9565> 3,540円 -700 円 (-16.5%) ストップ安売り気配 11:30現在
など、1銘柄
株探ニュース