【投資部門別売買動向】信託銀が2週連続で売り越す一方、海外勢は2週連続で買い越し、個人も2週ぶりに買い越す (4月第1週)
●信託銀が2週連続で売り越す一方、海外勢は2週連続で買い越し、個人も2週ぶりに買い越す
東証が13日に発表した4月第1週(3日~7日)の投資部門別売買動向(現物)によると、米景気に先行き懸念が高まり日経平均株価が前週末比523円安の2万7518円と3週ぶりに下落したこの週は、年金基金の売買動向を映すとされる信託銀行は2週連続で売り越した。売越額は4032億円と前週の180億円から急拡大した。証券会社の自己売買は3週ぶりに売り越し、売越額は4986億円だった。前週は4043億円の買い越しだった。
一方、海外投資家は2週連続で買い越し、買越額は6796億円と前週の70億円から大きく膨らんだ。海外投資家は先物の投資部門別売買動向では日経225先物、TOPIX先物、ミニ日経225先物、ミニTOPIX先物の合計で2週連続で売り越した。売越額は3897億円と前週の4190億円から縮小した。現物と先物の合算では4週ぶりに買い越し、買越額は2899億円だった。個人投資家は2週ぶりに買い越し、買越額は2103億円だった。前週は2720億円の売り越しだった。
日経平均が3週ぶりに下落する中、信託銀行が2週連続で売り越す一方、海外投資家は2週連続で買い越し、個人投資家も2週ぶりに買い越した。
■投資部門別売買代金差額 (4月3日~7日)
東証・名証2市場の内国普通株式市場の合計[総合証券ベース(全51社)]
※単位:億円(億円未満切り捨て) ▲は売り越し
海外投資家 信託銀行 個人合計 [ 現金 信用 ] 日経平均 ( 前週比 )
4月 ―――
第1週 6,796 ▲4,032 2,103 [ ▲313 2,416 ] 27,518円 ( -523 円)
3月 ―――
第5週 70 ▲180 ▲2,720 [ ▲1,661 ▲1,058 ] 28,041円 ( +656 円)
第4週 ▲4,617 205 2,217 [ 1,145 1,071 ] 27,385円 ( +51 円)
第3週 ▲5,686 ▲2,022 7,542 [ 4,820 2,722 ] 27,333円 ( -810 円)
第2週 ▲11,275 ▲1,493 ▲2,008 [ ▲2,463 454 ] 28,143円 ( +216 円)
第1週 ▲994 ▲515 ▲2,082 [ ▲2,516 434 ] 27,927円 ( +473 円)
2月 ―――
第4週 ▲2,263 ▲1,339 887 [ 278 609 ] 27,453円 ( -59 円)
第3週 2,331 ▲1,519 ▲688 [ ▲1,324 636 ] 27,513円 ( -157 円)
第2週 1,864 ▲1,758 ▲703 [ ▲1,482 778 ] 27,670円 ( +161 円)
第1週 ▲67 ▲1,739 683 [ ▲228 912 ] 27,509円 ( +126 円)
1月 ―――
第4週 3,037 ▲1,933 ▲3,991 [ ▲3,108 ▲882 ] 27,382円 ( +829 円)
第3週 987 ▲1,200 ▲128 [ ▲506 377 ] 26,553円 ( +434 円)
第2週 1,705 ▲1,196 ▲598 [ ▲812 214 ] 26,119円 ( +145 円)
第1週 ▲640 ▲50 2,410 [ 1,632 778 ] 25,973円 ( -120 円)
12月 ―――
第4週 1,782 ▲62 ▲307 [ ▲1,100 792 ] 26,094円 ( -140 円)
第3週 ▲2,418 ▲419 2,788 [ 1,178 1,610 ] 26,235円 ( -1291 円)
第2週 ▲164 ▲1,003 1,287 [ ▲662 1,950 ] 27,527円 ( -373 円)
第1週 ▲797 ▲1,477 568 [ 80 488 ] 27,901円 ( +123 円)
※「信託銀行」は年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)など年金基金の売買動向を映すとされる部門。「個人・現金」は個人投資家による現物取引の売買動向、「個人・信用」は個人投資家による信用取引の売買動向。
※日銀が金融緩和策の一環として実施しているETF(上場投資信託)の買い入れは、ETFを組成する証券会社の自己売買部門を通じて買い入れているとみられる。
株探ニュース