前週末14日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―
■SFP <3198> 1,900円 (-128円、-6.3%)
東証プライムの下落率6位。SFPホールディングス <3198> [東証P]が9日ぶりに急反落した。14日、23年2月期の連結決算とともに、24年2月期の業績予想を開示した。売上高は前期比17.8%増の270億円と増収を見込むものの、経常利益は助成金のはく落を背景に、同24.2%減の12億円となる見通し。同社は居酒屋「磯丸水産」などを展開する。リオープン銘柄の利益拡大に期待する投資家にとっては、物足りない内容と受け止められたようだ。23年2月期の連結決算は、売上高が229億1300万円(前の期比2.2倍)、経常利益が15億8300万円(同28.1%減)となった。13日の取引終了後に、前期業績の計画下振れを発表していた。昨年秋以降、新型コロナウイルス感染症を巡る情勢が徐々に落ち着きをみせるなか、インバウンド需要の回復もあって、売上高は回復基調にあった。だが昨年夏の感染急拡大による落ち込みを補うには至らず、水道光熱費の高騰も響いた。
■SHOEI <7839> 2,514円 (-90円、-3.5%)
SHOEI <7839> [東証P]が大幅続落。SMBC日興証券は13日、同社株の投資評価を「1」から「2」へ引き下げた。目標株価は3150円から2600円に見直した。同証券では、スポーツ・アウトドア関連用品はコロナ特需の反動減で22年以降の実需は減少するとみていたが、同社は旺盛な中国需要で23年9月期以降も持続的な成長が続くと予想していた。しかし、中国の各種統計をみると不透明感が増しつつあると指摘。これを受けて、23年9月期の業績予想は据え置くが、24年9月期の予想は下方修正している。
■東宝 <9602> 5,120円 (-150円、-2.9%)
東宝 <9602> [東証P]が5日ぶりに反落。13日取引終了後の決算発表で、24年2月期の連結営業利益は前期比10.9%減の400億円と減益予想が示された。配当も40円(前期比20円減)と減配の見込み。市場では、今2月期の同利益を530億円前後とみていただけに「ネガティブ」との見方が強い。前23年2月期の同利益は448億8000万円だった。前期から「収益認識に関する会計基準」を適用しているが、前の期との単純比較では12%増だった。新海誠監督の映画「すずめの戸締まり」などがヒットした。
■久光薬 <4530> 3,740円 (-90円、-2.4%)
久光製薬 <4530> [東証P]が4日ぶりに反落した。13日取引終了後、23年2月期の連結決算発表にあわせ、24年2月期の最終利益が前期比9.7%減の106億円となる見通しを示した。最終減益の計画を嫌気した売りが出たようだ。売上高は同3.1%増の1323億円を見込む。医療用医薬品では国内では増収を見込む一方、米国では減収を予想。想定為替レートは1ドル=127円とした。年間配当は85円を計画。前期は記念配当50銭を含め84円50銭で、50銭の増配となる見通しだ。
■ジャムコ <7408> 1,420円 (-22円、-1.5%)
ジャムコ <7408> [東証P]が3日続落。米航空機大手のボーイング <BA> が小型機「737MAX」について、製造上の問題が報告されたとして一部の機体の引き渡しを停止したと米国時間13日に伝わった。航空機向けのギャレー(厨房設備)などを手掛けるジャムコに対しては、今後の生産面での影響を懸念した売りが出たようだ。報道を受け、ボーイングの株価は時間外取引で大幅に下落した。問題があったのは、部品メーカーのスピリット・エアロシステムズ・ホールディングス <SPR> が担当した部分とされる。航空機関連では東邦チタニウム <5727> [東証P]や大阪チタニウムテクノロジーズ <5726> [東証P]も下落した。
※14日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。
株探ニュース