来週の株式相場に向けて=GW明けの日経平均は一段の上昇目指すか

市況
2023年5月2日 17時51分

日経平均株価は2日に前日比34円高の2万9157円と4日続伸。終値ベースでは22年8月17日高値(2万9222円)更新が目前に迫っている。

4月以降の日経平均は17勝5敗と連日の上昇を演じている。この上昇の要因は、春闘の賃上げが堅調だったことに加え、4月28日の日銀金融政策決定会合で長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)の修正が見送られ、低金利政策の持続が示されたことが大きい。足もとの日経平均の騰落レシオ(25日ベース)は138.00と高水準にある。また、日経平均と移動平均線との乖離率も膨らんでいる。

当然、一服はいつあってもおかしくない状況だ。ただ、日経平均は22年8月抜けが目指されているが、TOPIXはすでに21年9月下旬以来、1年8カ月ぶりの水準に上昇している。21年9月と言えば、日経平均は3万円台乗せを達成した時期だ。

米国市場の動向にも左右され、目先は調整もあり得るが、足もとの株価は3万円を意識する展開とみていいだろう。特に、イオン<8267>やローソン<2651>、キッコーマン<2801>や山崎製パン<2212>など内需消費関連株に力強い動きが見えていることは注目できる。

東京市場は3日からゴールデンウイーク(GW)の連休に入るが、海外市場は通常取引で注目イベントが目白押し。今週の最大の焦点は2~3日にかけての米連邦公開市場委員会(FOMC)で、0.25%利上げが確実視されるなか、これで打ち止め感が出るかが焦点だ。また、3日には米4月ISM非製造業景況感指数、4日には欧州中央銀行(ECB)理事会、5日には米4月雇用統計が予定されている。4日には米アップル<AAPL>が決算発表を行う。

来週は、海外では10日に米4月消費者物価指数(CPI)が発表され、12日に米5月ミシガン大学消費者マインド指数が発表される。国内では、8日から新型コロナウイルスの感染症法上の分類が「5類」に引き下げられる。9日に3月家計調査が発表される。8日に丸紅<8002>、9日に任天堂<7974>、三越伊勢丹ホールディングス<3099>、10日にトヨタ自動車<7203>、日本製鉄<5401>、11日に東京エレクトロン<8035>、ソフトバンクグループ<9984>、12日に日本電信電話<9432>、楽天グループ<4755>などの決算発表が予定されている。来週の日経平均の予想レンジは2万8900~2万9600円前後。(岡里英幸)

出所:MINKABU PRESS

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.