話題株ピックアップ【夕刊】(3):TMN、INPEX、邦チタ

注目
2023年5月9日 15時18分

■TMN <5258>  1,388円  +25 円 (+1.8%)  本日終値

トランザクション・メディア・ネットワークス<5258>が上場来高値を更新した。8日の取引終了後、23年3月期の単体業績に関し、最終損益の黒字額がこれまでの見通しの3億9000万円から6億7200万円(前の期は3億8500万円の最終赤字)に上振れて着地したようだと発表。これを材料視した買いが集まったようだ。売上高は76億8100万円から78億3100万円(前の期比9.7%増)に上振れしたという。顧客のQR・バーコード決済取引高の増加に伴い、QR・バーコード精算手数料売上が増加した。繰延税金資産の計上も利益を押し上げる要因となった。同社は4月4日に東証グロース市場に新規上場した。

■INPEX <1605>  1,469円  +15 円 (+1.0%)  本日終値

INPEX<1605>や石油資源開発<1662>が高い。8日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の6月限が前週末比1.82ドル高の1バレル=73.16ドルに上昇した。先週末5日に発表された米4月雇用統計は堅調な内容となり、景気後退懸念が薄らいだことで、原油需要は底堅く推移するとの見方が浮上した。また、足もとでドルが下落したことで、ドル建てで取引される原油に値頃感からの買いが入った。

■東邦チタニウム <5727>  1,600円  -414 円 (-20.6%)  本日終値  東証プライム 下落率トップ

東邦チタニウム<5727>が急落。8日の取引終了後に発表した24年3月期連結業績予想で、売上高832億円(前期比3.5%増)、営業利益46億円(同57.0%減)、純利益29億円(同61.4%減)と大幅営業減益を見込み、年間配当予想を前期比18円減の12円としていることが嫌気された。航空機向けチタン需要の回復及びロシア製展伸材からの代替需要により、金属チタン事業の販売は引き続き堅調に推移すると想定しているものの、触媒事業及び化学品事業の販売は中国など海外の本格的な景気回復にまだ時間を要すると想定。また、金属チタン事業で製造コストの安い在庫の取り崩しなど、前期に顕在化した一過性の好転要因がなくなり、前期後半以降の製造コストの高い製品の払い出しが本格化することが利益を圧迫するという。なお、23年3月期決算は、売上高803億5100万円(前の期比44.7%増)、営業利益106億9300万円(同2.0倍)、純利益75億400万円(同2.0倍)だった。同時に、26年3月期に売上高1200億円、営業利益130億円を目指す中期経営計画を策定した。スポンジチタン設備(若松/茅ヶ崎工場)の一部改良による能力増強やコスト変動に連動した価格フォーミュラー化などに注力するとしている。

■飯野海運 <9119>  869円  -119 円 (-12.0%)  本日終値  東証プライム 下落率2位

飯野海運<9119>が後場急落。午後2時ごろ、24年3月期業績予想を発表し、売上高を前期比13.0%減の1230億円、営業利益を同41.0%減の117億円とした。配当予想も前期比36円減の29円としており、今期の軟調な見通しを嫌気した売りが出ている。好調だった前23年3月期の反動が出た格好。同時に発表した前期決算は売上高が前の期比35.8%増の1413億2400万円、営業利益が同2.6倍の198億3500万円だった。あわせて、26年3月期を最終年度とする中期経営計画を発表している。

■リコー <7752>  1,055円  -77 円 (-6.8%)  本日終値  東証プライム 下落率6位

リコー<7752>が続急落した。8日の取引終了後、23年3月期の連結決算発表にあわせ、24年3月期の業績予想を開示し、最終利益が前期比8.0%減の500億円となる見通しを示した。最終減益の計画を嫌気した売りが膨らんだようだ。売上高は同5.4%増の2兆2500億円を見込む。商材供給の正常化と、オフィスサービス事業の成長加速などを見込む。半面、利益面では、前期に計上した資産売却益などの反動の影響が出るほか、想定レートを前期と比較し円高方向に設定したことも響く。年間配当は前期比2円増配の36円を予定する。23年3月期の連結決算は、売上高が前の期比21.4%増の2兆1341億8000万円、最終利益が同79.0%増の543億6700万円だった。

■安田倉庫 <9324>  1,001円  -66 円 (-6.2%)  本日終値  東証プライム 下落率7位

8日に決算を発表。「今期経常は7%減益、前期配当を1円増額・今期は1円増配へ」が嫌気された。

安田倉庫 <9324> [東証P] が5月8日大引け後(15:00)に決算を発表。23年3月期の連結経常利益は前の期比6.5%減の37.7億円になり、24年3月期も前期比7.3%減の35億円に減る見通しとなった。4期連続減益になる。同時に、前期の年間配当を25円→26円(前の期は25円)に増額し、今期も前期比1円増の27円に増配する方針とした。

⇒⇒安田倉庫の詳しい業績推移表を見る

■新日本科学 <2395>  2,398円  -142 円 (-5.6%)  本日終値  東証プライム 下落率9位

8日に決算を発表。「今期経常は25%減益へ」が嫌気された。

新日本科学 <2395> [東証P] が5月8日大引け後(15:00)に決算を発表。23年3月期の連結経常利益は前の期比29.9%増の91.9億円に伸びたが、24年3月期は前期比24.5%減の69.4億円に減る見通しとなった。

⇒⇒新日本科学の詳しい業績推移表を見る

■ワークマン <7564>  5,450円  -270 円 (-4.7%)  本日終値

ワークマン<7564>が反落した。8日の取引終了後、23年3月期の単体決算発表にあわせ、24年3月期の業績予想を開示し、今期の最終利益が前期比5.4%増の175億6300万円となる見通しを示した。だが、前期の決算が最終減益となったうえ、今期の最終利益は22年3月期の過去最高益の水準に届かず、買い向かう姿勢は限られた。株価は前日に上昇をしていたこともあって、利益確定目的の売りが優勢となったようだ。営業総収入は同6.5%増の1365億7600万円を計画する。今期の期末店舗数は1015店舗(前期末は981店舗)を予定。チェーン全店売上高は同6.5%増、既存店売上高は同2.0%増を見込む。想定為替レートは1ドル=132円に設定した。仕入れ計画の約50%に関しては1ドル=129円50銭で為替予約を済ませたという。ワークマンプラスは地方都市での出店を強化するほか、一般向けの店舗展開として都市型ショッピングセンターへの出店も加速する。23年3月期の決算は、営業総収入が前の期比10.3%増の1282億8900万円、最終利益が同9.0%減の166億5600万円だった。

■ユニ・チャーム <8113>  5,269円  -247 円 (-4.5%)  本日終値

ユニ・チャーム<8113>が大幅安で3日続落。8日の取引終了後に発表した第1四半期(1~3月)連結決算が、売上高2208億3900万円(前年同期比8.1%増)、純利益165億1600万円(同1.8%減)と最終減益となったことが嫌気された。新型コロナウイルス収束傾向でマスク売り場が縮小するといった下押し要因があった一方、国内におけるペットケア関連やベビーケア関連商品、インドやインドネシアのベビーケア商品などが売り上げを牽引した。ただ、原材料高やコストの上昇が重荷となり、減益を余儀なくされた。なお、23年12月期通期業績予想は売上高9635億円(前期比7.3%増)、純利益809億円(同19.7%増)の従来見通しを据え置いている。

■ピアズ <7066>  1,370円  +300 円 (+28.0%) ストップ高   本日終値

ピアズ<7066>はストップ高。8日の取引終了後に23年9月期業績予想の修正を発表。純利益を4億8000万~5億2200万円(前期1億100万円の赤字)とし、従来予想のレンジ(300万~6500万円)から大幅に引き上げたことが好感された。非対面型で接客を行う「オンライン接客サービス」の需要が想定を上回り、オンライン接客による成約率向上など収益率が大幅に改善したことが寄与。また、イベントプロモーション案件の受託が回復傾向にあることや、子会社売却に伴う特別利益なども利益を押し上げる見通し。なお、売上高予想については従来の57億500万~70億8000万円(同37億9300万円)を据え置いた。

■スーパーバッグ <3945>  1,694円  +300 円 (+21.5%) ストップ高   本日終値

スーパーバッグ<3945>がストップ高。同社は8日取引終了後、23年3月期通期の連結業績予想修正を発表。営業損益の見通しを従来の3億2000万円の黒字から4億5000万円の黒字(前の期は4億9600万円の赤字)に上方修正したことが好感されているようだ。売上高予想も249億円から252億5300万円(前の期比0.5%増)に引き上げた。人流増加に伴う包装資材需要の回復が継続しているほか、利益面では事業構造改革による生産体制の効率化、不採算事業の見直し、固定費の削減に向けた取り組みなどが寄与した。

■東洋テック <9686>  1,140円  +150 円 (+15.2%) ストップ高   本日終値 東洋テック<9686>が後場ストップ高の1140円に買われた。午後2時30分ごろに発表した24年3月期連結業績予想で、売上高315億円(前期比4.5%増)、営業利益12億円(同42.1%増)、純利益7億5000万円(同1.1%増)と大幅営業増益を見込み、年間配当予想で前期比3円増の36円を予定していることが好感された。新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが2類から5類へ見直されることに伴うビジネス機会の増加に加えて、収益力の強化への取り組みが寄与する見通し。なお、23年3月期決算は、売上高301億3900万円(前の期比9.7%増)、営業利益8億4400万円(同0.5%減)、純利益7億4100万円(同61.4%増)だった。

■セルシス <3663>  764円  +100 円 (+15.1%) ストップ高   本日終値

セルシス<3663>がストップ高。イラスト制作ソフトを主力にデジタル機器向けソフト開発を手掛け、Web3分野を育成している。同社が8日取引終了後に発表した23年12月期第1四半期の決算は、営業利益が前年同期比20%増の5億4800万円と大幅な伸びを達成、今上期予想に対する進捗率は90%を超えた。これを材料視する形で投機資金が集中している。株価は4月下旬以降、650円近辺でのもみ合いを継続していたが、直近は出来高増勢のなか上値を慕う動きをみせていた。

●ストップ高銘柄

ビューティ花壇 <3041>  414円  +80 円 (+24.0%) ストップ高   本日終値 

など、7銘柄

●ストップ安銘柄

WT天然ガス <1689>  1円  -0.1 円 (-9.1%) ストップ安   本日終値

など、1銘柄

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