話題株ピックアップ【夕刊】(3):ホシザキ、ダイヘン、ENEOS
■ホシザキ <6465> 5,200円 +270 円 (+5.5%) 本日終値
10日に決算を発表。「1-3月期(1Q)経常は11%増益で着地」が好感された。
ホシザキ <6465> [東証P] が5月10日大引け後(15:00)に決算を発表。23年12月期第1四半期(1-3月)の連結経常利益は前年同期比10.9%増の127億円に伸び、通期計画の351億円に対する進捗率は36.3%となり、5年平均の33.5%とほぼ同水準だった。
■ダイヘン <6622> 4,855円 +250 円 (+5.4%) 本日終値
10日に決算を発表。「今期経常は微増で4期連続最高益、前期配当を12円増額・今期は3円増配へ」が好感された。
ダイヘン <6622> [東証P] が5月10日大引け後(15:40)に決算を発表。23年3月期の連結経常利益は前の期比11.8%増の176億円になり、24年3月期は前期比0.2%増の177億円とほぼ横ばいを見込み、4期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。5期連続増収、増益になる。同時に、前期の年間配当を150円→162円(前の期は110円)に増額し、今期も前期比3円増の165円に増配する方針とした。
同時に発表した「東北電機製造の株式取得へ」も買い材料。
東北電機製造の株式取得へ。
■ENEOS <5020> 506円 +25.6 円 (+5.3%) 本日終値
ENEOSホールディングス<5020>が高い。午後1時ごろに24年3月期業績予想を発表。営業利益を前期比20.9%増の3400億円とし、2期ぶりに増益に転換する見通しとなったことが好感された。売上高は同10.8%減の13兆4000億円を見込む。配当予想は前期比据え置きの22円とした。同時に発表した23年3月期決算は、売上高が前の期比37.5%増の15兆165億円、営業利益が同64.2%減の2812億8500万円だった。原油高に伴う石油製品販売価格の上昇や円安進行で大幅増収となった一方、在庫影響により利益は減少した。あわせて第3次中期経営計画(2023~25年度)を発表。中計期間に、在庫影響を除いた純利益の50%以上を配当・自社株買いに充てることや、配当額の下限を1株22円とする方針などを掲げた。このほか、子会社JX金属の東京証券取引所への上場準備を開始することを明らかにしており、これら発表も好感され買い優勢の展開となっている。
■ハウス食品グループ本社 <2810> 3,170円 +160 円 (+5.3%) 本日終値
10日に決算を発表。「今期経常は15%増益へ」が好感された。
ハウス食品グループ本社 <2810> [東証P] が5月10日大引け後(15:00)に決算を発表。23年3月期の連結経常利益は前の期比13.6%減の182億円になったが、24年3月期は前期比14.5%増の209億円に伸びる見通しとなった。3期連続増収になる。
■日本金銭機械 <6418> 1,317円 +66 円 (+5.3%) 本日終値
10日に決算を発表。「前期経常が上振れ着地・今期は18%増益、2円増配へ」が好感された。
日本金銭機械 <6418> [東証P] が5月10日大引け後(15:30)に決算を発表。23年3月期の連結経常利益は前の期比8.5%減の12.6億円になったが、従来予想の8億円を上回って着地。24年3月期は前期比18.4%増の15億円に拡大する見通しとなった。3期連続増収になる。
■エア・ウォーター <4088> 1,825円 +91 円 (+5.3%) 本日終値
10日に決算を発表。「今期最終は10%増で2期ぶり最高益、前期配当を4円増額・今期も60円継続へ」が好感された。
エア・ウォーター <4088> [東証P] が5月10日大引け後(15:00)に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。23年3月期の連結最終利益は前の期比7.1%減の401億円になったが、24年3月期は前期比9.6%増の440億円に伸びを見込み、2期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。3期連続増収になる。同時に、前期の年間配当を56円→60円(前の期は56円)に増額し、今期も60円を継続する方針とした。
■ヤマトホールディングス <9064> 2,504円 +122 円 (+5.1%) 本日終値
ヤマトホールディングス<9064>が大幅高で3日続伸し、年初来高値を更新した。10日の取引終了後に23年3月期の連結決算とともに、自社株買いの実施を発表した。24年3月期が大幅な経常増益となる見通しも示しており、好感されたようだ。同社は取得総数2200万株(自己株式を除く発行済み株式総数の6.06%)、取得総額500億円を上限とする自社株買いを5月17日から24年2月29日まで実施する。取得した株式の全数を24年3月29日に消却する予定。24年3月期の営業収益は前期比3.3%増の1兆8600億円、経常利益は同39.5%増の810億円を見込む。プライシングの適正化などを通じ、増収増益につなげる。
■ダイセル <4202> 1,148円 +54 円 (+4.9%) 本日終値
ダイセル<4202>が後場に急伸し、年初来高値を更新した。この日、23年3月期の連結決算発表にあわせ、24年3月期の業績と配当予想を開示した。今期の売上高は前期比6.3%増の5720億円、最終利益は同8.2%増の440億円を見込む。年間配当は同6円増配の44円を予定しており、これらを好感した買いが集まったようだ。主要市場である自動車や電子デバイス市場での年度後半にかけての需要回復を見込むほか、販売価格是正の効果も想定する。同時に、消却前の発行済み株式総数の5.28%に相当する1600万株を5月22日に消却することも発表した。
■パークシャ <3993> 1,997円 +69 円 (+3.6%) 本日終値
PKSHA Technology<3993>、ユーザーローカル<3984>、HEROZ<4382>、ヘッドウォータース<4011>、フィックスターズ<3687>など人工知能(AI)関連に位置付けられる銘柄が軒並み高に買われた。今月19~21日の日程で広島においてG7サミット(主要7カ国首脳会議)が行われる予定にあるが、そうしたなか前日の日本経済新聞のインタビューで岸田文雄首相が広島サミットで「チャットGPT」など生成AIの活用に道筋をつける方針を明らかにしたことが伝わっており、関連銘柄を強く刺激している。ここAIの進化スピードが早過ぎることに警戒感も台頭しており、海外ではイーロン・マスク氏らの呼びかけもあって、高度なAIの開発を中断すべきとの世論も出ていた。しかし、直近では4月29~30日に開かれたG7デジタル・技術相会合で、民主主義的な価値観に配慮する「人間中心の信頼できるAI」を目指すことで合意に至っている。東京市場でも、足もとでAI関連株への物色ニーズが再燃している状況にある。
■楽天グループ <4755> 693円 +23 円 (+3.4%) 本日終値
楽天グループ<4755>が堅調。10日の取引終了後、同社傘下の楽天モバイルが大都市圏において、KDDI<9433>から回線を借りる契約を結んだことが分かったと国内メディアが相次いで報じた。基地局の整備に向けた投資負担の軽減につながり、財務面でポジティブな影響が出るとの期待から、買いが集まったようだ。報道によると、東京23区や大阪市、名古屋市などでKDDIから回線を借りる契約を結んだ。対象エリアは、繁華街や地下などとし、通信品質の改善や利用者の増加につなげる構えという。
■OATアグリオ <4979> 1,650円 +300 円 (+22.2%) ストップ高 本日終値
OATアグリオ<4979>がストップ高の水準となる前日比300円高の1650円に買われ、年初来高値を更新した。10日の取引終了後、23年12月期の業績予想の上方修正を発表した。最終利益はこれまでの21億円から26億5000万円(前期比17.2%増)に見通しを引き上げた。減益予想から一転して増益計画となり、過去最高益を更新する見込みとなった。年間配当も従来の予想から5円増額の50円(前期比5円増配)に見通しを修正しており、好感されたようだ。23年1~3月期において、農薬分野で主力製品の殺虫剤「オンコル」や「オリオン」が好調に推移した。グリーンプロダクツの殺ダニ剤「サフオイル」も堅調に推移し、海外市場で大きく売り上げを伸ばした。欧州の関連会社の好調な業績に加え、円安によるプラス効果もあり、業績予想に反映した。
■セグエグループ <3968> 957円 +150 円 (+18.6%) ストップ高 本日終値
セグエグループ<3968>はストップ高。ネットセキュリティー製品の輸入販売や、ソフト開発、エンジニア派遣などを展開し、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)投資需要を捉えて、足もとの業績は絶好調に推移している。10日取引終了後に発表した23年12月期第1四半期(23年1~3月)決算は、営業利益が前年同期比86%増の4億1800万円と急拡大した。通期営業利益は10億円(前期比10%増)を計画しているが、第1四半期時点の進捗率は40%を超えている。これを好感する形で投資資金が流れ込んでいる。
●ストップ高銘柄
岐阜造園 <1438> 1,445円 +300 円 (+26.2%) ストップ高 本日終値
大田花き <7555> 930円 +150 円 (+19.2%) ストップ高 本日終値
カワタ <6292> 1,018円 +150 円 (+17.3%) ストップ高 本日終値
など、10銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース