話題株ピックアップ【夕刊】(1):ユーザーロカ、エクサWiz、ファストリ

注目
2023年6月5日 15時12分

■ユーザーローカル <3984>  2,501円  +316 円 (+14.5%)  本日終値  東証プライム 上昇率トップ

ユーザーローカル<3984>が急騰、4月12日につけた年初来高値2318円を大幅に更新した。米国株市場に追随する形で、ここにきて東京市場でも人工知能(AI)関連株への物色人気が本格化しており、その流れに乗っている。同社はAI関連株の中でも業績成長トレンドが顕著で、実態面からの評価が高い。ビッグデータ解析やAI技術を活用した業務支援ツールが、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)需要を捉え、23年6月期は営業利益が前期比15%増の11億7800万円予想と2ケタ成長を見込むが、株式公開後の17年6月期から数えてこれで6期連続の過去最高更新となる。生成AI分野への展開も抜かりなく、企業向け生成AIプラットフォーム「ユーザーローカルChatAI」を開発し、今後の需要獲得が期待されている。

■クリアル <2998>  6,610円  +760 円 (+13.0%)  本日終値

クリアル<2998>が急騰し、上場来高値を連日で更新した。前週末2日の取引時間中に、同社が運営する不動産ファンドオンラインマーケット「CREAL(クリアル)」において、5月に約24億円のファンド組成を完了したと発表した。4月の組成額を上回ったことを好感した買いが続き、株高に弾みがついたようだ。組成したファンドは「第85号『(仮称)Hmlet CREAL 銀座築地』ファンド」など3件。4月の組成件数は4件で、組成額は約21億円だった。また、同社は2日の取引終了後に、クラウドファンディングで組成したファンドに関する販売用不動産の売却についても発表した。売却を決めたのは東京都足立区の「CREAL ロジスティクス東京鹿浜」と、神奈川県綾瀬市の「CREAL ロジスティクス綾瀬」。いずれも物件の用途は倉庫で、24年3月期の業績予想には織り込み済みとしている。

■エクサウィザーズ <4259>  580円  +32 円 (+5.8%)  本日終値

エクサウィザーズ<4259>が4日続伸し、年初来高値を更新した。同社はきょう、人工知能(AI)とデザインの力で企業変革に必要な戦略と施策を具体化する共創型プログラム「exaBase Sprint」の一般提供を開始したと発表。exaBase Sprintでは、非連続な未来の事業テーマを創出する「Backcasting Sprint」と、AIの力でデジタルトランスフォーメーション(DX)施策を具体化する「AX Sprint」を提供。「Backcasting Sprint」はサッポロホールディングス<2501>に採用されている。

■岩谷産業 <8088>  7,051円  +361 円 (+5.4%)  本日終値

岩谷産業<8088>が3連騰。4日付の日本経済新聞朝刊で、「政府は次世代の脱炭素燃料として有力な水素の供給を増やすため、企業の製造装置や関連素材への投資支援に乗り出す」と報じられており、水素ステーションを展開する同社に思惑的な買いが向かったようだ。記事によると、15年間で官民合わせて15兆円を投じて水素のサプライチェーンを整備するという。これを受けて同社のほか、水素運搬船の開発などを手掛ける川崎重工業<7012>なども買われている。

■ラクスル <4384>  1,361円  +55 円 (+4.2%)  本日終値

ラクスル<4384>は大幅続伸。この日午前中、子会社ノバセルが高速調査サービス「ノビシロ」の新機能として、ChatGPTを活用した調査票の自動作成機能を開始したと発表しており、好材料視された。ノビシロは、最短20分で5問100人の調査結果を得られる超高速調査サービス。ChatGPTを活用することで、キーワードを入力するだけで調査票の自動作成が可能になり、調査票作成が難しく時間を要していた人の時間短縮につながるだけでなく、不安解消にもつながるという。また、これまで調査を行ったことがない人も簡単に調査ができるようになり、調査における「早い、安い、簡単」を実現するとしている。

■ファーストリテイリング <9983>  34,160円  +1,270 円 (+3.9%)  本日終値

ファーストリテイリング<9983>が3日続伸。前週末2日の取引終了後に発表した5月度の国内ユニクロ売上速報で、既存店とEコマースを合わせた売上高が前年同月比4.4%増と6カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。前年に比べて休日が1日少ない影響もあり、客数は同3.7%減となったものの、夏物商品やトレンドを捉えた商品の販売が好調だったことで、客単価が同8.4%増となったことが牽引した。

■近鉄GHD <9041>  4,816円  +151 円 (+3.2%)  本日終値

近鉄グループホールディングス<9041>は続伸。前週末2日の取引終了後、2021年5月に公表した中期経営計画の目標経営指標を見直したと発表。このなかで、24年度の営業利益目標について、これまでの650億円以上から860億円以上に引き上げており、好感されたようだ。24年度までの2年間は、鉄道事業の運賃改定やグループ各事業のアフターコロナからの回復戦略により、経営基盤の更なる強化を図る。更に、大阪・関西万博や、大阪での統合型リゾート(IR)の開業に向けてグループを挙げて取り組むほか、事業基盤の拡充に向けた戦略投資なども想定しているとし、次期経営計画以降に営業利益を1000億円以上とする「目標イメージ」も示した。近鉄GHDは今期の業績予想も公表した。営業収益は前期比16.6%増の1兆8200億円、営業利益は同25.1%増の840億円となる見通し。年間配当は前期と横ばいの50円とした。連結子会社のKNT-CTホールディングス<9726>において新型コロナ関連業務を巡る過大請求が判明したことを背景に、近鉄GHDは期末後50日を超えての決算発表となった。

■泉州電業 <9824>  3,400円  +100 円 (+3.0%)  本日終値

泉州電業<9824>が3日続伸。午後2時ごろ、23年10月期の連結業績予想について、売上高を1182億円から1230億円(前期比8.2%増)へ、営業利益を78億円から81億円(同8.5%増)へ、純利益を55億円から57億円(同7.3%増)へ上方修正し、あわせて配当予想を中間・期末各40円の年80円から同各50円の年100円に引き上げたことが好感された。上期において、自動車・工作機械向け需要が好調で、引き続き自動車・工作機械向け需要が好調に推移することが予想されることに加えて、上期に電線の主材料である銅価格が高値で推移し、建設・電販向け売上高が増加したことなどが業績を押し上げる。なお、同時に発表した第2四半期累計(22年11月~23年4月)決算は、売上高618億5100万円(前年同期比12.1%増)、営業利益43億400万円(同21.7%増)、純利益29億9400万円(同20.2%増)だった。

■INPEX <1605>  1,557.5円  +42.5 円 (+2.8%)  本日終値

INPEX<1605>や石油資源開発<1662>が3日続伸。石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」は4日、協調減産の枠組みを2024年末まで延長することで合意。特に、サウジアラビアは7月から独自に日量100万バレルの追加減産を行う方針を示した。このサウジの自主減産はサプライズと受け止められ、この日の時間外の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)が一時1バレル=75ドル前後まで急伸し、昼過ぎ時点で72.50ドル近辺で推移している。2日時点の終値71.74ドルから上昇基調を強めた。

■フェローテク <6890>  3,170円  +85 円 (+2.8%)  本日終値

フェローテックホールディングス<6890>が5日ぶりに反発。前週末2日の取引終了後、半導体製造装置用の金属ベローズ(じゃばら)や真空バルブの開発・製造を行う入江工研(東京都千代田区)と、中国の半導体製造装置メーカー向け真空バルブ製品などの製造・販売を行う合弁会社を設立したと発表しており、好材料視された。新会社「安徽入江富楽徳精密機械」は、入江工研が有する高度な半導体製造装置用の金属ベローズや真空バルブの開発・製造技術と、フェローテクの中国子会社が有する最新の金属加工設備や中国大手半導体製造装置メーカーなどの顧客基盤のリソースを組み合わせることで、中国の半導体製造装置の真空機器関連市場におけるフェローテクグループの市場シェアとブランド力の向上を図るのが狙い。なお、同件による24年3月期業績への影響は軽微としている。

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