話題株ピックアップ【夕刊】(1):サンリオ、板硝子、NTT

注目
2023年6月28日 15時11分

■ハニーズHD <2792>  1,709円  +174 円 (+11.3%)  本日終値  東証プライム 上昇率2位

ハニーズホールディングス<2792>が急反発し年初来高値を更新。27日の取引終了後、集計中の23年5月期連結業績について、売上高が従来予想の520億円から548億8800万円(前の期比15.1%増)へ、営業利益が60億円から76億7000万円(同53.6%増)へ、純利益が39億円から53億3600万円(同63.9%増)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。第4四半期に前年並みの売上高や利益を見込んでいたが、経済活動が正常化へ向かったことに加えて、全国的に気温も上昇して外出機会が増加し客数が想定を上回ったほか、3月から4月にかけてのオケージョン需要や新生活に向けた需要も好調だったことが要因。また、ASEAN生産やミャンマー子会社を活用した高い売上総利益率の維持も寄与した。業績の上振れに伴い、25円を予定していた期末配当予想を30円にするとあわせて発表した。年間配当は50円(前の期35円)となる。

■サンリオ <8136>  6,215円  +511 円 (+9.0%)  本日終値  東証プライム 上昇率4位

サンリオ<8136>が続急伸。この日、同社はApple Arcadeにおいて、新ゲーム「Hello Kitty Island Adventure」を配信すると発表した。有力IP(知的財産)を通じた事業拡大を期待した買いが集まり、株高に弾みがついた。Apple Arcadeは、iPhoneなど米アップル<AAPL>製デバイスで楽しむことができるゲームのサブスクリプションサービス。配信予定日は日本時間7月28日とする。

■日本板硝子 <5202>  680円  +50 円 (+7.9%)  本日終値  東証プライム 上昇率5位

日本板硝子<5202>が急伸。この日、オランダにおけるジョイント・ベンチャーであるSP Glass Holdingsがロシア子会社の売却を完了したと発表した。24年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算において、持ち分法適用会社に対する減損損失の戻入などが発生し、約50億円の利益を認識する予定としており、これを好感した買いが集まったようだ。ロシアのモスクワ市にあるガラス製品の製造販売会社の全株式を売却する。売却先は、ロシアの実業家であるウラジミール・ヴォロニン氏。売却後はロシアから完全に撤退する形となる。

■サンケン電気 <6707>  12,490円  +860 円 (+7.4%)  本日終値  東証プライム 上昇率8位

サンケン電気<6707>が大幅続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は27日、同社株のレーティングの「バイ」を継続するとともに、目標株価を1万3300円から1万3400円に引き上げた。自動車の電動化、安全機能の高度化などに加え、エネルギー価格上昇などを契機に省エネニーズが一段と高まりインバーター化が世界的に加速していることを評価。業績面では、米半導体子会社のアレグロ・マイクロシステムズ<ALGM>の成長継続に加え、サンケン電気の各種パワーモジュール需要の拡大、営業損失が続く米子会社ポーラーセミコンダクターの非連結化などにより中期的な成長確度は高いとみている。同証券では24年3月期の連結営業利益は前期比52.9%増の400億円(会社計画380億円)、25年3月期の同利益は470億円と予想している。

■スギホールディングス <7649>  6,485円  +323 円 (+5.2%)  本日終値

スギホールディングス<7649>は大幅反発し年初来高値を更新。27日の取引終了後に発表した第1四半期(3~5月)連結決算で、営業利益が77億7800万円(前年同期比16.6%増)と2ケタ増益となったことが好感された。売上高は1778億5100万円(同10.4%増)となった。新型コロナウイルスに伴う行動制限の緩和で外出機会が増え化粧品などが伸長したほか、食品需要も底堅く推移した。また、花粉症や風邪、インフルエンザの流行などで処方箋応需枚数が増え調剤薬局部門も好調だった。更に既存店舗の改装強化、アプリによる販促なども奏功した。なお、24年2月期通期業績予想は、売上高7245億円(前期比8.5%増)、営業利益330億円(同4.2%増)の従来見通しを据え置いている。

■日本電信電話 <9432>  4,405円  +219 円 (+5.2%)  本日終値

NTT<9432>がマドを開けて大陽線を示現。5月15日につけた4334円を上回り約1カ月半ぶりに年初来高値をつけた。7月1日付で1株を25株にする異例の株式分割を実施するが、きょうはその権利取り最終日ということもあって駆け込みで投資資金が流入する形となっている。「画期的だが奇をてらったものではなく、購入金額を2万円未満とすることで、日本最大の通信事業者の株式を子どもでも購入が可能となり、投資教育などにも貢献する可能性がある」(中堅証券ストラテジスト)とする。業績は好調で経営統合したドコモが牽引し24年3月期営業利益も増益確保が濃厚で3期連続の過去最高利益更新が見込まれる。通信事業以外にも多角化を推進、世界的に市場が急拡大している生成AI分野でも展開力を発揮し、今期中にもBtoBで独自開発した生成AIビジネスを開始すると伝わり、マーケットの注目を集めた経緯がある。

■ENECHANGE <4169>  1,403円  +62 円 (+4.6%)  本日終値

ENECHANGE<4169>が続伸。27日の取引終了後、運営する充電スポット検索アプリ「EVsmart」と「EV充電エネチェンジ」アプリを28日に統合し、アプリ統合版「EV充電エネチェンジ」として新たにスタートさせたと発表しており、好材料視された。「EVsmart」は、22年9月にアユダンテ(東京都千代田区)から譲渡を受けた充電スポットの検索や、口コミの投稿などの機能などを有するアプリ。一方の「EV充電エネチェンジ」は充電スポットの検索や充電器の利用が可能で、アプリによるキャッシュレス決済にも対応している。今回の統合により、「全国の充電スポットの検索」「エネチェンジの6キロワット普通充電器の充電」「稼働状況の口コミを記録」の3つの機能が1つのアプリでできるようになり、日常使いに加え旅行計画を立てる上でも役立つアプリに生まれ変わるとしている。

■シグマクシス <6088>  1,272円  +54 円 (+4.4%)  本日終値

シグマクシス・ホールディングス<6088>が反発。27日の取引終了後、24年3月期の連結業績予想について、純利益を27億円から29億円(前期比31.6%増)へ上方修正し、あわせて期末一括配当予想を20円から22円(前期16円)へ引き上げたことが好感された。税額控除等の見通しに変更が生じ、法人税等の減少が見込まれるためとしている。なお、売上高192億円(同10.8%増)、営業利益38億5000万円(同19.0%増)は従来見通しを据え置いている。

■ソシオネクスト <6526>  20,300円  +840 円 (+4.3%)  本日終値

ソシオネクスト<6526>が寄り付き大口の買い注文が入り、5日ぶりに急速に切り返す展開となった。複数のチップを集合・積載するのではなく、ワンチップでさまざまな機能をこなすことが可能なSoC(システム・オン・チップ)の設計・開発を同社は手掛けており、次世代半導体業界のキーカンパニーとして注目されている。株価は年初から一貫して上昇し、今月21日には2万8330円の上場来高値をつけたが、その直後から全体地合い悪に流されて急速な調整に見舞われた。前日終値時点で高値から9000円近い下落を強いられたが、目先突っ込み警戒感からの買い戻しや値ごろ感に着目した押し目買いが活発化している。前日の米国株市場でフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が3.6%高と急騰するなど半導体株が大きく買われたことも追い風材料となっている。米バイデン政権による先端半導体の対中規制の動きは足もとで警戒されるものの、目先は売られ過ぎの反動が株価に浮揚力を与えている。

■加賀電子 <8154>  6,240円  +200 円 (+3.3%)  本日終値

加賀電子<8154>が5日ぶりに反発した。SBI証券が27日、加賀電子の目標株価を6300円から8300円に引き上げた。投資判断は「買い」を継続する。24年3月期は顧客における在庫調整の影響で電子部品の販売が低迷するとみる一方、25年3月期からは増益基調へ回帰すると想定。EMS事業では、電気自動車の普及による関連部品の受託製造が増加するとの見方を示している。同証券は加賀電子の25年3月期のPER(株価収益率)について、約11倍(従来は約8倍)を適用した。

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