話題株ピックアップ【昼刊】:良品計画、リョービ、ライフコーポ

注目
2023年7月10日 11時38分

■良品計画 <7453>  1,672.5円  +300 円 (+21.9%) ストップ高   11:30現在  東証プライム 上昇率トップ

良品計画<7453>がカイ気配スタート、4日ぶりに大きく切り返す展開となっている。前週半ばから後半にかけて株価は調整色を強めていたが、その反動もあってリバウンド狙いの買いが活発化している。同社が前週末7日取引終了後に発表した23年3~5月期の決算で営業利益が前年同期比2.1倍となる124億9500万円と大幅な伸びを達成、これを好感する買いを呼び込んだ。「無印良品」のブランドを展開する同社は、海外売上高比率が約4割と高く、特に中国事業のウエートが高い。中国のゼロコロナ政策解除による影響が売り上げの伸びに反映され、増収効果から足もとの利益も大きく上積みされた。

■リョービ <5851>  2,220円  +155 円 (+7.5%)  11:30現在  東証プライム 上昇率3位

リョービ<5851>が急反発し、2019年12月以来、およそ3年7カ月ぶりの高値をつけた。9日付の日本経済新聞朝刊は「自動車アルミ部品大手のリョービは電気自動車(EV)の新しい生産技術『ギガキャスト』を使う大型車体部品の生産に参入する」と報じた。報道を受けリョービは10日、ギガキャストの導入について「検討していることは事実」としたうえで、開示すべき具体的な事実が決定した場合には速やかに公表するとのコメントを発表した。将来的な収益貢献を期待した買いが集まったようだ。ギガキャストは大型の鋳造部品を一体成型で製造する技術。米テスラ<TSLA>が先行して導入し、部品点数や工数の大幅な削減につながるとされる。日経新聞の報道によると、リョービは約50億円を投じて、静岡県の菊川工場の敷地内に建屋を新設。金型を締め付ける力が6000トン級の成型機を導入する。2025年3月から国内の自動車メーカーなどからの部品の受注を見込むとしている。

■ライフコーポレーション <8194>  3,280円  +220 円 (+7.2%)  11:30現在  東証プライム 上昇率4位

ライフコーポレーション<8194>が大幅続伸し、年初来高値を更新した。同社は7日取引終了後、24年2月期第1四半期(3~5月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比15.0%増の63億4700万円となり、通期計画198億円に対する進捗率が32%超となっていることが好感されているようだ。営業収益は同5.4%増の1958億6400万円で着地。新規出店やネットスーパーの拡大、プライベートブランドの強化、おいしさを追求した商品施策の実施などが寄与した。なお、通期業績予想については従来計画を据え置いている。

■愛知製鋼 <5482>  3,190円  +70 円 (+2.2%)  11:30現在

愛知製鋼<5482>が3日ぶり反発。朝方に大きく買いが先行し、一時95円高の3215円まで上値を伸ばし、今月5日につけた高値3210円を上回り年初来高値更新となった。特殊鋼大手でトヨタグループ向け中心に自動車業界を主要顧客としている。同社が開発したNd系異方性ボンド磁石は樹脂を混ぜ込み加工性を高めたもので、世界のニッチトップ商品として多方面で受注を獲得している。電動工具が中心だが、現在市場が急拡大しているドローン向けなどでも採用されており、今後その高技術力が脚光を浴びる可能性がある。また、0.3倍前後の超低PBRも株価水準訂正余地を示唆している。

■鳥貴族ホールディングス <3193>  2,628円  +43 円 (+1.7%)  11:30現在

鳥貴族ホールディングス<3193>が4日ぶりに反発している。前週末7日の取引終了後に発表した6月度の月次報告で、既存店売上高が23.0%増となり、増収基調が続いていることが好感されている。

■マークラインズ <3901>  2,400円  +25 円 (+1.1%)  11:30現在

マークラインズ<3901>が6日ぶりに反発している。前週末7日の取引終了後に発表した6月度の「情報プラットフォーム」契約企業数が、前月比66社増の4948社となり、顧客基盤が順調に拡大していることが好感されている。

■三菱商事 <8058>  6,861円  +29 円 (+0.4%)  11:30現在

三菱商事<8058>をはじめ総合商社株が買い優勢の展開。6月下旬以降は調整色の強い株価推移となっていたが、足もとで値ごろ感からの買いを集めている。総合商社株は著名投資家のウォーレン・バフェット氏による買い増し宣言が話題となったが、その根拠としては総合商社独特のビジネスモデルへの評価と、PERなど割安な株価指標が背景にある。足もとで原油市況が上昇傾向を強めていることも刺激材料だ。前週末までWTI原油先物価格は3日続伸で、1バレル=73ドル台後半まで水準を切り上げている。資源価格と株価連動性の高い商社株には追い風となっている。

■イビデン <4062>  8,159円  +4 円 (+0.1%)  11:30現在

イビデン<4062>は3日ぶり反発、25日移動平均線をサポートラインに上値追いトレンドを継続している。ICパッケージで圧倒的商品競争力を誇るグローバルニッチトップ企業で、米インテル<INTC>を主要顧客としていることは有名だが、最近は生成AI市場の急拡大を背景に飛ぶ鳥を落とす勢いのGPU大手のエヌビディア<NVDA>向けで、需要を獲得しているとの観測が強まり、見直しムードが高まっている。直近ではCLSA証券が投資判断を一気に2段階引き上げ「BUY」とし、目標株価を1万200円に引き上げたこともマーケットで注目されている。

■安川電機 <6506>  6,030円  -187 円 (-3.0%)  11:30現在

安川電機<6506>は軟調。前週末7日の取引終了後に発表した24年2月期第1四半期(3~5月)の連結決算は、最終利益が前年同期比12.6%増の116億6500万円だった。第1四半期の受注額は前年同期比18%減となったが、前期の第4四半期(22年12月~23年2月)比では8%増となった。市場ではサプライズ感は乏しいとの見方もあるが、中国景気の先行き懸念が広がるなかにあって、買い向かう姿勢は限られた。売上高に相当する売上収益は同18.5%増の1425億1300万円だった。半導体市場での在庫調整のあおりを受けた一方、米国では自動車やオイル・ガス関連の設備投資が拡大。中国では新エネルギー分野を中心に設備投資が緩やかに回復したことが追い風となった。円安効果や生産の効率化や操業度改善に加え、原材料価格の上昇を受けた価格転嫁による採算性の改善も寄与した。

■PAコンサル <4071>  3,125円  -50 円 (-1.6%)  11:30現在

プラスアルファ・コンサルティング<4071>は朝高後に下げに沈んだ。前週末7日の取引終了後に、株式の売り出しを発表した。短期的な株式需給の悪化を警戒した売りが出たようだ。売り出し株式数は950万3700万株で、需給状況に応じて最大142万5500株のオーバーアロットメントによる売り出しも予定する。価格は7月18日から21日までの間のいずれかの日に決定する。同社は7日、東京証券取引所から東証プライム市場への市場区分の変更について承認を受けた。投資家層の拡大と株式の流動性向上を狙う。あわせて同社は、23年9月期業績予想の上方修正も発表した。タレントパレット事業の受注が想定を上回って推移していることなどを反映し、売上高の見通しをこれまでの106億円から110億円(前期比39.1%増)、営業利益の見通しを34億円から37億円(同38.9%増)に見直した。

■サマンサJP <7829>  145円  +24 円 (+19.8%)  11:30現在

サマンサタバサジャパンリミテッド<7829>が急伸し年初来高値を更新している。同社は7月8日からディズニー創立100周年前日の10月15日までの100日間、ディズニー創立100周年記念コレクション「Disney100 Dream Collection」を販売することから、業績への貢献が期待されている。毎日異なるキャラクターのアイテムを1日限定で発売する。 アイテムはサマンサタバサのロングセラーアイテム「レディアゼル」をそれぞれのキャラクター仕様にデザインした「セレブレーション・レディアゼル」で、どのキャラクターのアイテムを販売するかは、販売日前日の午後6時に毎日公式ツイッターで発表する。

■エコートレーディング <7427>  992円  +150 円 (+17.8%) ストップ高買い気配   11:30現在

エコートレーディング<7427>がカイ気配スタート。前週末7日の取引終了後、24年2月期第1四半期(3~5月)の連結決算を発表した。営業利益は前年同期比5.2倍の4億5300万円と大幅増益となり、中間期の計画に対する進捗率は約91%に上った。業績の上振れを期待した買いが集まったようだ。売上高は同14.3%増の266億1500万円だった。ペットフード・ペット用品の卸売事業では、物流センターの運営や配送ルートなどの見直しを進め、物流コストの抑制に努めた。在庫管理の徹底や更なる効率化への取り組みも奏功した。

■カルナバイオサイエンス <4572>  1,005円  +95 円 (+10.4%) 一時ストップ高   11:30現在

カルナバイオサイエンス<4572>は大幅高で年初来高値更新。前週末7日の取引終了後、米ギリアド・サイエンシズ<GILD>と共同出願した特許について、米国特許商標庁から特許査定を受けたと発表。これを好感した買いが入っている。同特許は、カルナバイオが創出した新規脂質キナーゼDGKα阻害剤のプログラムに関連したもの。会社側では、23年12月期連結業績予想に与える影響はないとしている。

■萩原工業 <7856>  1,501円  +63 円 (+4.4%)  11:30現在  東証プライム 上昇率10位

萩原工業<7856>はマドを開けて大きく切り返す展開、一時5%を超える上昇で1518円まで上昇、年初来高値を更新するとともに21年11月以来約1年8カ月ぶりの高値圏に浮上した。土木建築向けを主力とした合成樹脂シートを手掛けるが、コンクリートのひび割れや伸縮を抑制する樹脂製の補強繊維「バルチップ」は同社の戦略商品として世界トップシェアを誇り、国内でも国土強靱化関連の一角として頭角を現している。23年10月期営業利益は前期比24%増益見通しで、PER7倍台、PBR0.7倍台は株価指標面から割安感が強い。

■ダイセキS <1712>  1,409円  +56 円 (+4.1%)  11:30現在

ダイセキ環境ソリューション<1712>が大幅続伸し年初来高値を更新している。午前10時10分ごろ、世界初となるバイオディーゼル燃料の分離膜による精製処理設備建設に着手すると発表しており、好材料視されている。これまでのバイオディーゼル燃料の精製は小規模な蒸留施設が使われることが多く、非効率で、環境負荷の大きな精製方法だったが、今回の分離膜による精製処理設備の導入により、蒸留装置の約17倍となる年間1200キロリットルの精製が可能になるという。愛知県の「2023年度愛知県循環型社会形成推進事業費補助金(リサイクル関係設備整備事業)」の採択を受けて建設するもので、バイオエナジーセンター(愛知県東海市)に導入の予定だ。

●ストップ高銘柄

環境管理センター <4657>  630円  +100 円 (+18.9%) ストップ高   11:30現在

など、3銘柄

●ストップ安銘柄

エクスモーション <4394>  1,000円  -300 円 (-23.1%) ストップ安売り気配   11:30現在

ヘリオスTH <6927>  622円  -150 円 (-19.4%) ストップ安売り気配   11:30現在

海帆 <3133>  474円  -100 円 (-17.4%) ストップ安売り気配   11:30現在

以上、3銘柄

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