話題株ピックアップ【夕刊】(2):ソフトバンクG、SBI、マネフォ
■ソフトバンクグループ <9984> 7,055円 +158 円 (+2.3%) 本日終値
ソフトバンクグループ<9984>が3日ぶり反発。前週末に7139円の年初来高値をつけた後は売り物に押されフシ目の7000円大台を巡る攻防が続いているが、きょうは押し目買い優勢に傾き、寄り付きで7000円トビ台に乗せている。前日の米国株市場ではナスダック総合株価指数が続伸し新値街道を走っており、米ハイテク株への積極的な投資で知られる同社はナスダック市場の動向と株価連動性が高く、追い風材料となっている。また、生成AIの市場が急拡大するなか、同社は人工知能(AI)関連企業を中心とした投資を再開する構えにあり、直近では傘下のビジョン・ファンドを通じてインシュアテック(保険とデジタル技術の融合)関連事業を手掛ける英企業への出資が伝えられている。今後の展開に期待した海外機関投資家などの買いを誘導しているもようだ。
■SBIホールディングス <8473> 2,905円 +52.5 円 (+1.8%) 本日終値
SBIホールディングス<8473>が反発した。19日、大手資産運用会社である英マン・グループと合弁会社を設立することで基本合意したと発表した。今後の収益貢献を期待した買いが入ったようだ。新設する合弁の資産運用会社は、マン・グループと連携し、個人投資家向けのオルタナティブ(代替)投資商品を開発。SBI証券やSBI新生銀行<8303>の顧客に、長期の資産形成に資する運用商品として提供していく。SBIは、株式や債券といった伝統的資産との相関性が低く、リスク分散としても効果的なヘッジファンドなどのオルタナティブ商品へのニーズが今後、更に拡大すると想定。機関投資家や一部富裕層向けに販売されてきたオルタナティブ商品を個人投資家向けに幅広く提供していく。
■マネーフォワード <3994> 5,852円 +105 円 (+1.8%) 本日終値
マネーフォワード<3994>は高い。18日の取引終了後に22年12月~23年5月期(上期)決算を発表。売上高が前年同期比43.2%増の140億8700万円と大幅増収だったほか、営業損益は前年同期から赤字幅縮小となる32億700万円の赤字で着地しており、これを評価した買いを集めた。クラウド会計サービス「マネーフォワード クラウド」の新規ユーザーや家計簿アプリ「マネーフォワード ME」の課金ユーザーが増加した。あわせて、通期の売上高予想を292億900万~302億8300万円とし、従来予想のレンジ(274億9100万~296億3900万円)から上方修正した。損益見通しは引き続き非開示とした。
■ソフトウェア・サービス <3733> 11,490円 +200 円 (+1.8%) 本日終値
ソフトウェア・サービス<3733>は反発し年初来高値を更新した。18日の取引終了後に発表した月次売上高で、6月度の売上高が前年同月比94.5%増の32億2300万円と大幅増となり、4カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されている。また、受注高は同2.8倍の29億1300万円と好調を持続した。
■ヤマエGHD <7130> 3,075円 +50 円 (+1.7%) 本日終値
ヤマエグループホールディングス<7130>が続伸。18日の取引終了後、東京都23区から郊外を中心に戸建て住宅の建設販売業を展開するLUMBER ONE(東京都立川市)の全株式を9月1日をメドに取得し、子会社化すると発表したことが好感された。関東エリアの更なる事業拡大を図るのが狙いで、取得価額は101億7700万円。なお、同件が業績に与える影響は軽微としている。
■エービーシー・マート <2670> 8,006円 +110 円 (+1.4%) 本日終値
エービーシー・マート<2670>が続伸。岩井コスモ証券は18日、同社株の投資判断を「B+」から「A」へ引き上げた。目標株価は8300円から8940円に見直した。第1四半期(3~5月)の連結営業利益は前年同期比60.4%増の168億9000万円と大幅増益となった。外出機会が増えたことに加え、インバウンド需要の回復も寄与した。特に、免税売り上げはコロナ前(20年2月期第4四半期)を上回った。同証券では、6月の国内既存店売上高が好調だった点や中国人訪日客も少しずつ戻ってきていることを考慮し、24年2月期の同利益は会社予想の440億円(前期比4.0%増)から470億円に増額修正している。また、8月31日を基準日として1株を3株に分割することや増配を発表したことも評価している。
■三菱UFJ <8306> 1,085円 +2 円 (+0.2%) 本日終値
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>などメガバンクが頑強な値動きを示している。前日の米国株市場ではバンカメ<BAC>やモルガン・スタンレー<MS>などがコンセンサスを上回る決算を発表し大幅高に買われ、この動きが金融株全般に広がった。東京市場でもこの流れを引き継いでメガバンクなどに買いが先行しやすい状況にある。また、国内ではイールドカーブ・コントロール(YCC)の解除など日銀による超金融緩和策の変更に向けた思惑が根強く株高を後押ししている。ただ、足もとでは植田日銀総裁の直近の発言を受けてYCC修正観測がやや後退しており、強弱観が対立している。
■ファーマフーズ <2929> 1,658円 -157 円 (-8.7%) 本日終値 東証プライム 下落率トップ
ファーマフーズ<2929>が大幅反落。18日の取引終了後、23年7月期の連結業績予想について、営業利益を11億9100万円から35億円(前期比3.2倍)へ、純利益を8億8600万円から25億5000万円(前期3億7400万円の赤字)へ上方修正し、あわせて期末配当予想を10円から12円へ引き上げたが、修正値にサプライズ感がなく、材料出尽くしから売られたようだ。売上高は710億円から690億円(前期比14.6%増)へ下方修正した。同社はこれまで、新製品へ広告宣伝投資を積極的に行うことで売上高の高い成長を実現してきたが、今期は同時に広告宣伝費の適正化を図る取り組みを強化しており、そのため今期は売上高が想定を下回る一方、利益は大きく伸長することになったとしている。なお、年間配当予想は22円(前期20円)になる予定だ。
■HIOKI <6866> 8,450円 -580 円 (-6.4%) 本日終値 東証プライム 下落率2位
HIOKI<6866>が4日ぶりに急反落した。18日の取引終了後に発表した23年12月期第2四半期累計(1~6月)の連結決算は、売上高が前年同期比28.0%増の203億3400万円、最終利益は同37.7%増の34億4700万円となった。大幅な増収増益となったほか、会社計画を上回って着地した。一方、1~6月期の受注額は前年同期比3.3%増の約201億8600万円と、伸び率は1~3月期時点の9.0%を下回った。受注の鈍化傾向がみられたのに加え、今期の業績予想を据え置いたことも相まって、事業の先行きを警戒した売りを促したようだ。1~6月期はバッテリーやエネルギー市場関連の計測器需要が引き続き高い状態で推移したほか、部品欠品を背景とした一部製品における出荷停止状況の解消も寄与した。半面、受注額に関しては、地域別ではアジアが1~6月期において、前年同期を下回った。
■ネオマーケティング <4196> 1,556円 +300 円 (+23.9%) ストップ高 本日終値
ネオマーケティング<4196>が急騰。市場のリサーチから商品開発まで企業のマーケティング支援を主要業務としているが、時流を捉え人工知能(AI)を活用したサービスにも踏み込んでいる。18日取引終了後、マーケティングリサーチ業務で「ChatGPT(チャットGPT)」など生成AIの活用を開始し、業務効率化と質の向上に取り組むことを発表、これを手掛かり材料に投資資金が流れ込んだ。
株探ニュース