話題株ピックアップ【夕刊】(1):ZHD、DMG森精機、三菱重

注目
2023年8月4日 15時14分

■BASE <4477>  291円  +48 円 (+19.8%)  本日終値

BASE<4477>は急伸。3日の取引終了後に1~6月期(上期)決算を発表。売上高が前年同期比11.5%増の53億6000万円、営業損益が前年同期から赤字幅縮小となる2億8700万円の赤字で着地しており、これを評価した買いが集まっている。主力のBASE事業、オンライン決済サービスを提供するPAY.JP事業とも流通総額が増加。特にPAY.JP事業の伸びが顕著で全体を押し上げた。販管費の抑制も寄与した。なお、通期見通しに変更はない。

■日東紡績 <3110>  3,245円  +501 円 (+18.3%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率トップ

日東紡績<3110>がストップ高。3日の取引終了後、24年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算の発表にあわせ、通期の業績予想を見直した。最終利益の見通しをこれまでの25億円から45億円(前期比62.3%増)に上方修正した。減益予想から一転して最終増益の見込みとなったことが好感されたようだ。今期の売上高予想は900億円から920億円(同5.1%増)に上方修正した。第1四半期の業績動向を踏まえて、業績予想に織り込んだ。4~6月期の売上高は前年同期比14.8%減の202億9700万円、最終利益は同77.9%減の10億5900万円だった。原繊材事業ではスマートフォン向けの需要低迷などを背景に減収・営業赤字となり、前年同期に固定資産売却に伴って計上した特別利益の反動も出た。半面、電子材料向けのグラスファイバーは低誘電ガラスの需要回復が鮮明となり、データセンター向けが好調に推移した。

■UACJ <5741>  3,260円  +496 円 (+18.0%) 一時ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率3位

UACJ<5741>が一時ストップ高の水準となる前営業日比501円高の3265円に買われ、2017年11月以来、およそ5年9カ月ぶりの高値をつけた。3日の取引終了後に発表した24年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算で、実力利益を示す棚卸資産影響前の営業利益が前年同期(概算)と比べ約24%増の110億円となった。通期計画(前期比約83%増の360億円)に対する進捗率は、約31%となった。順調な滑り出しとなったことを好感した買いがショートカバーを誘発し、株高に弾みがついた。4~6月期は缶材事業で北米を中心に在庫余剰の影響を受け、販売が減少したものの、自動車関連は回復基調となった。国内事業はエネルギー価格などの高騰分の価格転嫁が奏功し、損益が好転した。売上収益は前年同期比17.6%減の2111億300万円だった。同社は今期から国際会計基準(IFRS)を任意適用している。

■品川リフラクトリーズ <5351>  7,300円  +1,000 円 (+15.9%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率4位

品川リフラクトリーズ<5351>はストップ高の7300円に買われ、06年2月以来約17年半ぶりの高値水準になった。3日の取引終了後、24年3月期の連結業績予想について、売上高を1400億円から1440億円(前期比15.2%増)へ、営業利益を120億円から142億円(同30.9%増)へ、純利益を120億円から140億円(同68.5%増)へ上方修正し、あわせて中間配当予想を110円から160円へ引き上げたことが好感された。原燃料・電力費の高騰を踏まえた販売価格の改定を進めたことに加えて、海外事業の成長推進、販売構成差、継続的なコストダウンの成果などにより、上期業績が計画を上回る見通しであることが要因としている。なお、期末配当予想は引き続き未定としている。同時に発表した第1四半期(4~6月)決算は、売上高366億7000万円(前年同期比23.6%増)、営業利益35億9900万円(同40.7%増)、純利益69億4100万円(同3.6倍)だった。また、9月30日を基準日として1株を5株に株式分割すると発表しており、これも好材料視された。投資単位当たりの金額を引き下げ、投資家がより投資しやすい環境を整えることで、株式の流動性の向上と投資家層の拡大を図ることが目的としている。

■シグマクシス <6088>  1,484円  +186 円 (+14.3%)  本日終値  東証プライム 上昇率5位

シグマクシス・ホールディングス<6088>は急騰。1月27日につけた年初来高値1409円を奪回し、約6カ月ぶりに新値街道に突入した。経営コンサルティングビジネスを展開するが、戦略立案から開発、実行までワンストップで対応できる優位性を持ち、人工知能(AI)を活用した高付加価値案件で実績が高い。3日取引終了後に発表した24年3月期第1四半期(23年4~6月)決算は営業利益が前年同期比70%増の10億7500万円と急拡大した。金融をはじめ旺盛な企業の投資ニーズを背景にコンサル事業が好調で収益を押し上げている。これを材料視する形で投資資金の攻勢が加速している。

■Zホールディングス <4689>  427.8円  +46.3 円 (+12.1%)  本日終値  東証プライム 上昇率6位

Zホールディングス<4689>が急反発し、2月3日につけた年初来高値が視界に入った。3日の取引終了後に24年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。売上収益は前年同期比10.2%増の4305億2300万円、最終利益は同47.9%増の373億1600万円だった。調整後EBITDA(利払い・税引き・償却前利益)は同15.6%増の999億9300万円だった。売上収益と調整後EBITDAは4~6月期として過去最高となり、業況を評価した買いを集めたようだ。メディア事業ではショッピング広告を除き、広告関連売上収益が増収となった。LINEの有償アカウント数が増加したほか、コマース事業では「Yahoo! ショッピング」の粗利率が上昇するなど、収益性が大幅に改善した。更に、22年10月に連結子会社化したスマートフォン決済のPayPayの連結EBITDAは17億円と、四半期ベースで初めて黒字に転じた。あわせてZHDは、取締役でヤフー社長の小沢隆生氏が9月30日付で退任すると発表した。10月1日に発足する「LINEヤフー」の顧問に就任する予定としている。

■DMG森精機 <6141>  2,559円  +215 円 (+9.2%)  本日終値  東証プライム 上昇率7位

DMG森精機<6141>が急反発。3日の取引終了後、23年12月期の連結業績予想について、売上高を5000億円から5250億円(前期比10.6%増)へ、営業利益を500億円から525億円(同27.4%増)へ、純利益を320億円から335億円(同31.9%増)へ上方修正したことが好感された。豊富な受注残が業績安定に寄与していることに加えて、5軸加工機、複合加工機などの工程集約機を中心に自動化、フルターンキー化、DX、GXを実現するMX(マシニング・トランスフォーメーション)への需要が引き続き堅調で、グローバルで受注が好調に推移したことが要因としている。なお、同時に発表した第2四半期累計(1~6月)連結決算は、売上高2495億3800万円(前年同期比14.4%増)、営業利益225億5800万円(同27.5%増)、純利益149億900万円(同32.0%増)だった。

■芝浦メカトロニクス <6590>  25,700円  +2,110 円 (+8.9%)  本日終値  東証プライム 上昇率8位

芝浦メカトロニクス<6590>は年初来高値を更新し、一時2万6000円の大台に乗せる場面があった。3日の取引終了後に発表した24年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算は、経常利益が前年同期比15.5%増の22億900万円だった。通期の計画(67億円)に対し、進捗率は約33%と好発進となった。受注高は同39%減の177億円と、前年同期に半導体前工程でまとまった受注があった反動が出たものの、後工程関連での生成AI用GPU(画像処理半導体)の需要増に伴って、メカトロニクスシステム部門の受注高は前四半期(1~3月)比で大幅増となった。上期(4~9月)の業績が計画を上振れる見通しを示したことも相まって、成長期待が一段と膨らみ、買いを集めた。4~6月期の売上高は前年同期比3.1%増の142億5400万円だった。

■マークラインズ <3901>  2,791円  +216 円 (+8.4%)  本日終値  東証プライム 上昇率9位

マークラインズ<3901>が3日ぶりに反発。同社は3日取引終了後、23年12月期第2四半期累計(1~6月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比25.1%増の9億7200万円となり、通期計画19億円に対する進捗率が51%超となっていることが買い安心感につながったようだ。売上高は同16.0%増の23億9800万円で着地。主力の情報プラットフォーム事業で、北米やタイ、中国など重要地域と位置付けられる国々を中心にグローバルで契約社数が増加したことなどが寄与した。なお、通期業績予想については従来計画を据え置いている。

■三菱重工業 <7011>  7,200円  +548 円 (+8.2%)  本日終値  東証プライム 上昇率10位

三菱重工業<7011>が後場に急伸し7000円台に乗せた。この日、24年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。売上収益は前年同期比12.9%増の9839億8000万円、最終利益は同2.8倍の531億8700万円だった。受注高は前年同期比75%増の1兆6068億円に上り、今後の収益拡大を期待した買いを集める要因となったようだ。4~6月期は全セグメントで増収となり、ガスタービン・コンバインドサイクル発電プラント(GTCC)や航空エンジン、製鉄機械、物流機器、冷熱が大きく伸びた。受注面ではGTCCや防衛・航空が大きく伸長した。

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