【↑】日経平均 大引け| 反発、朝安も円安進行で切り返し後場一段高 (8月10日)
日経平均株価
始値 32015.96
高値 32504.85(14:58)
安値 32015.96(09:00)
大引け 32473.65(前日比 +269.32 、 +0.84% )
売買高 16億5395万株 (東証プライム概算)
売買代金 4兆1415億円 (東証プライム概算)
-----------------------------------------------------------------
■本日のポイント
1.日経平均は反発、朝安後に切り返し後場一段高
2.CPI発表前の米株安を受け、朝方は見送りムードに
3.外国為替市場で円安が進行、全体相場を押し上げる
4.中国が日本への団体旅行解禁、インバウンド株刺激
5.オプションSQで商い増加、全体の73%の銘柄が上昇
■東京市場概況
前日の米国市場では、NYダウは前日比191ドル安と続落した。米CPI発表を控え様子見姿勢が強まる中、ハイテク株を中心に売りが優勢となった。
東京市場では、、前日の米株安を受け朝方は日経平均株価が安く始まったが、その後は一貫して下値を切り上げる展開でプラス圏に浮上、後場も買われて引け際にこの日の高値をつけた。
10日の東京市場は、取引開始直後はリスク回避目的の売りが優勢だった。前日の米国株市場では7月の米消費者物価指数(CPI)の発表を控え、買いが見送られる形でNYダウ、ナスダック総合株価指数ともに下落、東京市場でもこの流れを引き継いだ。しかし、外国為替市場でドル高・円安に振れたことが全体相場の支えとなったほか、中国人の日本への団体旅行を中国政府が解禁する方針が伝わり、インバウンド関連株などをはじめ内需株に買いが広がった。また、原油市況の上昇を背景に資源エネルギー関連株にも投資資金が流入し、全体相場はほどなくしてプラス圏に浮上した。なお、個別ではプライム市場全体の73%にあたる銘柄が値を上げた。売買代金はオプションSQ算出日だったこともあり高水準に膨らみ、4兆円台に乗せている。
個別では、INPEX<1605>が高水準の商いをこなし急騰したほか、ファーストリテイリング<9983>、ダイキン工業<6367>なども高い。トヨタ自動車<7203>もしっかり。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクも上昇した。川崎汽船<9107>が高く、ホンダ<7267>も値を飛ばした。富士フイルムホールディングス<4901>が大幅高に買われ、ロート製薬<4527>、日本板硝子<5202>、長野計器<7715>など大きく水準を切り上げている。
半面、売買代金で断トツのレーザーテック<6920>が安く、ソニーグループ<6758>、ソシオネクスト<6526>なども売られた。オリンパス<7733>が大幅安となり、リクルートホールディングス<6098>の下げも目立つ。テルモ<4543>が軟調、コーセー<4922>は大きく下値を試す展開に。円谷フィールズホールディングス<2767>がストップ安となったほか、じげん<3679>、シンクロ・フード<3963>なども急落した。
日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983>、セコム <9735>、富士フイルム <4901>、ホンダ <7267>、ネクソン <3659>。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約141円。
日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はオリンパス <7733>、東エレク <8035>、ソニーG <6758>、リクルート <6098>、バンナムHD <7832>。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約105円。
東証33業種のうち30業種が上昇し、下落は精密機器、電気機器、鉄鋼の3業種のみ。上昇率の大きかった上位5業種は(1)鉱業、(2)石油石炭製品、(3)パルプ・紙、(4)不動産業、(5)輸送用機器。一方、上昇率の小さかった5業種は(1)サービス業、(2)非鉄金属、(3)電気・ガス業、(4)情報・通信業、(5)海運業。
■個別材料株
△INPEX <1605> [東証P]
業績上方修正と増配・自社株買い実施を好感。
△コカBJH <2579> [東証P]
1-6月期業績改善や中計発表を好感。
△和弘食品 <2813> [東証S]
4-6月期(1Q)経常は60%増益・上期計画を超過。
△イフジ産業 <2924> [東証S]
24年3月期利益及び配当予想を上方修正。
△東日システム <3316> [東証S]
キヤノンMJ <8060> [東証P]がTOB価格を実施。
△宮地エンジ <3431> [東証P]
第1四半期47%営業増益と株式分割などを好感。
△ロート <4527> [東証P]
今期業績予想を上方修正。
△板硝子 <5202> [東証P]
24年3月期業績予想を一転営業増益へ上方修正。
△小田原エンジ <6149> [東証S]
23年12月期業績及び配当予想を上方修正。
△長野計器 <7715> [東証P]
4-6月期営業益3倍化。
▼ジーニー <6562> [東証G]
4-6月期(1Q)最終は99%減益で着地。
▼ログリー <6579> [東証G]
24年3月期業績予想を下方修正。
東証プライムの値上がり率上位10傑は(1)コカBJH <2579>、(2)ロート <4527>、(3)サンアスタ <4053>、(4)INPEX <1605>、(5)宮地エンジ <3431>、(6)板硝子 <5202>、(7)長野計器 <7715>、(8)広済堂HD <7868>、(9)千葉興 <8337>、(10)やまみ <2820>。
値下がり率上位10傑は(1)円谷フィHD <2767>、(2)じげん <3679>、(3)シンクロ <3963>、(4)グロブライド <7990>、(5)オリンパス <7733>、(6)セグエG <3968>、(7)GMOペパボ <3633>、(8)オプトラン <6235>、(9)GMO <9449>、(10)EMシステム <4820>。
【大引け】
日経平均は前日比269.32円(0.84%)高の3万2473.65円。TOPIXは前日比20.94(0.92%)高の2303.51。出来高は概算で16億5395万株。東証プライムの値上がり銘柄数は1340、値下がり銘柄数は441となった。東証マザーズ指数は759.51ポイント(3.05ポイント安)。
[2023年8月10日]
株探ニュース