株価指数先物【寄り前】 FOMCは予想通り、押し目狙いのロング対応に

市況
2023年9月21日 8時29分

大阪12月限ナイトセッション

日経225先物 32750 -140 (-0.42%)

TOPIX先物 2383.0 -6.0 (-0.25%)

シカゴ日経平均先物 32795 -95

(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

20日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。米連邦公開市場委員会(FOMC)が政策金利据え置きを決定し、年内あと1回追加で金利を引き上げることを示唆した。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長はFOMC後の会見で、前回の声明を繰り返し、追加利上げの可能性を否定しなかった。予想通りの内容だったものの、FOMC前には期待感からNYダウは250ドル超上昇する場面が見られたが、金融引き締めが長期化するとの見方が広がるなか下げに転じた。S&P500業種別指数は電気通信サービス、ヘルスケア機器・サービス、食品・飲料・タバコが上昇した一方で、メディア、半導体・同製造装置、テクノロジー・ハード・機器が下落した。

シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、大阪比95円安の3万2795円だった。日経225先物(12月限)は日中比20円高の3万2910円で始まり、その後は3万2940円~3万2990円辺りで保ち合いを継続。米国市場の取引開始後にレンジを切り上げ、3万3000円~3万3070円での推移を見せていた。しかし、FOMC後の米国市場の下げに連動する形で終盤にかけて下へのバイアスが強まり、3万2750円とナイトセッションの安値で取引を終えた。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り優勢の展開になりそうだ。ただし、FOMCは予想されていた内容だったこともあり、結果判明後にバイアスが強まる動きも想定されていた。朝方はインデックスに絡んだ売りが集中するため下へのバイアスが強まるものの、売り一巡後は底堅さが意識されてくるだろう。

また、市場の関心は日銀の金融政策決定会合に移る。ショートが先行したとしても、早めのカバーに向かわせそうである。日経225先物はボリンジャーバンドの+1σを下回ったことで、同バンドが位置する3万2890円辺りが心理的な抵抗線となりそうだが、同水準を意識した押し目狙いのロング対応に向かわせよう。

そのため、オプション権利行使価格の3万2750円を中心に上下の権利行使価格である3万2625円と3万2875円のレンジを想定。底堅さが見られてくるようであれば、3万2875円から3万3125円辺りへの切り上がりを予想する。

VIX指数は15.14(前日は14.11)に上昇した。14.80辺りで推移を見せていた25日移動平均線を上回ってきたが、大きく上放れる動きではなく、過度なリスク回避には向かわないとみておきたい。

なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で13.76倍に上昇した。前日の低下分を概ね埋める格好であり、FOMC前にリバランスが入ったと考えられる。FOMCの結果を受けた米国市場の流れを受けて、再びNTショートに振れやすいだろう。

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