ハナツアーJなどインバウンド関連が軟調、8月訪日中国人観光客の回復の鈍さを意識
HANATOUR JAPAN<6561>が急落した。日本政府観光局が20日発表した今年8月の訪日外客数(推計)は215万6900人となった。日本行きの団体旅行・パッケージツアー商品の販売禁止措置が解除された中国からの訪日外客数は36万4100人で、19年8月比で63.6%減。今年7月は31万3300人で、4年前の同じ月に比べて70.2%減だった。中国からの訪日観光客数は依然として低水準な状況にあるほか、原発処理水の海洋放出に対する中国政府の反発も相まって、回復のモメンタム鈍化の可能性も意識されているようだ。インバウンド関連の一角に売りが膨らむなか、ハナツアーJ株にも下押し圧力が掛かったとみられている。なお、同社は20日、今年8月の旅行事業取扱高が2019年8月比で55.6%増となったと発表。コロナ禍前を上回る水準に回復した。
インバウンド関連では、コメ兵ホールディングス<2780>やマツキヨココカラ&カンパニー<3088>、エアトリ<6191>、コーセー<4922>なども軟調に推移している。