話題株ピックアップ【夕刊】(1):マネックスG、スマレジ、日本取引所

注目
2023年10月5日 15時13分

■マネックスグループ <8698>  659円  +100 円 (+17.9%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率トップ

マネックスグループ<8698>はストップ高。4日の取引終了後、子会社のマネックス証券とともに日本電信電話<9432>傘下のNTTドコモとの間で資本・業務提携したと発表しており、これを好感した買いが膨らんだ。マネックス証券とドコモが持つ顧客基盤と事業基盤を掛け合わせ、次世代の資産形成サービスの創出を目指す。マネックス証券が単独株式移転により中間持ち株会社マネックスホールディングス(ドコモへの株式譲渡と同時に「ドコモマネックスホールディングス」に商号変更予定)を設立し、この中間持ち株会社の株式をドコモに一部譲渡する。出資比率はマネックスGが約51%、ドコモが約49%。譲渡日は2024年1月4日。あわせて、株主還元方針を変更すると発表した。1株当たりの配当金の下限を従来の年15円から年30円へ2倍に引き上げる。ドコモへの中間持ち株会社の株式譲渡で得る資金や今後の事業活動で獲得する利益を成長投資に活用するとともに、株主にとって目に見える形での株主還元である増配を今回行うという。今後、自社株取得や消却も検討するとしている。

■スマレジ <4431>  2,885円  +243 円 (+9.2%)  本日終値

スマレジ<4431>は4日ぶりに大幅反発した。4日の取引終了後、クラウドPOSレジ「スマレジ」の月次登録店舗数を開示した。有料プランの登録店舗数は前月比で538店舗増加し、3万2459店舗となった。サービス拡大基調の継続を好感した買いが集まったようだ。登録店舗数全体に対するアクティブ店舗(無料プランを含む)の比率は29.7%となり、8月の水準から0.4ポイント上昇した。

■日本取引所グループ <8697>  2,858円  +173 円 (+6.4%)  本日終値

日本取引所グループ<8697>が急伸し、年初来高値を更新した。政府は新しい資本主義実現会議の下に「資産運用立国分科会」を設置し、4日に初会合を開いた。資産運用業の競争力強化に向けた政策プランを年内に策定する方針という。同日には日本電信電話<9432>傘下のNTTドコモとマネックスグループ<8698>が資本・業務提携を発表。更に、5日付の日本経済新聞朝刊は「みずほ証券が楽天証券と金融仲介の新会社をつくり、2024年春にサービスを始める」と報じた。世界的な金利上昇を背景とした全体相場の先行き不透明感が意識されるなかにあって、金融市場への家計資産の流入加速に伴う株式売買の活性化への思惑が広がり、ディフェンシブ性を持つ日本取引所に幅広い投資家の資金が流入したようだ。

■QDレーザ <6613>  735円  +41 円 (+5.9%)  本日終値

QDレーザ<6613>が反発した。4日の取引終了後、スウェーデン王立科学アカデミーは2023年のノーベル化学賞を、量子ドットと呼ばれる微細な半導体結晶を発見した米マサチューセッツ工科大学(MIT)のモウンジ・バウェンディ教授ら3氏に授与すると発表した。ディスプレーなどさまざまな領域で量子ドットが活用されるなか、量子ドットレーザーを手掛けるQDレーザに対しては、今回のノーベル化学賞の受賞決定を機に注目度が高まるとみた投資家の買いが入ったようだ。同社は4月、光配線用シリコンフォトニクスチップに搭載される量子ドットレーザーを6万個、量産受注したと発表している。

■不二製油グループ本社 <2607>  2,288円  +111 円 (+5.1%)  本日終値

不二製油グループ本社<2607>が4日ぶりに反発した。SMBC日興証券が4日、不二製油Gの目標株価を2100円から2500円に引き上げた。投資評価は「2」を継続する。買収した米ブラマーは赤字拡大が続くとみて、減損損失計上の可能性を指摘する半面、米州の油脂事業でのリストラによるV字回復や、パーム油の堅調な需要を背景に、収益改善は想定以上に進んでいると分析する。同証券は不二製油Gの25年3月期営業利益予想を180億円から210億円に増額修正した。

■セーフィー <4375>  804円  +38 円 (+5.0%)  本日終値

セーフィー<4375>が大幅高。同社はきょう、AGC<5201>の横浜テクニカルセンターに、自社が開発・運営するクラウド録画カメラが導入されたと発表。これが株価を刺激したようだ。今回導入されたのは、屋外向けクラウド録画カメラ「Safie GO(セーフィー ゴー)」とウェアラブルクラウドカメラ「Safie Pocket2(セーフィー ポケット ツー)」。これにより、設備の稼働状況確認における作業効率の向上や倉庫内作業の安全性が実現できるとしている。

■トヨタ自動車 <7203>  2,590円  +112.5 円 (+4.5%)  本日終値

トヨタ自動車<7203>が3日ぶり反発。前日は全体相場の波乱展開に流され5%近い下落となり安値圏で引けた。外国為替市場で円安局面にもかかわらずリスク回避目的の売りに押されたが、きょうは75日移動平均線をサポートラインにリバウンド狙いの買いが優勢となっている。同社の24年3月期営業利益は前期比10%増の3兆円を予想するが、通期想定為替レートは1ドル=125円で実勢とは大きな開きがあり、為替メリットによる大幅増額修正期待が強い。前日には同社の米子会社が、韓国の電池大手LGエナジー・ソリューションから電気自動車(EV)用リチウムイオン電池を調達することで合意したことを発表しており、トヨタの電動化戦略への布石が着々と進んでいることも株価を後押しする材料となっている。

■M&Aキャピ <6080>  2,713円  +97 円 (+3.7%)  本日終値

M&Aキャピタルパートナーズ<6080>が続伸した。4日の取引終了後、山陰中央新報社(島根県松江市)との業務提携契約の締結を発表した。あわせて、全国の新聞各社とともに、地方企業に事業承継の選択肢について情報発信する「地域共創プロジェクト」の始動も公表。すでに数十社の新聞社から賛同を得ており、業務提携契約が完了次第、随時発表するとしている。今後の事業成長を後押しする新たな取り組みの効果を期待した買いが入ったようだ。M&Aキャピは山陰中央新報社とともに、山陰地域における事業承継に関する情報発信を強化する。また、同地域で事業承継や成長戦略、企業再生に課題を持つ企業を紹介してもらう取り組みを始める。

■日本航空 <9201>  2,841円  +97 円 (+3.5%)  本日終値

日本航空<9201>とANAホールディングス<9202>が高い。4日の米原油先物相場は、WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の11月限が急落し、このところの原油相場の上昇に対する警戒感が和らいだ。空運株に対しては、燃料コスト上昇への懸念を後退させる形となり、全体相場が戻りを試すなかにあって、株価の反発力を強く印象付ける格好となった。スカイマーク<9204>やスターフライヤー<9206>も堅調に推移している。

■三越伊勢丹 <3099>  1,681.5円  +52.5 円 (+3.2%)  本日終値

三越伊勢丹ホールディングス<3099>が4日ぶりに反発した。SMBC日興証券が4日、三越伊勢丹の目標株価を1700円から2100円に引き上げた。投資評価は「1」を継続する。訪日中国客の回復による免税売上高の更なる増加が期待されるなか、インフレが継続した場合は資産効果により、富裕層による購買力の増大が想定されると指摘。競争力が高まった伊勢丹新宿に優良顧客が集まるシナリオもあり、好調な業況が継続する可能性に魅力を感じるとした。同証券は三越伊勢丹の25年3月期営業利益予想を426億円から516億円に引き上げた。

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