話題株ピックアップ【昼刊】:カナデン、アダストリア、第一三共
■カナデン <8081> 1,465円 +114 円 (+8.4%) 11:30現在 東証プライム 上昇率トップ
カナデン<8081>がカイ気配スタートで急伸。18日の取引終了後、24年3月期の連結業績予想と配当予想の上方修正を発表し、好感されたようだ。同社は通期の売上高予想を1130億円から1150億円(前期比8.1%増)、最終利益予想を30億円から32億円(同10.5%増)に引き上げた。年間配当予想は46円から48円(前期比9円増配)に増額した。FA(ファクトリーオートメーション)システムにおいて部材不足が改善した。産業機械や、家庭用電気機器向けの半導体・デバイスも順調に推移したほか、円安による影響が利益を押し上げる要因となった。
■日本光電 <6849> 3,515円 +38 円 (+1.1%) 11:30現在
日本光電<6849>は7日ぶりに反発した。18日の取引終了後、24年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結業績に関し、最終利益が従来の予想の40億円から80億円(前年同期比6.3%減)に上振れて着地したようだと発表し、材料視された。9月中間期の売上高は985億円から1030億円(同9.2%増)と計画を上回った見込み。消耗品・サービス事業が想定を上回って推移したほか、円安も業績を押し上げる要因となった。通期の業績予想は現在精査中として、11月8日に予定する第2四半期決算発表時に公表するとしている。
■アダストリア <2685> 3,070円 +25 円 (+0.8%) 11:30現在
アダストリア<2685>が3日続伸した。18日の取引終了後、フィリピンでの新会社の設立を発表した。主力ブランドの「niko and ...」を皮切りに現地で事業を展開する。人口増が見込まれる東南アジアにおける販売網の拡大に向けた動きを評価した買いが入ったようだ。11月に設立する予定の新会社は、同国内で300店舗以上を展開するPrimer Holdingsとの合弁企業とし、迅速な事業展開につなげる。アダストリアは4月に出店したタイとともに、東南アジアでの事業基盤の構築と周辺国への展開を図る構えだ。
■リンテック <7966> 2,519円 +8 円 (+0.3%) 11:30現在
リンテック<7966>はしっかり。午前9時30分ごろ、内閣府や経済産業省などが中心となって推進する「経済安全保障重要技術育成プログラム」の一環として、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の公募事業に6月に参画し取り組みを進めていることを発表した。同事業では半導体チップの偽造を防止する技術について、産業技術総合研究所や関連企業、国立大学と共同で開発に取り組んでいく。予算は34億円で、期間は2023年6月から28年6月まで。
■第一三共 <4568> 3,660円 -189 円 (-4.9%) 11:30現在
第一三共<4568>が5日続落し、年初来安値を更新した。18日の取引終了後、米製薬企業シーゲン<SGEN>が第一三共に対して提起した抗がん剤「エンハーツ」を巡る特許権侵害訴訟について、米テキサス州東部地区連邦地方裁判所が第一三共に、損害賠償額とともにシーゲンへのロイヤルティーの支払いを命じる判決を下した。敗訴となったことをネガティブ視した売りが膨らんだようだ。4180万ドル(約62億円)の損害賠償額に加えて、2022年4月~24年11月4日までのエンハーツの米国での売り上げに対する8%のロイヤルティーの支払いを同地裁は命じた。第一三共は米連邦巡回区控訴裁判所への控訴を含め、あらゆる法的手段を検討するとしている。24年3月期の通期の業績への影響は精査中で、確定次第公表する方針を示した。
■日経レバ <1570> 18,755円 -705 円 (-3.6%) 11:30現在
NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>が3日ぶり急反落、フシ目の1万9000円台を割り込んだ。日経平均株価に連動する仕組みで組成されたETFで、価格変動率が2倍に基本設定されていることでボラティリティの高さが特徴。ここ、中東情勢を横目に全体相場が不安定で日経平均は上下に変動幅が大きくなっている。前日の米国株市場が米長期金利上昇を背景にリスクオフに傾いており、きょうは日経平均も下値を模索する展開を強いられている。個人投資家の短期筋を中心に強弱観が対立、リバウンド狙いの買いや空売りが錯綜している。なお、日経レバの信用取組は10月第1週に500万口弱まで急増したが、前週末13日現在では急減し300万口を下回っている。
■アドバンテスト <6857> 4,248円 -150 円 (-3.4%) 11:30現在
アドバンテスト<6857>が続落、4200円近辺の25日移動平均線との上方カイ離を埋める動きとなっている。前日の米国株市場では長期金利の一段の上昇を嫌気してハイテク系グロース株には向かい風の強い地合いとなり、半導体関連株も総じて軟調な値動きを強いられた。特に生成AI関連として注目されている画像処理半導体(GPU)大手のエヌビディア<NVDA>が4%安に売られるなど下げが目立った。東京市場でも半導体製造装置メーカーなどの株価に影響を与えているが、そのなかエヌビディアのGPU向けテスターで独占的シェアを有するアドテストは関連株最右翼に位置付けられるだけに、株価面でも影響を受けやすくなっている。このほか、アドテスト同様、後工程の半導体製造装置メーカーで生成AI市場の拡大で大きな需要獲得が見込まれているディスコ<6146>なども売りに押されている。
■デンソー <6902> 2,338円 -51 円 (-2.1%) 11:30現在
デンソー<6902>が軟調。自動車向けばね部品を手掛ける中央発條<5992>の藤岡工場の第4工場で16日に爆発事故が発生した。その影響で部品供給が滞り、トヨタ自動車<7203>の国内での車両生産に影響が出ている。20日には8工場13ラインで生産を止める予定。週明け23日以降の稼働は20日に判断すると伝わっている。今年夏には生産指示システムの不具合でトヨタの国内生産が停止するなど、トラブルが相次いでいることもあって、同社を主要取引先とするサプライヤーに対しては、部品生産の一時的な停止や稼働調整による業績へのネガティブな影響を懸念した売りが出ている。豊田自動織機<6201>やフタバ産業<7241>、豊田合成<7282>、愛三工業<7283>なども下落している。
■ログリー <6579> 708円 +95 円 (+15.5%) 11:30現在
ログリー<6579>が急騰。同社は18日、提供するネイティブ広告プラットフォーム「LOGLY lift(ログリーリフト)」について、世界最大の独立系セルサイド広告企業である米マグナイト<MGNI>とRTB(リアルタイム入札)接続を開始したと発表。これが買い材料視されている。これにより、マグナイトと取引契約を締結している国内外のプログラマティックバイヤー(運用型広告の入札者)はログリーの提携メディアへの買い付けが可能となる。会社側では、マグナイトがトップクラスの媒体主との強力な関係を持ち、さまざまなデバイスやフォーマットに対応する高度な技術を有しているため、自社の長期的な収益拡大が見込めるとしている。
■テクノロジーズ <5248> 2,466円 +254 円 (+11.5%) 11:30現在
テクノロジーズ<5248>が大幅続伸となっている。同社はきょう、太陽光発電設備の施工・販売を手掛ける子会社のエコ革が森ビル(東京都港区)と協業すると発表しており、これが材料視されているようだ。森ビルは23年度末から24年度末にかけて、農業と太陽光発電を同時に行う「営農型太陽光発電所(メガソーラー)」を茨城県や群馬県、栃木県、埼玉県で全6サイト、延べ約10ヘクタールの開発・運営をエコ革と取り組むとしている。
■ヴィアHD <7918> 105円 +6 円 (+6.1%) 11:30現在 東証プライム 上昇率2位
ヴィア・ホールディングス<7918>は急伸。18日の取引終了後に4~9月期業績予想の修正を発表。売上高については86億円から84億3500万円(前年同期比20.4%増)に引き下げたが、営業損益は2000万円の赤字から一転7700万円の黒字(前年同期5億6300万円の赤字)になる見通しを示しており、これを好感した買いが集まっている。客数が回復途上にあるものの想定した数値に至らず、売上高は計画を下回る。一方、原価など変動経費のコントロールの改善が進んだことや、政府による光熱費の負担軽減支援などが寄与し、利益は改善する見込み。なお、通期の増収・黒字転換見通しに変更はない。
■タキヒヨー <9982> 1,008円 +43 円 (+4.5%) 11:30現在
タキヒヨー<9982>が続伸。18日の取引終了後、自社株買いと自社株消却を実施すると発表しており、これが評価されている。自社株買いの上限は20万株(自己株式を除く発行済み株数の2.17%)、または3億円。期間は10月23日から来年9月30日まで。自社株消却は10月31日付で20万株を実施する。
■北の達人 <2930> 203円 +8 円 (+4.1%) 11:30現在 東証プライム 上昇率4位
北の達人コーポレーション<2930>が全般下げ相場のなかも押し目買い優勢、頑強な値動きで200円台を回復した。ここ主力株に利食い急ぎの動きが顕在化するなか、消去法的に低位株の一角に短期資金が流入している。同社株にも値ごろ感からの買いが観測されている。24年2月期上期(23年3~8月)は営業利益段階で前年同期比15%減益となったが、トップラインは同82%増と急増している。利益面でも足もとで回復色が強い。3~5月期は自社通販サイトの広告宣伝費先行計上の影響で営業赤字であったものの、6~8月期には前年同期比で約3倍の4億6800万円と大幅な改善をみせている。株式需給面では信用買い残が直近データでは増勢ながら、300万株を超えていた7~8月の水準からはピークアウトしている。一方で、信用売り残が直近で100万株台に乗せており、買い戻し圧力も働きやすい。
■ヘッドウォータース <4011> 6,190円 +70 円 (+1.1%) 11:30現在
ヘッドウォータース<4011>が切り返し急、全般地合い悪に抗してカイ気配スタートと気を吐いている。8月下旬の戻り高値形成後一貫して下値模索の動きを強いられていた。前日にはザラ場に5880円まで水準を切り下げ株式分割後の安値を更新したが、終値ではリバウンドに転じていた。同社は人工知能(AI)を活用したソリューションビジネスを手掛け、生成AI分野にもビジネス領域を広げている。そうしたなか前日の取引終了後、シーメンスとエヌビディア<NVDA>の先端技術を活用した「産業用メタバース活用支援ソリューション」を開発したことを発表、これが目先上値期待につながる材料として投資資金の攻勢を誘導している。
■富士製薬工業 <4554> 1,147円 +5 円 (+0.4%) 11:30現在
富士製薬工業<4554>がしっかり。18日の取引終了後、エムスリー<2413>とともに国内で共同開発を行うエステトロール/ドロスピレノン配合剤「FSN─013」について、月経困難症を予定適応症として、厚生労働省に製造販売承認申請を実施したと発表。これが株価の支えとなったようだ。2024年中の上市を目指す。ベルギーのMithra Pharmaceuticalsから富士製薬が導入した新規成分を含有する製剤で、タイでは富士製薬の子会社が23年5月から販売を開始している。
●ストップ高銘柄
ANAP <3189> 300円 +80 円 (+36.4%) ストップ高 11:30現在
大和自動車交通 <9082> 1,083円 +150 円 (+16.1%) ストップ高 11:30現在
など、2銘柄
●ストップ安銘柄
山大 <7426> 1,579円 -500 円 (-24.1%) ストップ安 11:30現在
ユークス <4334> 1,001円 -300 円 (-23.1%) ストップ安 11:30現在
テーオーHD <9812> 410円 -100 円 (-19.6%) ストップ安 11:30現在
アトラスT <9563> 532円 -100 円 (-15.8%) ストップ安売り気配 11:30現在
など、4銘柄
株探ニュース