話題株ピックアップ【夕刊】(1):GENDA、スノーピーク、シャープ
■GENDA <9166> 2,457円 +296 円 (+13.7%) 一時ストップ高 本日終値
GENDA<9166>は物色人気集中。20日の取引終了後に24年1月期業績予想の上方修正に加え、映画配給会社ギャガ(東京都港区)の買収などを発表。これらを好感した買いが膨らんだ。今期上方修正では、売上高を475億円から530億円(前期比15.0%増)へ、営業利益を43億円から50億円(同17.8%増)へ引き上げた。足もとの好調な業績動向を踏まえた。買収については、ギャガの発行済み株式78.05%を取得して子会社化する。取得価額は非開示としたが、直前事業年度の末日における連結純資産額の15%を下回る金額という。取引実行日は11月30日の予定。あわせて、ポップコーンの企画製造販売を手掛ける日本ポップコーン(東京都目黒区)の完全親会社を子会社化すると発表。更に、東北地方でアミューズメント施設「スーパーノバ」を運営するワイ・ケーコーポレーション(福島県会津若松市)から、会社分割(吸収分割)の方法で同施設の運営を事業承継することも明らかにした。
■バイセル <7685> 2,620円 +306 円 (+13.2%) 本日終値
BuySell Technologies<7685>が大幅高。同社はきょう、アース製薬<4985>とリユース品に残る生活臭やタバコ臭などをにおいの元から消臭する業界初の取り組みを開始したと発表。これが買い手掛かりとなったようだ。これは、革新的な酸化制御技術「MA-T」を用いて行うもの。この取り組みにより、においが原因で一般の顧客に流通していなかった商品も販売可能な状態に消臭・除菌することで、より多くのリユース品の流通が可能になるとしている。
■スノーピーク <7816> 1,111円 +108 円 (+10.8%) 本日終値 東証プライム 上昇率2位
スノーピーク<7816>は大幅高で3日続伸した。21日、佐賀県が進める県立吉野ヶ里歴史公園官民連携推進事業の民間事業者として選定され、基本協定を締結したと発表した。同歴史公園で直営キャンプフィールドを含む体験型複合リゾートを2025年に開業する計画。中期的な収益貢献を期待した買いを集める材料となったようだ。吉野ケ里遺跡の保存と国内外への情報発信を目的に作られた同公園は、弥生時代を体感できる観光スポットとなっているという。スノーピークはキャンプフィールドとともに、テントなどのキャンプギアからアパレルまで取りそろえた直営ストアや、飲食・宿泊施設なども設置する予定。更なる魅力向上に寄与していくとしている。
■シャープ <6753> 1,127.5円 +98 円 (+9.5%) 本日終値 東証プライム 上昇率4位
シャープ<6753>が大幅高で3日続伸。2月7日高値(1093円)を上回り、約9カ月ぶりに年初来高値を更新した。シャープの呉柏勲社長が従業員向けのメッセージで新たな中期経営計画を来年発表すると表明したことを、複数のメディアが20日報じた。報道によると、メッセージ内では親会社の台湾・鴻海精密工業との連携強化の可能性が示唆されたという。新中計に対する期待感の高まりから買われている。
■JVCケンウッド <6632> 734円 +48 円 (+7.0%) 本日終値 東証プライム 上昇率10位
JVCケンウッド<6632>は大幅続伸で年初来高値更新。同社はドライブレコーダーなどの車載向け機器や無線システム、音響機器を手掛けるメーカー。10月31日に上期決算とあわせ、今24年3月期見通しの上方修正を発表。北米市場を中心に無線システム事業が好調なことから、売上高を3500億円から3550億円(前期比5.4%増)へ、純利益を80億円から105億円(同35.3%減)へ引き上げた。あわせて、取得上限450万株(自己株式を除く発行済み株数の2.9%)、または25億円とする自社株買いの実施も発表。この発表以降、同社株は材料出尽くし感から売られる場面があったものの、売り一巡後は買い優勢の展開となり、足もと上げ足を強めている。
■バリューHR <6078> 1,483円 +78 円 (+5.6%) 本日終値
バリューHR<6078>は大幅続伸。20日の取引終了後、大和総研(東京都江東区)と資本・業務提携契約を締結したと発表したことが好感された。今回の提携により、バリューHRの健康管理プラットフォーム「バリューカフェテリアシステム」と、大和総研の健保向け基幹業務システム「KOSMO-network21」を連動させ、健康管理データと基幹データの統合的な利用によるサービスの強化を図るのが狙い。健保業務の更なる効率化につながるほか、「データヘルス計画」を推進する健保や「コラボヘルス」の実施、「健康経営」を実践する企業に対するサービスの提供を図るとしている。また、資本面では大和総研を割当先とする第三者割当により、70万株の新株を発行する。調達資金約8億9100万円はシステム開発や人員拡充、将来的なM&Aや資本業務提携にかかる費用などに当てる方針だ。同時に、上限を60万株(発行済み株数の2.29%)、または8億円とする自社株買いを実施すると発表しており、これも好材料視された。取得期間は12月7日から来年3月31日まで。
■ニトリホールディングス <9843> 16,440円 +825 円 (+5.3%) 本日終値
ニトリホールディングス<9843>やワークマン<7564>、神戸物産<3038>が大幅高。外国為替市場でドル円相場は一時1ドル=147円台までドル安・円高が進行した。米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げサイクル終了観測が広がるなか、ドル売りの流れが続いているようだ。株式市場では、輸入コスト負担による業績面への悪影響が小さくなるとの思惑から、円高メリット関連と位置付けられる銘柄群を物色する姿勢が強まっている。
■ISID <4812> 4,810円 +185 円 (+4.0%) 本日終値
ISID<4812>が4日ぶりに反発。午前10時ごろ、日産自動車<7201>に対して、トレジャーデータ(東京都千代田区)の顧客データ活用サービス「Treasure Data CDP」を活用したマーケティングDX基盤を構築したと発表しており、好材料視された。日産自では、これまで部門やチャネルごとにマーケティング施策を行っていたが、近年ブランド全体として一貫したコミュニケーションを行い、より優れた顧客体験を提供する活動に取り組んでいるという。今回の「Treasure Data CDP」を活用したマーケティングDX基盤構築により、日産自は部門横断で統合された顧客データ基盤をベースに、購入前から購入後まで顧客の購買ライフサイクルを通じて一貫したワン・トゥー・ワンの顧客体験の提供を目指すとしている。
■アドバンテスト <6857> 4,777円 +133 円 (+2.9%) 本日終値
アドバンテスト<6857>が大きく買い優勢の展開、前週15日にマド開け陽線で上放れてからは4700円を軸とするもみ合い局面に移行しているが、もう一段の上放れに期待が募る場面。現地時間21日に米画像処理半導体大手エヌビディア<NVDA>の23年8~10月決算発表を控えるが、この結果にマーケットの関心が集中している。日米の半導体関連全般に影響を与える公算が大きいとみられているが、そのなか、アドテストはエヌビディアが製造するGPU向けの半導体テスターで圧倒的シェアを誇っており、エヌビディアの決算内容と連動しやすい収益構造にある。東京市場でもアドテストはエヌビディア関連の最右翼として注目されているだけに、足もとで短期筋の思惑が錯綜している状況だ。
■スパークス・グループ <8739> 1,474円 +36 円 (+2.5%) 本日終値
スパークス・グループ<8739>は反発。20日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表したことが好感された。上限を33万株(発行済み株数の0.79%)、または5億円としており、取得期間は11月21日から来年3月31日まで。株主還元の充実を図るとともに、資本効率の向上及び経営環境に応じた機動的な資本政策の遂行を可能とするためとしている。
株探ニュース