日ギアが一時7%高と上値追い、好業績割安で大口の実需買い観測
日本ギア工業<6356>が大幅高、一時7%を超える上昇で515円まで上値を伸ばし、10月30日につけた戻り高値を払拭、早晩3月3日の年初来高値575円も視界に入れてくる可能性がある。歯車装置メーカーで電力向け中心に高い実績を誇る。なかでも電気や油圧などのエネルギーを動力に変換してバルブの開閉・制御を行うバルブアクチュエータは国内原子力発電所向けで約90%の独占的シェアを獲得している。業績も好調だ。24年3月期の営業利益は従来予想の6億5000万円から14億6000万円(前期比52%増)に大幅上方修正しており、7倍前後のPERは水準訂正余地の大きさを示唆している。株式需給面でも特徴的な動きが観測された。30日に大商いでザラ場510円の高値をつけた後に値を消したが、その後の株価の出直り局面で30日にこなした出来高よりも遥かに少ない水準で高値を奪回した。これは上昇過程で戻り売りを浴びていないことを意味しており、同社株式を実需で抱えている大口投資家(機関投資家)が存在する可能性を示唆している。