【↓】日経平均 大引け| 3日続落、円高進行で利益確定売りが優勢 (11月29日)
日経平均株価
始値 33244.43
高値 33516.23(12:46)
安値 33179.07(09:59)
大引け 33321.22(前日比 -87.17 、 -0.26% )
売買高 13億6815万株 (東証プライム概算)
売買代金 3兆5441億円 (東証プライム概算)
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■本日のポイント
1.日経平均は3日続落、米株堅調も円高が重荷に
2.米長期金利が一段と低下、グロース株に追い風吹く
3.ドル円相場は1ドル=146円台後半まで円が買われる
4.日経平均は一時200円超下落も下げ渋り上昇場面も
5.レーザーテクが活況高演じ、メガバンクは売られる
■東京市場概況
前日の米国市場では、NYダウは前日比83ドル高と反発した。FRB高官が利下げについて言及したことが好感され買いが優勢となった。
東京市場では、広範囲に利益確定売りに押される展開となった。日経平均株価は一時200円を超える下げに見舞われたが、その後は戻り足に。もっとも後場は再び売り直されるなど不安定な地合いだった。
29日の東京市場は、総じて弱含みで推移したが、終始方向感の定まらない動きで、日経平均は途中プラス圏に浮上する場面もあった。ただ、後場取引後半は再び手仕舞い売りが優勢となり、下げ幅を広げた。前日の欧州株市場は高安まちまちだったが、米国では長期金利の低下を背景にNYダウなど主要株価指数が揃って反発に転じた。これを受け東京市場でも追い風が意識された。ただ、一方で外国為替市場では日米金利差縮小を材料にドルが売られ、一時1ドル=146円台後半まで円高が進んだことが嫌気され、上値の重い展開を強いられた。日経平均の下値では年末高を期待する向きの押し目買いが活発だが、全体相場を押し上げるには力不足だった。プライム市場の値下がり銘柄数は1000を上回り全体の63%を占めている。
個別では、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>などメガバンクの下げが目立ったほか、川崎汽船<9107>、三菱重工業<7011>なども下値を探った。ソフトバンクグループ<9984>も軟調。セブン&アイ・ホールディングス<3382>なども値を下げた。そーせいグループ<4565>が急落、AZ-COM丸和ホールディングス<9090>、サンリオ<8136>なども大幅安。
半面、レーザーテック<6920>が大きく買われたほか、東京エレクトロン<8035>もプラス圏で着地。トヨタ自動車<7203>もしっかり。キーエンス<6861>も上昇した。アサヒグループホールディングス<2502>、リクルートホールディングス<6098>、豊田自動織機<6201>なども上値を追った。さくらインターネット<3778>は連日のストップ高を演じ、グローセル<9995>、霞ヶ関キャピタル<3498>、チェンジホールディングス<3962>なども大幅高。
日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はレーザーテク <6920>、京セラ <6971>、リクルート <6098>、トヨタ <7203>、東エレク <8035>。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約60円。
日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983>、SBG <9984>、アドテスト <6857>、セブン&アイ <3382>、テルモ <4543>。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約67円。
東証33業種のうち上昇は4業種のみで、上昇率の上位から(1)輸送用機器、(2)電気・ガス業、(3)サービス業、(4)情報・通信業。一方、下落率の上位5業種は(1)鉄鋼、(2)銀行業、(3)海運業、(4)保険業、(5)鉱業。
■個別材料株
△インタライフ <1418> [東証S]
AVC機器設備のシステム構築を手掛けるサンケンシステムを子会社化へ。
△アテクト <4241> [東証S]
半導体保護資材のグローバルニッチトップで見直し人気。
△霞ヶ関C <3498> [東証P]
ドバイ案件を売却。
△カオナビ <4435> [東証G]
「人的資本データnavi β版」をリリース。
△豊田織 <6201> [東証P]
トヨタグループでのデンソー株売却報道で資本効率向上の期待膨らむ。
△アスタリスク <6522> [東証G]
米国でスマホ装着型バーコードリーダーを2万台以上納入。
△キャリインデ <6538> [東証S]
オンライン面接ツールと「Zoom」の連携開始。
△ワークマン <7564> [東証S]
一時1ドル=146円台まで円高進みショートカバー誘発。
△バイセル <7685> [東証G]
月次情報の提供を開始。
△竹田iP <7875> [東証S]
半導体マスク製造分野でのグローバル展開に期待。
▼そーせい <4565> [東証P]
JICへの第三者割当増資や海外公募・CB発行で希薄化懸念。
▼サンリオ <8136> [東証P]
ユーロ円CBの発行に警戒感。
東証プライムの値上がり率上位10傑は(1)さくらネット <3778>、(2)グローセル <9995>、(3)オーケストラ <6533>、(4)霞ヶ関C <3498>、(5)チェンジHD <3962>、(6)日東紡 <3110>、(7)NJS <2325>、(8)豊田織 <6201>、(9)Fスターズ <3687>、(10)ソースネクス <4344>。
値下がり率上位10傑は(1)そーせい <4565>、(2)AZ丸和HD <9090>、(3)サンリオ <8136>、(4)ジャステック <9717>、(5)サムティ <3244>、(6)スノーピーク <7816>、(7)住友ファーマ <4506>、(8)名古屋銀 <8522>、(9)ニッケ <3201>、(10)神戸鋼 <5406>。
【大引け】
日経平均は前日比87.17円(0.26%)安の3万3321.22円。TOPIXは前日比12.21(0.51%)安の2364.50。出来高は概算で13億6815万株。東証プライムの値上がり銘柄数は565、値下がり銘柄数は1049となった。東証グロース250指数は720.97ポイント(9.85ポイント高)。
[2023年11月29日]
株探ニュース