話題株ピックアップ【夕刊】(2):ファーマF、トーホー、サムコ

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2023年12月12日 15時16分

■ファーマフーズ <2929>  1,079円  -148 円 (-12.1%)  本日終値  東証プライム 下落率2位

ファーマフーズ<2929>は反落。11日の取引終了後に発表した第1四半期(8~10月)連結決算は、売上高161億4200万円(前年同期比5.2%減)、営業利益6億100万円(前年同期21億9400万円の赤字)、最終利益2億8600万円(同18億2000万円の赤字)と黒字転換して着地。これを受けて朝方は高く始まったものの、その後は材料出尽くしとみた売りが出たようだ。BtoB事業で機能性素材の主力商品「ファーマギャバ」が国内外で好調を持続したほか、明治薬品が手掛けるCMO(医薬品製造受託)事業が後発医薬品メーカーの品質問題や製造上の不備による影響で代替需要が高まるなか受注の安定と利益率の向上を達成した。また、BtoC事業で「ニューモ育毛剤」の堅調な受注が続いたことや、顧客獲得効率、収益性及び品質を重視した「広告宣伝の適正化」の取り組みを継続した効果も表れた。24年7月期通期業績予想は、売上高720億4700万円(前期比5.1%増)、営業利益33億3800万円(同7.5%減)、最終利益27億8400万円(同9.6%減)の従来見通しを据え置いている。

■トーホー <8142>  2,850円  -320 円 (-10.1%)  本日終値  東証プライム 下落率4位

トーホー<8142>が急反落。11日の取引終了後、24年1月期の連結業績予想について、売上高を2390億円から2470億円(前期比14.6%増)へ、営業利益を65億円から78億円(同2.1倍)へ、純利益を29億円から32億5000万円(同3.2倍)へ上方修正したが、材料出尽くし感から売られたようだ。既存顧客売り上げの大幅な回復に加えて新規顧客の獲得、前年は新型コロナウイルス感染症の影響が一定程度残っていた反動もあり、引き続き業務用食品卸売事業が堅調に推移する見通し。また、プライベートブランド商品の販売強化やフードソリューション事業の利益率が改善したことに加え、仕入れ価格上昇への対応が当初予定より順調に進んだこと、また継続的に取り組んでいるコストコントロールの効果なども利益を押し上げるとしている。同時に発表した第3四半期累計(2~10月)連結決算は、売上高1811億9100万円(前年同期比16.6%増)、営業利益58億8700万円(同2.8倍)、純利益32億6500万円(同2.5倍)だった。

■サムコ <6387>  4,070円  -420 円 (-9.4%)  本日終値  東証プライム 下落率5位

サムコ<6387>が反落。11日の取引終了後に8~10月期決算を発表し、売上高は前年同期比3.3%減の13億8000万円、営業利益は同8.2%減の2億3200万円だった。通期で増収増益を見込んでいるだけに、第1四半期時点での減収減益が嫌気された。オプトエレクトロニクス分野は好調だったものの、電子部品やシリコン、部品・メンテナンスといった各分野が落ち込み、全体の足を引っ張った。なお、通期見通しは据え置いている。

■山善 <8051>  1,132円  -92 円 (-7.5%)  本日終値  東証プライム 下落率7位

山善<8051>が急反落。11日の取引終了後、既存株主による株式売り出しを実施すると発表。需給悪化を懸念した売りが出ている。売り出し株数は583万5800株で、需要状況に応じて上限87万5300株のオーバーアロットメントによる売り出しを行う。売り出し価格は18日から21日までのいずれかの日に決定する。

■シーイーシー <9692>  1,610円  -121 円 (-7.0%)  本日終値  東証プライム 下落率9位

シーイーシー<9692>が大幅反落。11日の取引終了後、24年1月期の連結業績予想について、売上高を520億円から530億円(前期比9.9%増)へ、営業利益を60億7000万円から62億2000万円(同42.2%増)へ、純利益を42億円から43億円(同17.0%減)へ上方修正したが、営業利益で64億円強を見込んでいた市場予想を下回ることから失望感から売られたようだ。主要顧客のICT投資が堅調に推移し、総じて計画より上振れて着地した。注力事業では、モビリティーサービスやセキュリティーサービスが好調に推移し、主力事業ではシステム開発・保守案件が増加し堅調を維持した。同時に発表した第3四半期累計(2~10月)決算は、売上高392億7500万円(前年同期比11.3%増)、営業利益49億4000万円(同50.7%増)、純利益34億1000万円(同22.2%減)だった。

■東電HD <9501>  833.7円  -57.9 円 (-6.5%)  本日終値

東京電力ホールディングス<9501>は売り買い交錯、900円近辺でもみ合う展開となった後に大きく値を下落した。今月6日に急動意して以降、需給思惑を背景に急速に上値を追う展開となっていたが、前日は原子力規制委員会が同社の柏崎刈羽原発を現地調査し再稼働に向けた動きが一段と進展しているとの見方が広がったことで、終値ベースで14%超の大幅高に買われていた。売買代金も急増傾向にある。一方、「柏崎刈羽原発の再稼働が実現して収益が改善しても、ファンダメンタルズ面から今の株価の妥当性を示唆するとは限らない」(中堅証券アナリスト)という声もあり、急騰の反動を見込んだショートポジションを取る動きも目先観測され、株価は強弱観が対立している。

■丸千代山岡家 <3399>  3,795円  +700 円 (+22.6%) ストップ高   本日終値

丸千代山岡家<3399>がストップ高。11日の取引終了後、24年1月期の単独業績予想について、売上高を245億円から255億円(前期比36.5%増)へ、営業利益を10億円から18億円(同3.5倍)へ、純利益を5億6000万円から11億5000万円(同2.8倍)へ上方修正したことを好感した買いが流入した。コロナ禍の収束に伴う人流の増加から、第3四半期まで来店客数が対前年比30%台の増加を維持し、既存店売上高が19カ月連続で前年を上回って推移していることや、10月に一部商品の価格改定を実施し、コスト管理と業務効率化の取り組みを行った結果、利益率が上昇し、同月には売上高・各利益とも単月で過去最高を記録していることなどが要因としている。同時に発表した第3四半期累計(2~10月)決算は、売上高186億8600万円(前年同期比42.5%増)、営業利益13億4900万円(同4.1倍)、純利益9億2600万円(同2.8倍)だった。

■壽屋 <7809>  1,720円  +300 円 (+21.1%) ストップ高   本日終値

壽屋<7809>がストップ高。11日の取引終了後にテレビ朝日ホールディングス<9409>傘下のテレビ朝日と資本・業務提携すると発表しており、これを好感した買いが膨らんでいる。提携により、オリジナルIP・コンテンツの共同開発や両社の保有するIP・コンテンツを活用したビジネス展開、人事交流を通じた両社のコンテンツ開発・展開力の強化を図る。また、メタバースなど新領域でのビジネス展開にも取り組む構え。資本面では、テレビ朝日が寿屋の複数の既存株主から市場外の相対取引で株式を取得し、寿屋株の12.89%(議決権ベース)を握る筆頭株主となる見通し。

■ギグワークス <2375>  687円  +100 円 (+17.0%) ストップ高   本日終値

ギグワークス<2375>がストップ高。株価は前日まで7営業日続落と下値模索の動きを強めていたが、きょうは満を持してリバウンドに転じた。同社はIT技術者の派遣やシステム開発などを手掛ける。11日取引終了後に発表した23年10月期決算は営業利益が前の期比75%減と大幅減益となったが、株価面では11月中旬以降の下落で織り込みが進んでいたとみられる。続く24年10月期は前期比85%増の2億500万円予想と急回復を見込んでおり、これがポジティブに受け止められている。また、業績悪化を背景に前期の年間配当は4円(前々期は8円)と減配したものの、今期は1円増配となる5円を計画。同日に秋元康氏らと共同出資によるライブエンタメ事業の合弁会社を設立することも発表、これが株価を強く刺激する材料となったようだ。

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