話題株ピックアップ【夕刊】(2):三越伊勢丹、三井不、荏原実業

注目
2024年2月5日 15時19分

■三越伊勢丹 <3099>  1,935.5円  +120.5 円 (+6.6%)  本日終値

三越伊勢丹ホールディングス<3099>が大幅高で6連騰。2015年11月以来の高値圏で推移している。前週末2日の取引終了後、24年3月期第3四半期累計(4~12月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績と配当予想を修正した。あわせて自社株買いも発表しており、これらをポジティブ視した買いが集まった。今期の売上高予想は5250億円から5270億円(前期比8.1%増)、最終利益予想は370億円から400億円(同23.5%増)に引き上げた。年間配当予想はこれまでの計画から8円増額し32円(同18円増配)に見直した。国内百貨店事業が好調に推移し、経費管理の取り組みも利益を押し上げる。4~12月期の売上高は前年同期比9.4%増の4017億7100万円、最終利益は同59.0%増の311億800万円だった。自社株買いは、取得総数1100万株(自己株式を除く発行済み株式総数の2.9%)、取得総額150億円を上限とする。取得期間は2月5日から3月29日までで、取得した全株式を4月30日に消却する。

■三井不動産 <8801>  3,907円  +241 円 (+6.6%)  本日終値

三井不動産<8801>が急騰。4000円の大台に乗せて上場来高値を更新した。英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)が5日、アクティビスト(物言う株主)として知られる米エリオット・マネジメントが三井不に対し、1兆円の自社株買いの実施を要求したと報じた。株式の需給面でのインパクトを巡る思惑が広がり、買いが集まったようだ。報道によると、エリオットによる要求には、三井不が保有するオリエンタルランド<4661>の株式36億ドル相当を売却することも含まれているという。

■荏原実業 <6328>  3,255円  +200 円 (+6.6%)  本日終値

荏原実業<6328>は大幅続伸し昨年来高値を更新。前週末2日の取引終了後、集計中の23年12月期連結業績について、売上高が従来予想の350億円から360億円(前の期比19.1%増)へ、営業利益が35億円から40億円(同45.1%増)へ、純利益が26億円から31億円(同42.9%増)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。水インフラ設備の更新・整備需要、防災・減災需要が堅調に推移し、エンジニアリング事業の受注高が想定を上回ったことが要因としている。

■NOK <7240>  2,077.5円  +125 円 (+6.4%)  本日終値

NOK<7240>が大きく切り返し、1月17日ザラ場以来となる2000円大台を回復。上向きの25日移動平均線を足場にもみ合い上放れを鮮明としつつある。自動車用オイルシールを手掛けるが、足もとの業績は絶好調に推移している。前週末2日に発表した23年4~12月期決算は営業利益が前年同期比17%増の175億9100万円と2ケタ伸長を果たしたが、10~12月期でみると前年同期比4割を超える大幅な伸びをみせており、これを評価する買いを呼び込んでいる。半導体不足よる影響が解消し、自動車生産回復が顕著になっていることでオイルシールの販売も急増し、業績を押し上げた。また、海外売上高比率が7割近くに達し、ドル高・円安による為替メリットも享受している。

■ちゅうぎんF <5832>  1,098.5円  +66 円 (+6.4%)  本日終値

2日に決算を発表。「今期経常を26%上方修正」が好感された。

ちゅうぎんフィナンシャルグループ <5832> [東証P] が2月2日大引け後(15:30)に決算を発表。24年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比3.3%増の263億円に伸びた。併せて、通期の同利益を従来予想の215億円→270億円(前期は295億円)に25.6%上方修正し、減益率が27.3%減→8.8%減に縮小する見通しとなった。

⇒⇒ちゅうぎんFの詳しい業績推移表を見る

■力の源ホールディングス <3561>  1,534円  +89 円 (+6.2%)  本日終値

力の源ホールディングス<3561>が大幅高、6%を超える上昇で1534円まで買われた。株価は昨年9月以降3カ月半にわたり調整を強いられていたが、ここ底練りを経て売り物を枯らし、満を持して切り返す動きにある。同社は博多ラーメンの「一風堂」を主力展開しており、最近は脱コロナによる急速な人流回復や訪日外国人観光客のラーメン人気などを背景に業績は急拡大歩調にある。また、海外展開も加速しており、足もとで海外店舗数が国内を上回る可能性が高まっており、止まらないトップラインの伸びに着目した実需買いを誘導している。なお、23年3月期の営業利益は前の期比2.2倍の22億8100万円を達成、続く24年3月期は前期比36%増の31億円を見込む。

■日本酸素HD <4091>  4,112円  +219 円 (+5.6%)  本日終値

日本酸素ホールディングス<4091>が寄り付き続伸で4000円大台を回復、3700円台を軸としたもみ合いから急速に離脱する動きをみせた。同社が前週末2日取引終了後に発表した4~12月期決算は営業利益が前年同期比47%増の1242億100万円と高変化をみせたことで、これを評価する買いを引き寄せた。産業ガスの国内トップメーカーだが、世界各国で出荷数量ベースでは軟化しているものの値上げ効果が利益を押し上げる格好となっている。株価はカイ気配スタートとなり4000円ちょうどで寄った後、157円高の4050円まで上値を伸ばしたが、その後は目先筋の利益確定売りに値を消す場面もあった。

■SWCC <5805>  3,220円  +150 円 (+4.9%)  本日終値

SWCC<5805>が続急伸し連日の上場来高値更新。前週末2日の取引終了後、24年3月期の連結業績予想について、営業利益を115億円から120億円(前期比14.6%増)へ、純利益を75億円から83億円(同11.8%減)へ上方修正し、あわせて期末配当予想を40円から50円(年85円)へ引き上げたことが好感された。産業機械向け需要の低迷やコロナ特需の一部剥落から売上高は2150億円から2120億円(同1.4%増)へ下方修正したものの、建設関連や電力インフラ関連事業が想定以上に好調に推移したことが牽引する。なお、同時に発表した第3四半期累計(23年4~12月)決算は、売上高1585億500万円(前年同期比0.3%増)、営業利益93億4900万円(同32.0%増)、純利益63億2600万円(同1.4%減)だった。

■ジェイテクト <6473>  1,402円  +65 円 (+4.9%)  本日終値

ジェイテクト<6473>が大幅高。前週末2日取引終了後に23年4~12月期連結決算を発表。売上高が前年同期比15.3%増の1兆4118億円、純利益が同98.6%増の364億1100万円で着地しており、これが好感された。主力の自動車向けが中国を除く全地域で好調。為替や原価低減の効果も寄与した。なお、通期の増収増益見通しに変更はない。

■イオン九州 <2653>  3,275円  +145 円 (+4.6%)  本日終値

イオン九州<2653>が上値追い。一時165円高の3295円まで上値を伸ばし、1月24日のザラ場でつけた3170円を上回り、昨年来高値に買われた。総合スーパーや食品スーパーを主力に、子会社を通じてドラッグストアなど展開している。業績は全体売り上げの8割近くを占める食品部門が牽引、製品値上げ効果やPB(プライベートブランド)商品注力に伴う採算向上により利益成長が著しい。連結決算に移行する24年2月期は営業利益段階で104億円を予想(前期は単独ベースで83億3000万円)。熊本では台湾のTSMC<TSM>の工場稼働が目前に迫っているほか、既に第2工場の建設も予定されており、今後も経済活性化による個人消費拡大の恩恵を享受する公算が大きい。

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