今週の【早わかり株式市況】大幅に3週続伸、値がさ半導体株買われ最高値目前
■今週の相場ポイント
1.日経平均は3週続伸、史上最高値目前
2.欧米株価指数は好調、出遅れ日本株も追随
3.米CPIが強い内容に、早期利下げ期待が後退
4.半導体株に人気集中、全体指数を押し上げ
5.相場上昇に弾み、AMAT好決算が手掛かり
■週間 市場概況
今週の東京株式市場で日経平均株価は前週末比1589円(4.3%)高の3万8487円と、3週連続で大幅上昇した。
今週はリスク選好の地合いが一段と強まった。値がさの半導体株を中心に買いが集中し、全体相場は上げ足を加速。日経平均は3万8000円台を突破し、週末金曜には史上最高値目前に迫る場面があった。
3連休明け13日(火)の東京株式市場はリスク選好ムードが一気に高まった。足もと欧州株市場でドイツやフランスの主要株価指数が史上最高値を更新し、米国株市場でもNYダウが最高値を更新するなど世界株が好調に推移するなか、相対的に出遅れる日本株も追随。半導体関連など値がさ株が買われ全体指数を大きく押し上げた。日経平均は1000円を超える大幅高となり一時3万8000円台に乗せた。14日(水)は反落。前日発表された注目の米消費者物価指数(CPI)が市場コンセンサスを上回る強い内容で、同日の米株市場は早期利下げ期待の後退から売り優勢に。この流れを引き継ぎ東京市場も下落した。前日大幅高の反動も出やすかったとみられる。ただ、下値では押し目買いが活発で日経平均の下げ幅は260円と限定的だった。15日(木)は米株高を背景に再びリスク選好地合いとなった。半導体関連株を中心に買い人気が集中。日経平均は終値で3万8000円台を回復した。16日(金)も続伸。前日に発表された米半導体製造装置アプライド・マテリアルズ<AMAT>の好決算を手掛かりに、引き続き東京エレクトロン <8035> [東証P]をはじめとする半導体関連株が買われ、相場上昇に弾みをつけた。日経平均は取引時間中に一時3万8865円まで上昇。バブル景気に沸いた1989年末の史上最高値(3万8915円)まであと50円程度の水準まで迫った。
■来週のポイント
来週は34年ぶりとなる日経平均の史上最高値更新が達成されるかが焦点となる。そのなか、21日に米エヌビディア<NVDA>の決算発表に注目が集まりそうだ。日経平均を牽引してきた半導体関連株の値動きに直結するだけに目が離せない。
重要イベントとしては、国内では19日朝に発表される12月機械受注が注目される。海外では、20日に発表される中国2月最優遇貸出金利、米国1月コンファレンス・ボード景気先行指数に注視が必要だろう。
■日々の動き(2月13日~2月16日)
【↑】 2月13日(火)―― 大幅続伸、半導体関連が買われ史上最高値も視野
日経平均 37963.97( +1066.55) 売買高21億4573万株 売買代金 5兆9628億円
【↓】 2月14日(水)―― 4日ぶり反落、米株安を受け利益確定売りが優勢
日経平均 37703.32( -260.65) 売買高19億0898万株 売買代金 5兆1900億円
【↑】 2月15日(木)―― 大幅反発、半導体株が買われ3万8000円台回復
日経平均 38157.94( +454.62) 売買高20億1041万株 売買代金 5兆4919億円
【↑】 2月16日(金)―― 大幅続伸、朝方から買い優勢で一時最高値に肉薄
日経平均 38487.24( +329.30) 売買高22億0417万株 売買代金 6兆7212億円
■セクター・トレンド
(1)全33業種中、27業種が上昇
(2)MS&AD <8725> など保険が上昇率断トツ。金融株は楽天銀 <5838> など銀行や野村 <8604> など証券も高い
(3)三菱重 <7011> など機械、東エレク <8035> など電機、トヨタ <7203> など自動車といった輸出株も買われた
(4)内需株はまちまち。楽天グループ <4755> などサービス、ネクソン <3659> など情報・通信が上昇し、
日清食HD <2897> など食料品、日揮HD <1963> など建設は下落
(5)資源株は出光興産 <5019> など石油が大幅高。三菱商 <8058> など大手商社やフジクラ <5803> など非鉄も堅調
(6)下落率トップは5%を超える大幅安となった日本紙 <3863> などパルプ・紙。
■【投資テーマ】週間ベスト5 (株探PC版におけるアクセス数)
1(1) 半導体
2(2) 生成AI
3(3) 人工知能 ── ソフトバンクGの物色人気化で投資マネー色めき立つ
4(4) 半導体製造装置
5(5) TOPIXコア30
※カッコは前週の順位
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