話題株ピックアップ【夕刊】(1):スノーピーク、三井住友建設、三菱UFJ

注目
2024年2月19日 15時11分

■三菱鉛筆 <7976>  2,474円  +390 円 (+18.7%)  本日終値  東証プライム 上昇率トップ

三菱鉛筆<7976>が大幅高で4連騰。2019年2月以来の高値圏で推移している。前週末16日の取引終了後、23年12月期の連結決算発表にあわせ、24年12月期の業績予想を開示した。今期の経常利益予想は前期比0.9%増の130億円と、前期に続き過去最高の更新を見込む。また、前期の期末配当についての予想から2円増額したうえで、今期の年間配当予想を同2円増配の42円に設定しており、ポジティブ視されたようだ。今期の売上高予想は同4.3%増の780億円、営業利益予想は同5.5%増の125億円とした。ともにこれまでの中期経営計画の数値目標を上回る。筆記具事業では海外の販売体制を強化しシェア拡大を目指す。23年12月期の売上高は前の期比8.4%増の748億100万円、経常利益は同27.3%増の128億8900万円だった。同時に菱鉛筆は、自己表現領域に特化した活動の支援に向けた財団の設立に伴い自己株式160万株を処分すると発表。更に、自己株式160万株を5月15日に消却すると公表している。

■スノーピーク <7816>  988円  +150 円 (+17.9%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率2位

スノーピーク<7816>がストップ高。同社はキャンプなどアウトドア商品の販売を行い高級品の取り扱いで強みを持つ。日本経済新聞が17日に、同社が米投資ファンドのベインキャピタルと組んでTOBを実施し、MBOによる株式非公開化を行う方針を固めたと報道、これが株価を強く刺激する格好となった。これに対して会社側は、検討は事実だが現時点において決定した事実はないとのコメントを出しているが、マーケットではTOB価格へのサヤ寄せなど株高思惑が先走る形で投資マネーが集中している。

■三井住友建設 <1821>  443円  +39 円 (+9.7%)  本日終値

三井住友建設<1821>が続急騰し昨年来高値を更新した。前週末16日の取引終了後、旧村上ファンド系の南青山不動産(東京都渋谷区)が三井住友建設の株式を買い増していたことが明らかとなり、思惑視した買いを誘ったようだ。同日付で財務省に提出された変更報告書によると、南青山不動産と共同保有者の保有比率は11.29%から12.54%に上昇した。報告義務発生日は2月8日。保有目的は「投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為等を行うこと」としている。

■サカタのタネ <1377>  3,830円  +315 円 (+9.0%)  本日終値

サカタのタネ<1377>が続急伸。前週末16日の取引終了後、24年5月期の連結業績予想について、純利益を80億円から155億円(前期比63.3%増)へ上方修正したことが好感された。同時に横浜市神奈川区の遊休資産を売却すると発表しており、固定資産売却益123億8400万円を特別利益として計上することなどが要因としている。なお、売上高840億円(同8.7%増)、営業利益110億円(同0.7%増)の従来見通しを据え置いている。あわせて上限を50万株(発行済み株数の1.13%)、または20億円を上限とする自社株買いを実施すると発表しており、これも好材料視されているようだ。取得期間は2月19日から5月31日までで、株主還元及び資本効率の向上と経営環境に応じた機動的な資本政策を遂行するためとしている。

■フォーバル <8275>  1,367円  +60 円 (+4.6%)  本日終値

フォーバル<8275>が続伸。前週末16日の取引終了後、連結子会社であるMeisinを簡易株式交換により完全子会社化すると発表しており、資本効率の向上などを期待した買いが入ったようだ。3月27日を効力発生日として、Meisin株式1株について、フォーバル株式4980株を割り当て交付する。Meisinは千葉県を中心に全国6拠点で通信機器、セキュリティー機器などの販売のほか不動産事業を行っており、全国に約6000件の中小・小規模企業である顧客を保有。その販売網にフォーバルのアイコン事業を展開することによる利益率向上や、グループ顧客とのクロスセル効果などで両社の事業の親和性が高いと判断したことから、今回の完全子会社化を決定したという。なお、同件による業績への影響は軽微としている。

■黒崎播磨 <5352>  13,760円  +580 円 (+4.4%)  本日終値

黒崎播磨<5352>が4日ぶりに反発。SMBC日興証券が16日付で、投資評価「1」を継続しつつ、目標株価を1万3100円から1万5300円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券によると、24年3月期第3四半期は原料の値下がりによって、会社側の想定に反して国内事業のマージンが拡大。そのため25年3月期前半にかけてはマージン調整によって国内耐火物事業が足踏みする可能性があると指摘している。ただ、インドの粗鋼生産増加によって業績が拡大するトレンドに変わりはないとして、25年3月期営業利益予想を151億円から155億円へ上方修正している。

■三菱UFJ <8306>  1,497.5円  +55.5 円 (+3.9%)  本日終値

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>などメガバンクが堅調な値動きをみせているほか、第一生命ホールディングス<8750>、T&Dホールディングス<8795>など生保株も買われる展開。前週末の米国では1月の生産者物価指数(PPI)が事前コンセンサスを上回り、FRBの早期利下げ期待が剥落し、米10年債利回りが上昇傾向を示した。米国事業を展開する大手の銀行・生保には追い風となっている。また、国内でも新発10年債利回りが0.7%台で定着しており、運用環境改善に向けた期待感が漂う。三菱UFJは新NISAの成長投資枠で人気上位の銘柄でもあり、日銀のマイナス金利解除に向けた思惑を背景に根強い買いが続いている。

■LITALICO <7366>  2,152円  +60 円 (+2.9%)  本日終値

LITALICO<7366>が続伸。午前10時ごろ、「LITALICO教育ソフト」が静岡県伊豆の国市にトライアル導入されたと発表しており、好材料視された。「LITALICO教育ソフト」は、学校現場の特別支援教育を支えるICTサービス。現在、トライアルを含めて全国約120自治体、約850校で採用されており、今後も個別最適な教育環境の実現と教職員の負担軽減に向けてサービス開発を行うとしている。

■ソフトバンクグループ <9984>  8,548円  +233 円 (+2.8%)  本日終値

ソフトバンクグループ<9984>は強弱観対立も買い優勢の展開。前週13日にザラ場8873円まで駆け上がり、21年5月以来約2年9カ月ぶりの高値圏に浮上したが、その後は利益確定売りで調整局面に移行し急勾配の5日移動平均線との上方カイ離を埋めた。同移動平均線近辺で売り物をこなし切れるかどうかが目先の焦点となる。株式市場では日米ともに生成AIと先端半導体周辺の銘柄に投資資金の流入が顕著となっている。そのなか、英アーム・ホールディングス<ARM>を傘下に置きAI分野に傾注するソフトバンクGが存在感を高めている。AI用半導体への展開など同社の次の一手に注目が集まっている。

■東北電力 <9506>  1,004円  +22.1 円 (+2.3%)  本日終値

東北電力<9506>が朝安後に切り返した。19日午前11時、安全対策工事の完了が遅れる見通しを示していた女川原発2号機について、6月の完了を目指すと発表した。発電を開始する再稼働の時期は9月ごろを想定しているという。再稼働時期が明らかになったことで、収益へのポジティブな影響が意識され、買い戻しが入ったようだ。同原発の安全対策工事は従来、2月の完了を目指していた。火災防護対策工事が遅れる見通しとなったことから、同社は1月10日に、安全対策工事の完了時期について数カ月程度の遅れが発生する見込みだと開示していた。

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