話題株ピックアップ【夕刊】(2):電通総研、菱ガス化、東京センチュ

注目
2024年2月19日 15時14分

■電通総研 <4812>  5,450円  +100 円 (+1.9%)  本日終値

電通総研<4812>が3日ぶりに反発。この日午前中、提供する統合人事・給与システム「POSITIVE(ポジティブ)」が、辰巳商会(大阪市港区)の基幹人事システムとして採用されたと発表しており、好材料視された。辰巳商会は、20年9月に創立100周年を迎えた総合物流企業。今回の採用は、一つのシステムで制度や仕組みの異なる複数の部門を統合的に管理できる設計であり、全社的な統一管理だけではなく、部門ごとの制度対応や自由項目設定による独自管理項目の追加など高い汎用性を備えている点が評価されたとしている。なお、導入に関しては販売パートナーである三信電気<8150>が担当する。

■三菱ガス化学 <4182>  2,642.5円  +44.5 円 (+1.7%)  本日終値

三菱ガス化学<4182>が3日続伸し連日の昨年来高値更新となった。きょう付の日本経済新聞朝刊で「国内の工業地帯で、二酸化炭素(CO2)からメタノールを生成する」と報じられており、好材料視された。記事によると、26年度にも水島コンビナート(岡山県倉敷市)で専用プラントを稼働し、CO2を燃料や原料に生かす「カーボンリサイクル」のモデルをつくる検討を始めたという。メタノールは輸送コストが安く、国内消費分はほぼすべて輸入に頼ることから、海外依存度を減らし、エネルギー安全保障にもつながる試みとして注目されているようだ。

■東京センチュリー <8439>  1,612.5円  +26.5 円 (+1.7%)  本日終値

東京センチュリー<8439>が反発した。前週末16日の取引終了後、環境省と公益財団法人地球環境センター(GEC)が公募した「令和5年度二国間クレジット制度資金支援事業のうち設備補助事業」について、東京センチュが応募したフィリピンにおける配電会社と連携した太陽光発電プロジェクト案件が採択されたと発表。これを手掛かり視した買いが入ったようだ。二国間クレジット制度を通じて日本及びパートナー国の温室効果ガス削減目標の達成に資することを目的とする事業で、初期投資費用の2分の1を上限として補助が行われる。今回の事業は日本政府とフィリピン政府のもとで実施され、7社の工場屋根上に太陽光発電システムを設置するプロジェクトだという。

■東京海上 <8766>  4,517円  +56 円 (+1.3%)  本日終値

東京海上ホールディングス<8766>が3日続伸。前週末16日の取引終了後、自社株2450万株(発行済み株数の1.22%)を3月29日付で消却すると発表しており、好感された。なお、消却後の発行済み株数は19億7800万株となる予定だ。

■日本CMK <6958>  607円  -142 円 (-19.0%) 一時ストップ安   本日終値  東証プライム 下落率トップ

日本CMK<6958>が急落。前週末16日の取引終了後、公募増資と自己株式処分による売り出しの実施を発表した。1株利益の希薄化と株式の需給悪化を警戒した売りが膨らんだようだ。同社は新たに657万7000株を発行するほか、自己株式386万3000株の売り出しと、需給状況に応じた上限156万株のオーバーアロットメントによる売り出しを行う予定。発行価格は2月26日から28日までのいずれかの日に決める。発行済み株式総数は最大で約12.9%増加する見込み。手取り概算で最大87億1360万円を調達し、タイの連結子会社の工場新設の設備投資資金や、グループの事業拡大に伴う運転資金の一部に充当する。

■JTOWER <4485>  4,965円  -555 円 (-10.1%)  本日終値

JTOWER<4485>は急反落。前週末16日の取引終了後、海外募集による360万株の新株発行を実施すると発表。株式需給の悪化を懸念した売りが出た。発行価格は4973円。調達資金約170億円(手取り概算額)は、インフラシェアリング事業の更なる拡大に向けた成長資金や鉄塔カーブアウトのために設立された子会社への出資、借入金の一部返済に充てる。

■任天堂 <7974>  8,356円  -518 円 (-5.8%)  本日終値  東証プライム 下落率8位

任天堂<7974>が大幅続落。米ブルームバーグ通信が17日、任天堂について「今年後半に予定していた次世代ゲーム機の発売時期を、25年1~3月期に延期する旨をゲーム開発会社に通達した」と報じた。複数の事情に詳しい関係者が匿名を条件に明らかにしたという。報道通りとなれば年末商戦には間に合わないこととなるため、来期の業績へのポジティブな影響を期待した投資家の売りを促す形となったようだ。発売時期を巡っては、ビデオゲームズクロニクルが先に報じたとしている。

■アドバンテスト <6857>  6,796円  -224 円 (-3.2%)  本日終値

アドバンテスト<6857>が続落、7000円台を割り込んだ。前週末の米国株市場ではアプライド・マテリアルズ<AMAT>は好決算評価で大幅高を演じたものの、エヌビディア<NVDA>やインテル<INTC>、マイクロンテクノロジー<MU>、アドバンスト・マイクロ・デバイシズ<AMD>などその他の半導体関連は総じて軟調な値動きとなった。今週21日に発表されるエヌビディアの決算にマーケットの関心が集まっており、半導体関連銘柄へ与える影響も大きいとみられている。エヌビディアは好決算発表でも目先出尽くし感から売られる可能性も指摘され、足もとでやや慎重なムードも漂う。そうしたなか、東京市場ではエヌビディアのGPU向けテスターで高シェアを誇るアドテストが関連最右翼銘柄に位置づけられていることもあり、機関投資家の持ち高調整とみられる売りが優勢となっている。

■AppBank <6177>  125円  +30 円 (+31.6%) ストップ高   本日終値

AppBank<6177>がストップ高。前週末16日の取引終了後、広告代理業を中心とした企業グループの持ち株会社であるPLANA(福岡市博多区)との資本・業務提携の締結を発表。あわせて同社を割当予定先とする第三者割当増資などを開示した。経営再建の進展を期待した買いを集めたようだ。通販専門の代理店などを展開するPLANAは、全国各地の地方テレビ局などのネットワークを持つ。アップバンクはメディア事業やストア事業での協業を進める方針。第三者割当増資とともに、PLANAやマイルストーン・キャピタル・マネジメント(東京都千代田区)などを割当先とする新株予約権も発行する予定。手取り概算で約8億4651万円を調達し、ストア事業での新規出店費用や広告代理店事業の運転資金などに充当する。

■クオルテック <9165>  1,780円  +250 円 (+16.3%)  本日終値

クオルテック<9165>が3連騰。きょう付の日刊工業新聞で「早ければ2024年度にも堺市周辺で、パワー半導体の信頼性評価を受託する新拠点『パワーエレクトロニクスセンター(仮称)』を建設する」と報じられており、これを好材料視した買いが流入した。記事によると、自動車の電動化を追い風に、完成車や部品各社からの受託拡大が見込まれることから、拠点集約で効率化を図るのが狙いで、能力を現在比1.5倍に拡充して体制を整えるという。また、投資額は5億円超を想定しているとあり、設備投資によるパワーサイクル試験の拡大が期待されている。

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