東京株式(大引け)=868円安、米株安と円高警戒でリスクオフ一色に
11日の東京株式市場は先物主導で日経平均が急反落。一時1100円を超える急落で3万8000円台半ばまで一気に水準を切り下げる場面もあった。
大引けの日経平均株価は前営業日比868円45銭安の3万8820円49銭と急反落。プライム市場の売買高概算は20億2854万株、売買代金概算は5兆2687億円。値上がり銘柄数は232、対して値下がり銘柄数は1397、変わらずは27銘柄だった。
きょうの東京市場はリスクオフ一色の地合いを余儀なくされた。前週末の米国株市場でハイテク株中心に売り込まれた流れを引き継ぎ、半導体関連をはじめ売買代金上位の主力銘柄は全面安商状となった。日銀の金融政策正常化に向けた動きが前倒しされるとの思惑が浮上し、長期金利上昇を背景に外国為替市場で一時1ドル=146円台半ばまでドル安・円高が進んだことも輸出セクター中心に嫌気された。先物を絡めたインデックス売りが加速し、日経平均は一時1100円を超える急落に見舞われる場面もあったが、大引けにかけ買い戻しが入りやや下げ渋った。なお、個別株もプライム市場全体の84%の銘柄が下落する売り圧力の強い地合いだった。一方、売買代金は5兆円台をキープしており、これで8営業日連続で5兆円以上をこなす日が続いている。
個別では、売買代金首位のレーザーテック<6920>をはじめ、東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>、ディスコ<6146>、SCREENホールディングス<7735>など半導体製造装置の主力銘柄が軒並み大きく下押した。また、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>などメガバンクの下げも目立つ。トヨタ自動車<7203>が下落、三菱重工業<7011>も売られた。三井E&S<7003>、さくらインターネット<3778>がストップ安、チェンジホールディングス<3962>、シーイーシー<9692>も急落した。
半面、任天堂<7974>、リクルートホールディングス<6098>などが頑強な値動き。エーザイ<4523>も逆行高。ソースネクスト<4344>がストップ高に買われ、インフォコム<4348>も値幅制限いっぱいまで上値を伸ばした。丹青社<9743>が値を飛ばし、gumi<3903>も大幅高。大日本印刷<7912>、ツムラ<4540>、帝人<3401>なども買いが優勢だった。