話題株ピックアップ【昼刊】:コーセー、USS、長瀬産

注目
2024年5月9日 11時40分

■コーセー <4922>  9,868円  +1,500 円 (+17.9%) ストップ高   11:30現在  東証プライム 上昇率トップ

コーセー<4922>に物色人気集中。高価格帯ブランドの化粧品で消費者ニーズを捉え、百貨店や化粧品専門店をはじめ、コンビニや通信販売など幅広い販売チャンネルを持つ。足もとの業績は好調を極めており、24年12月期営業利益は前期比25%増の200億円を見込む。8日取引終了後に発表した24年1~3月期決算は営業利益が前年同期比36%増の79億200万円と大幅な伸びを達成した。国内では百貨店や化粧品専門店向けに「雪肌精」などが好調で業績押し上げ効果をもたらし、米国では子会社のタルト社が高い商品シェアで収益に貢献している。進捗率から通期業績の上方修正も視野に入り、上値を見込んだ大口資金が流入している。

■ユー・エス・エス <4732>  1,359円  +180.5 円 (+15.3%)  11:30現在  東証プライム 上昇率2位

ユー・エス・エス<4732>が切り返し急。8日の取引終了後、27年3月期までの株主還元方針を策定したと発表した。連結配当性向を55%以上とする従来の方針に、総還元性向を80%以上とする新たな方針を追加し、自己株の取得規模や時期については決定次第、速やかに開示するとした。同時に25年3月期の連結業績予想を公表。今期の最終利益は前期比6.4%増の350億円と、前期に続き最高益を更新する見通しを示したほか、実質増配計画もあって、買いを誘う格好となった。今期の売上高は前期比4.4%増の1019億円を見込む。中古車輸出市場は堅調に推移すると想定。オークション市場における出品台数も緩やかに回復すると予想する。同社は24年3月期の配当を2円30銭増額。年間配当は75円40銭(前の期比7円90銭増配)となる。同社は4月1日付で1対2の株式分割を実施している。25年3月期の年間配当予想は、株式分割後ベースで40円20銭。株式分割前の水準では80円40銭となり、実質増配を計画する。

■長瀬産業 <8012>  3,110円  +410 円 (+15.2%) 一時ストップ高   11:30現在  東証プライム 上昇率3位

長瀬産業<8012>はカイ気配スタート。8日取引終了後、25年3月期連結業績予想について売上高を前期比4.4%増の9400億円、営業利益を同19.2%増の365億円と発表。配当予想も前期比5円増の85円を見込んでおり、これを好感した買いが膨らんでいる。想定為替レートは1ドル=148円、1元=20円とした。同時に発表した24年3月期決算は売上高が前の期比1.4%減の9001億4900万円、営業利益が同8.2%減の306億1800万円だった。塗料原料や電子業界向け原料、OA・ゲーム機器業界向け樹脂の販売減などが響いた。あわせて、取得上限550万株(自己株式を除く発行済み株数の4.82%)、または100億円とする自社株買いの実施を発表した。期間は5月9日から10月31日まで。加えて5月31日付で300万株の自社株消却を行う。更に株主還元方針の変更を明らかにし、新たに総還元性向100%とする方針を打ち出した。

■アルプス物流 <9055>  4,320円  +505 円 (+13.2%)  11:30現在  東証プライム 上昇率5位

アルプス物流<9055>が大幅高で6日続伸し、上場来高値を連日で更新した。8日の取引終了前に米ブルームバーグ通信が、アルプスアルパイン<6770>が保有するアルプス物流の全株式を、米投資ファンドであるKKR<KKR>子会社のロジスティード(旧日立物流)に売却する方針を固めたことがわかった、と報じた。同日の取引終了後、アルプス物流は報道について「ロジスティード株式会社から株式公開買い付け(TOB)を通じた買収提案を受けていることは事実」とのコメントを開示した。現時点で決定している事実はないとしているが、市場ではアルプス物流の株価に上乗せされるプレミアムへの思惑が一段と強まる格好となり、買いが集まったようだ。

■ファンケル <4921>  2,057円  +220.5 円 (+12.0%)  11:30現在  東証プライム 上昇率6位

ファンケル<4921>が急反発し、2000円台に乗せた。8日の取引終了後、24年3月期の連結決算発表にあわせ、25年3月期の業績予想を開示。今期の最終利益は前期比13.2%増の100億円と、5期ぶりに過去最高益を更新する見通しを示し、好感されたようだ。売上高は同6.9%増の1185億円を計画する。化粧品関連事業ではファンケル化粧品においてマーケティング投資を実施し新規顧客の獲得を図るほか、アテニア化粧品では新商品や商品のリニューアルにより売り上げ拡大を図る。海外では中国の越境ECの継続的な成長を見込むほか、一般貿易販売も開始する。栄養補助食品関連事業でもブランディング・商品育成を図る。同時にファンケルは中期経営計画も公表した。27年3月期に売上高を1330億円、営業利益を190億円(25年3月期見通しは145億円)に伸ばす目標を掲げている。

■オムロン <6645>  6,305円  +660 円 (+11.7%)  11:30現在  東証プライム 上昇率7位

オムロン<6645>が急反発している。同社は8日取引終了後、24年3月期通期の連結決算を発表。営業利益は前の期比65.9%減の343億4200万円となり、従来予想の240億円から上振れた。売上高は同6.5%減の8187億6100万円(従来予想は8100億円)で着地。円安効果に加え、主力の制御機器事業における商品の構成比変動などから売上総利益率が前回予想を上回ったという。あわせて公表した25年3月期通期の連結業績予想は、売上高が前期比0.8%増の8250億円、営業利益が同42.7%増の490億円。前提為替レートは1ドル=145円、1ユーロ=155円としている。

■ヤマハ <7951>  3,661円  +345 円 (+10.4%)  11:30現在  東証プライム 上昇率10位

ヤマハ<7951>が急伸している。8日の取引終了後、24年3月期の連結決算発表にあわせ、25年3月期の業績予想を開示した。今期の売上収益は前期比0.5%増の4650億円、最終利益は同14.7%増の340億円を見込む。主力の楽器事業において、中国景気の減速による影響が警戒された同社株は昨年夏以降、水準を切り下げて全体相場に対し大きく出遅れていた。今期が増益となる見通しを示したことで、出遅れ修正を期待した買いが集まったようだ。今期は中国の市況低迷を踏まえて売上収益は微増を見込む一方、モデルミックスの改善や構造改革によるコストダウン効果などが利益の押し上げ要因となると想定する。

■スクロール <8005>  997円  +88 円 (+9.7%)  11:30現在

スクロール<8005>がマドを開けて急伸している。8日の取引終了後、24年3月期の連結決算発表にあわせ、25年3月期の業績予想を開示した。今期の最終利益は前期比15.1%増の42億円を見込む。年間配当予想は同6円増配の48円とした。配当利回りは足もとで4.7%台とあって、増益予想とともに評価されたようだ。今期の売上高は同0.2%増の800億円を見込む。ソリューション事業の領域拡大を進め、中期的な成長を図る方針。24年3月期の売上高は前の期比1.5%減の798億2600万円、最終利益は同12.5%減の36億4900万円だった。

■ネットワンシステムズ <7518>  2,911円  +249.5 円 (+9.4%)  11:30現在

8日に決算を発表。「今期経常は9%増で2期ぶり最高益、前期配当を3円増額・今期は9円増配へ」が好感された。

ネットワンシステムズ <7518> [東証P] が5月8日大引け後(15:30)に決算を発表。24年3月期の連結経常利益は前の期比7.3%減の191億円になったが、従来予想の161億円を上回って着地。25年3月期は前期比8.6%増の208億円に伸びを見込み、2期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。同時に、前期の年間配当を74円→77円(前の期は74円)に増額し、今期も前期比9円増の86円に増配する方針とした。

⇒⇒ネットワンシステムズの詳しい業績推移表を見る

■山田コンサル <4792>  1,975円  +164 円 (+9.1%)  11:30現在

8日に決算を発表。「今期経常は微増で3期連続最高益、前期配当を1円増額・今期も76円継続へ」が好感された。

山田コンサルティンググループ <4792> [東証P] が5月8日大引け後(15:00)に決算を発表。24年3月期の連結経常利益は前の期比27.5%増の37.2億円になり、25年3月期は前期比0.2%増の37.3億円とほぼ横ばいを見込み、3期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。5期連続増益になる。同時に、前期の年間配当を75円→76円(前の期は56円)に増額し、今期も76円を継続する方針とした。

⇒⇒山田コンサルの詳しい業績推移表を見る

■オリックス <8591>  3,488円  +265 円 (+8.2%)  11:30現在

オリックス<8591>が急反発し、2007年以来の高値圏で推移している。8日の取引終了後、24年3月期の連結決算発表にあわせ、25年3月期の純利益が前期比12.7%増の3900億円と、前期に続き過去最高益を更新する見通しを示した。また、前期の期末配当を4円60銭増額したうえで、今期の年間配当予想を修正後の前期の年間配当と同水準となる98円60銭とした。更に、取得総数4000万株(自己株式を除く発行済み株式総数の約3.5%)、取得総額500億円を上限とする自社株買いの実施も発表。これらを評価した買いが集まったようだ。金融関連では国内金利上昇を受けた貸し出し収益や運用利回り、リース収益の利ザヤ拡大を想定。事業関連では旅館やマンションの大京、航空機、レンタカーでの成長を見込むほか、アセットマネジメントへのシフト加速による運用資産残高の拡大も図る方針。投資関連において不動産投資・空港コンセッションでは、大阪・関西万博などが追い風となる見通しも示す。

■ユーザーローカル <3984>  2,240円  +153 円 (+7.3%)  11:30現在

8日に決算を発表。「7-3月期(3Q累計)経常が30%増益で着地・1-3月期も32%増益」が好感された。

ユーザーローカル <3984> [東証P] が5月8日大引け後(15:00)に決算を発表。24年6月期第3四半期累計(23年7月-24年3月)の経常利益(非連結)は前年同期比30.3%増の13.2億円に拡大し、通期計画の15.5億円に対する進捗率は85.3%に達し、5年平均の77.6%も上回った。

⇒⇒ユーザーローカルの詳しい業績推移表を見る

■IHI <7013>  4,070円  +263 円 (+6.9%)  11:30現在

8日に決算を発表。「今期最終は黒字浮上へ」が好感された。

IHI <7013> [東証P] が5月8日大引け後(15:00)に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。24年3月期の連結最終損益は682億円の赤字(前の期は445億円の黒字)に転落したが、25年3月期は600億円の黒字に急浮上する見通しとなった。

⇒⇒IHIの詳しい業績推移表を見る

■椿本興業 <8052>  2,250円  +125 円 (+5.9%)  11:30現在

8日に決算を発表。「前期経常が一転増益で上振れ着地・今期は6%増益へ」が好感された。

椿本興業 <8052> [東証P] が5月8日大引け後(16:00)に決算を発表。24年3月期の連結経常利益は前の期比2.6%増の55.7億円になり、従来予想の53.5億円を上回り、減益予想から一転して増益で着地。25年3月期も前期比5.8%増の59億円に伸びる見通しとなった。4期連続増収、増益になる。

⇒⇒椿本興業の詳しい業績推移表を見る

同時に発表した「株主優待制度を実質拡充」も買い材料。

3月末割当の1→3の株式分割実施後も株主優待の内容は変更しない。実質拡充となる。

■石川製作所 <6208>  1,580円  +300 円 (+23.4%) ストップ高買い気配   11:30現在

石川製作所<6208>に買いが集中している。8日取引終了後、25年3月期連結業績予想について売上高を前期比17.7%増の160億円、営業利益を同2.4倍の6億2000万円と発表。配当予想は10円と30期ぶり復配の方針も示しており、これが好感されている。同時に発表した24年3月期決算は売上高が前の期比8.0%増の135億9800万円、営業利益が同22.4%増の2億5300万円だった。機雷や航空機用電子機器を手掛ける防衛機器部門が堅調だったほか、段ボール製函印刷機などを製造販売する紙工機械部門が伸び全体を牽引した。

■GMO TECH <6026>  6,700円  +1,000 円 (+17.5%) ストップ高買い気配   11:30現在

GMO TECH<6026>がストップ高の水準となる前営業日比1000円高の6700円でカイ気配となっている。8日の取引終了後、24年12月期の連結業績予想の上方修正を発表した。今期の売上高予想は72億円(前期比15.1%増)、最終利益は6億4000万円(同57.9%増)に見直した。従来の見通しから売上高で4億円、最終利益で1億4000万円増額修正する。年間配当予想は64円62銭増額し、293円06銭(同108円58銭増配)に引き上げた。これらをポジティブ視した買いが集まったようだ。アフィリエイトサービスで、粗利率の高い直販案件の積み上げが収益を押し上げる。AIを活用した効率化によるコスト削減効果も見込む。あわせて発表した第1四半期(1~3月)の売上高は、前年同期比37.0%増の18億7400万円、最終利益は同72.0%増の1億9400万円だった。

■THEグローバル社 <3271>  541円  +80 円 (+17.4%) ストップ高買い気配   11:30現在

THEグローバル社<3271>がカイ気配スタート。8日の取引終了後、24年6月期の年間配当予想を9円増額し、27円(前期は無配)とすると発表。前日終値ベースで配当利回りは5.8%台に上り、これに着目した買いが集まったようだ。業績予想も修正した。特定目的会社から配当金21億400万円を受領。一部プロジェクトの売却時期を来期以降に延期することとしたことなどを理由に、24年6月期の売上高予想について137億4300万円減額し270億2500万円(前期比36.3%減)に下方修正した一方、最終利益予想は4億9500万円増額し、24億9800万円(同43.1%増)に引き上げた。更に、同社は配当方針も変更し、これまで20%以上としていた配当性向のメドを30%以上に見直した。

●ストップ高銘柄

グリーンエナ <1436>  1,669円  +300 円 (+21.9%) ストップ高買い気配   11:30現在

売れるネット広告社 <9235>  3,195円  +501 円 (+18.6%) ストップ高   11:30現在

など、6銘柄

●ストップ安銘柄

サイバー・バズ <7069>  2,058円  -500 円 (-19.5%) ストップ安売り気配   11:30現在

以上、1銘柄

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