住友鉱が6%超の上昇で戻り足鮮明、銅など非鉄市況回復で関連株の買い戻し誘発
住友金属鉱山<5713>がマドを開け6%超の急伸をみせ、フシ目の5200円台を回復したほか、三井金属<5706>、三菱マテリアル<5711>、東邦亜鉛<5707>、DOWAホールディングス<5714>など非鉄株が軒並み高に買われマーケットの視線を集めている。ここ銅市況が戻り足を強め、前日時点のLME銅価格は1トン当たり9868ドルと約1カ月ぶりの1万ドル台乗せも目前に迫ってきた。中国景気の減速懸念を背景に5月下旬以降、銅価格は一貫して下値を切り下げてきたが、今月に入ってから上昇トレンドへの転換を明示している。中国経済に対する過度な警戒感が後退しているほか、生成AI市場の拡大を背景とした電線需要の増大が銅市況の回復要因として意識されている。また、「亜鉛やアルミなどの価格も底入れ局面にある」(中堅証券アナリスト)という指摘もあり、つれて関連株を買い戻す動きが顕在化してきた。このほか商品市況では原油が6月初旬を境に戻り歩調を強め、世界的なインフレが再燃することへの思惑が醸成されており、非鉄関連株への投資資金還流を一段と促す可能性がある。