「未来のブルーチップ」こう探す―初公開!絶妙の足切りとは―
日経CNBC×株探 コラボ第3弾
「幸福寿命」を延ばす資産形成アカデミー 第1回
日本経済新聞社コンテンツプロデューサー兼日経CNBC解説委員
1989年、日本経済新聞社入社。主に金融・資本市場担当。ニューヨーク駐在などを経て2018年より現職。日経電子版コンテンツ開発、ニュースレター執筆、経済番組解説の「創る・書く・話す」の三刀流をこなす。お宝株を紹介する日経CNBCの動画「未来のブルーチップを探せ」は2023年の年間アクセス数首位。著書は「50代から輝く!『幸福寿命』を延ばすマネーの新常識」(日本経済新聞出版)など多数。小冊子「日経記事でマネートレーニング」(東京証券取引所)は金融経済教育を推進する証券知識普及プロジェクトの認証を受けた。マネーと不動産の実務と健康に詳しい。
■上場来高値の確率4割、最高益可能性は7割
2023年1月から9月にかけて、株探サイトと日経CNBCで未来のブルーチップ(優良株)候補を紹介するIR企画を展開しました(下記参照)。
連載で取り上げたのは20銘柄。株価の動きやバリュエーションなどを無視して、業績・財務の評価や、事業の将来性のみに着目してピックアップしてみました。
取り上げた銘柄の事後検証を行ってみると、松風 <7979> [東証P]、オカダアイヨン <6294> [東証P]、岐阜造園 <1438> [東証S]、クイック <4318> [東証P]、ウィザス <9696> [東証S]、ビーイングホールディングス <9145> [東証S]、アルトナー <2163> [東証P]など8銘柄が上場来高値を更新しました(図1)。手前みそですが、株価のモメンタムを無視して選んだ銘柄だけにこの打率4割はなかなかの結果だったと考えています。しかも、中小型株不振の時代だけにパフォーマンスは際立っているかと思います。
(注:2024年7月5日現在)
業績拡大の持続性も調べてみました。こちらは2023年7月5日時点で、予想営業利益が過去最高の企業(図2の◎印)は14社と7割を占めました。業績が伸び続ける限り、いずれ株価が水準訂正するはずです。図2の「↑」は、前期実績が最高益にならなかったが今期は増益となる企業です。これらの企業を含めると95%は業績拡大組になります。
「田中さんを追いかけて1年、おかげさまで億り人になれました」というSNS投稿までいただきました。個人投資家の役に立てればこれ以上うれしいことはありません。本稿では次ページにおいて、ミダックホールディングス <6564> [東証P]など20倍株を選び抜いたノウハウやプロセスを初めて公開します。
図3 ミダックホールディングス <6564> [東証P]の株価推移