話題株ピックアップ【昼刊】:メガチップス、イリソ電子、ニトリHD
■メガチップス <6875> 4,390円 +250 円 (+6.0%) 11:30現在 東証プライム 上昇率3位
メガチップス<6875>が大幅続伸している。20日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表したことが好感されている。上限を100万株(発行済み株数の5.59%)、または45億円としており、取得期間は8月21日から来年3月31日まで。資本効率の向上や株主還元を図ることが目的としている。
■イリソ電子工業 <6908> 2,714円 +134 円 (+5.2%) 11:30現在 東証プライム 上昇率5位
イリソ電子工業<6908>が全般地合い悪に抗して大きく上値を追っている。コネクターメーカー大手の一角で、特に車載用を中心に商品競争力が高い。株主還元に前向きな点も注目され25年3月期は年100円配当を計画、配当利回りは前日終値換算で3.9%弱と高水準だ。そうしたなか、旧村上ファンド系アクティビストのシティインデックスイレブンスが20日付で提出した大量保有報告書によると、シティインデックスイレブンスと共同保有者のイリソ電子株式保有比率が5.06%と新たに5%を超えたことが判明した。保有目的は「投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為等を行うこと」としており、イリソ電子の株式価値向上に向けた思惑が株価を強く刺激している。
■杉本商事 <9932> 2,753円 +104 円 (+3.9%) 11:30現在
杉本商事<9932>が大幅続伸している。20日の取引終了後、9月30日を基準日として1株を2株に株式分割すると発表したことが好感されている。投資単位当たりの金額を引き下げることにより、株式の流動性の向上と投資家層の更なる拡大を図ることが目的という。同時に、株式分割に伴い25年3月期の期末配当を35円から20円へ修正しており、実質増額修正となることも好材料視されている。
■ニトリホールディングス <9843> 20,640円 +465 円 (+2.3%) 11:30現在
ニトリホールディングス<9843>が地合い悪のなか強さを発揮し4連騰。一時600円を超える上昇で2万790円まで上値を伸ばし、5月中旬以来の2万1000円台復帰が射程圏に入ってきた。テクニカル的にも前週に25日・75日移動平均線のゴールデンクロスを示現しておりソーサーボトム形成からの上放れを鮮明としている。家具やインテリアの製造・販売で国内首位。今期の売上高は9600億円予想と過去最高更新を見込むが、商品を海外で生産している関係で、為替が円高方向に振れると利益採算が高まる経営構造となっている。外国為替市場では米金利低下を背景に1ドル=145円台と前日からは大きくドル安・円高方向に振れており、同社株にポジティブ材料となっている。
■日本航空 <9201> 2,397円 +34.5 円 (+1.5%) 11:30現在
日本航空<9201>が続伸で13営業日ぶりに2400円台を回復したほか、ANAホールディングス<9202>も根強い買いが売り物を吸収、続伸歩調となっている。全般不透明感の強い地合いにあって「空運」は業種別騰落率で33業種中値上がりトップと気を吐いている。前日に両社は2024年度冬季の運航ダイヤを発表。訪日外国人観光客の急増を背景にアジアやオセアニア間の国際線を中心に増便されている。きょうは、午後取引終了後に7月の訪日外客数の発表を控えていることもあって、旅客数拡大に伴いインバウンド特需を真っ先に享受する空運セクターへの追い風を見込んだ投資資金が流入している。
■日立製作所 <6501> 3,522円 +12 円 (+0.3%) 11:30現在
日立製作所<6501>が底堅い。同社は20日、米国のグループ会社であるフレックスウェアイノベーションが、製薬エンジニアリングサービス事業を展開する米キャッスルヒルテクノロジーズを買収したと発表した。今後の事業へのプラス効果を見込んだ買いが株価を下支えしたようだ。キャッスルヒルテクノロジーズはデジタルトランスフォーメーション(DX)化への需要拡大に対し、システム統合やデータソリューション、関連サービスを提供する。今回の買収によりライフサイエンス領域での事業を強化するとともに、米国のノースカロライナ地域での事業展開を一段と拡大させる。
■コニカミノルタ <4902> 406.4円 +0.6 円 (+0.2%) 11:30現在
コニカミノルタ<4902>が続伸している。20日の取引終了後、中国江蘇省無錫市のコニカミノルタ・ビジネス・テクノロジーズ(以下「コニカミノルタWUXI」)の生産を25年前半までに終了すると発表しており、将来的な採算改善につながるとの期待感から買いが入っている。同社は中国において1994年に東莞で生産を開始し、市場拡大に伴い2004年にコニカミノルタWUXIを設立したが、一国での生産集中リスク回避を目的に14年にマレーシアに生産子会社を設立し生産を拡大、22年には一部の商業印刷機を日本へ生産移管している。コニカミノルタWUXIの生産終了に伴い、今後は同拠点の生産製品をマレーシアや日本、東莞市の拠点へ移管し、生産体制の最適化を加速させ、収益力強化に努めるとしている。なお、同件に伴い25年3月期に約60億円の損失額を見込んでいるが、業績予想には織り込み済みとしている。
■コロワイド <7616> 1,861.5円 -215 円 (-10.4%) 11:30現在 東証プライム 下落率2位
コロワイド<7616>は急反落。20日取引終了後、1700万株の新株式発行と上限255万株のオーバーアロットメントによる売り出しを実施すると発表。株主価値の希薄化を懸念した売りが出ているようだ。発行価格は8月28日から9月3日までのいずれかの日に決定する。新株発行による調達資金約367億円(手取り概算額)は全額をM&A待機資金に充てる。
■三菱UFJ <8306> 1,528円 -16 円 (-1.0%) 11:30現在
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>は全体リスクオフの地合いのなか反落も、相対的に底堅さを発揮している。ここ米10年債利回りが低下傾向を強めており、同社をはじめ米国事業を展開するメガバンクは運用環境の悪化が嫌気されやすい。一方、国内では新発10年債利回りがジリジリと水準を切り上げており、前日は0.890%まで上昇した。しかし、きょうは米長期金利に連動して国内長期債利回りも低下していることで、運用利ザヤ縮小に対する思惑が再燃している。今週23日にはカンザスシティー連銀主催の経済シンポジウム(通称ジャクソンホール会議)でのパウエルFRB議長の講演が行われる予定で、FRBの利下げに対する期待感が高まると邦銀にとっては逆風材料となる。一方、三菱UFJは20日に大手地銀のUSバンコープ<TBBK>の株式を売却したことを発表、売却額は日本円にして約1500億円規模となるが、これが株価の下値を支えている格好となっているようだ。
■デジタルプラス <3691> 655円 +100 円 (+18.0%) ストップ高 11:30現在
デジタルプラス<3691>がストップ高の655円に買われている。20日の取引終了後、ポート<7047>が株主優待として「デジタルギフト」を採用したと発表しており、これを好感した買いが流入している。「デジタルギフト」は、デジプラ子会社のデジタルフィンテックが運営する、会員登録不要で誰でも簡単に自分の欲しいギフトを自由に選択できるサービス。ポート株式を1単元(100株)以上保有している株主へ、デジタルギフトを優待品目として採用することで、株主は交換先のなかから好きな優待品目を選択することができるとしている。
■BlueMeme <4069> 1,179円 +176 円 (+17.6%) 11:30現在
BlueMeme<4069>が大幅に4日続伸した。20日の取引終了後、取得総額10万株(自己株式を除く発行済み株式総数の約2.8%)、取得総額1億円を上限とする自社株買いの実施を発表。株主還元姿勢を好感した買いが入ったようだ。取得期間は21日から2025年8月20日までとする。
■スポーツフィールド <7080> 654円 +64 円 (+10.9%) 11:30現在
20日に発表した「2.5%を上限に自社株買いを実施」が買い材料。
発行済み株式数(自社株を除く)の2.5%にあたる18万5000株(金額で1億円)を上限に自社株買いを実施する。買い付け期間は8月21日から10月31日まで。
■日創プロニティ <3440> 1,077円 +99 円 (+10.1%) 11:30現在
日創プロニティ<3440>は続急伸している。20日の取引終了後、24年8月期の連結業績予想について、売上高を161億円から173億円(前期比37.9%増)へ、営業利益を11億8000万円から13億3500万円(同4.3倍)へ、純利益を8億2400万円から9億9200万円(同34.9%減)へ上方修正し、あわせて期末一括配当予想を30円から35円へ引き上げたことが好感されている。金属加工事業セグメントにおける金属サンドイッチパネルが伸長していることに加えて、データセンター向け案件の進捗が計画よりも早く推移したことが主な要因という。また、タイル事業で販売が好調に推移したことも寄与する。
■イノベーション <3970> 1,273円 +117 円 (+10.1%) 11:30現在
イノベーション<3970>が大幅続伸している。20日の取引終了後、取得総数6万株(自己株式を除く発行済み株式総数の2.24%)、取得総額9000万円を上限とする自社株買いの実施を発表した。同時にグループ会社であるInnovation IFA Consultingが投資一任運用サービス「Smart Manager(スマートマネージャー)」について、独自ブランド「マネーパレットマネージャー」として提供を開始したとも公表。株主還元姿勢への評価とともに今後の収益貢献への期待を高める格好となり、株価水準を切り上げた。自社株の取得期間は21日から25年1月27日まで。「スマートマネージャー」はFinatextホールディングス<4419>グループのスマートプラスと、ファイナンシャルスタンダード(東京都千代田区)と共同で開発した。「マネーパレットマネージャー」は今年1月に開始した新NISAに対応。ゴールベースアプローチにより目的に合わせた戦略を選択して運用を開始できる。更にイノベーショはInnovation IFA Consultingの株式を追加取得し、完全子会社化することも開示している。
●ストップ高銘柄
Fusic <5256> 3,910円 +700 円 (+21.8%) ストップ高買い気配 11:30現在
など、2銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース