富田隆弥の【CHART CLUB】 「ビッグイベントを終え、静かにクリスマスを迎える」
ビッグイベントを終え、静かにクリスマスを迎える
◆12月12日に日経平均株価は一時719円高と4万0091円まで急伸し、約2カ月ぶりに4万円の大台にタッチした。前日にナスダックが2万ポイント大台に初めて乗せたこともあるが、翌13日のメジャーSQ(先物・オプション取引の特別清算指数算出)に絡んで先物主導で指数を押し上げたことも否めない。
◆日経平均株価は10月から保ち合い(高値4万0257円、安値3万7651円)を続けており、今度こそ「上放れ」を果たして史上最高値(7月11日4万2426円)に挑戦してほしいのは山々だが、もう暫く調整を挟むことも想定しておく。
◆12日に日経平均株価のサイコロジカルラインが9勝3敗(75%)になった。日本株浮上のカギを握ると思われる米半導体大手のエヌビディア<NVDA>や半導体SOX指数がもたつき、国内の半導体関連の動きも鈍い。これでは日本株の勢いも限られる。ただ、日経平均株価の週足チャートは52週移動平均線(12日時点3万8119円)に支えられて、下値を切り上げてきている。
◆来週は17~18日にFOMC(米連邦公開市場委員会)、18~19日に日銀金融政策決定会合が予定されている。また、日本では18日にキオクシアホールディングス <285A> [東証P]が上場し、証券界としての今年のビッグイベントを終える。そして、メジャーSQを通過して12月後半に入ると、株式の節税対策売りなどで需給は少し悪化する。これらを踏まえると、日経平均株価の往来突破は「新年のお楽しみ」となる可能性もある。そう思いながら、ゆっくりクリスマスを迎えるのも悪くない。
(12月12日 記、毎週土曜日に更新)
情報提供:富田隆弥のチャートクラブ
株探ニュース