日経平均は6日ぶりに反発、積極的な買い手不在で上値は重い/相場概況
15日の米国株式市場は上昇。ダウ平均は703.27ドル高の43221.55ドル、ナスダックは466.84ポイント高の19511.23で取引を終了した。寄付き前に発表された主要銀行の強い決算を好感した買いや、12月消費者物価指数(CPI)のコア指数が予想外に鈍化し年内の利下げ期待が広がり、買戻しが加速し、寄り付き後、上昇。長期金利の低下でハイテクも買い戻され、株式相場は終日堅調に推移した。終盤にかけ、イスラエルとハマスが停戦で合意との報道で中東情勢の改善期待を受けた買いも強まり、一段高となり終了。
米国株の大幅上昇を受けて、東京市場は買い優勢で取引を開始した。寄付き後の日経平均は上げ幅を拡大し38900円台まで上昇する場面も見られたが、買い一巡後は、円高ドル安を材料にトヨタ自<7203>など自動車株の多くが下落したことなどが重しとなり上げ幅を縮小。一時、前日比マイナス圏まで押し戻されるなど引き続き上値の重い展開となった。
大引けの日経平均は前日比128.02円高(+0.33%)の38572.60円となった。東証プライム市場の売買高は17億7226万株。売買代金は4兆1347億円。業種別では、証券・先物、石油・石炭、サービス、パルプ・紙、保険などが上昇した一方、海運、空運、輸送用機器、食料品、医薬品などが下落した。東証プライム市場の値上がり銘柄は37.1%、対して値下がり銘柄は58.9%となっている。
日経平均採用銘柄では、エンジン不正問題で米当局と和解した日野自動車<7205>が買われたほか、円高を材料にニトリホールディングス<9843>が買われた。また、12月の工作機械受注が好調だったことからオークマ<6103>、ファナック<6954>、SMC<6273>などが上昇。このほか、古河電工<5801>、東京エレクトロン<8035>、野村ホールディングス<8604>、TOTO<5332>、サイバーエージ<4751>、ソフトバンクG<9984>、クラレ<3405>などが買われた。
一方、株式売り出しで需給悪化懸念が意識されて村田製作所<6981>が売り優勢となったほか、円高ドル安を受けて、トヨタ自、日産自<7201>、マツダ<7261>、スズキ<7269>、SUBARU<7270>など自動車株の多くが下落した。また、商船三井<9104>、川崎汽船<9107>、日本郵船<9101>など海運株が弱い。このほか、オリンパス<7733>、横浜ゴム<5101>、コニカミノルタ<4902>、パナソニックHD<6752>などが下落した。
《FA》