「信用・スイング」×「優良・ガチホ」=「1年で4億が6億円」
すご腕投資家に聞く 『銘柄選び』の技
Kentetsuさんの場合-1回完結
イラスト:福島由恵兼業投資家。株式投資をしていた父親の影響も受け、本人が20歳の1979年のころから株式投資を開始。累積元本約5000万円に親からの相続資産1億円を加え、現在6億円近くを運用する。日本の大型優良銘柄を中心に約600銘柄を長期保有し、じっくりと含み益を膨らませるスタイルだ。サテライトではデイトレードやスイングトレードを行い、キャピタルゲインも獲得している。趣味はミリタリー関連、釣りと古銭・切手などの収集。
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| この記事を読んで分かること |
| 1. 短期売買で年3400万円稼いだ技 |
| 2. リスク抑制のために意識している点 |
| 3. 十分な蓄えを築いてもなお資産増を追求する理由 |
「日本株の資産が6億円に迫りました」。こう編集部に手紙で連絡してきたのが、今回で2度目の登場となる兼業投資家のKentetsuさん(ハンドルネーム)だ。
初回の記事を掲載したのは2024年11月。日本株運用額を24年末から足元までの約1年間で見ると、3億9000万円から2億円増の5億9000万円となった。
その騰落率は+51.3%と、日経平均株価の+32.8%およびTOPIXの+30.2%をアウトパフォームする。指数を上回った最大の要因は、サテライト運用で「信用取引を活用した短期トレード」を駆使した成果だ。
Kentetsuさんは運用をコアとサテライトに分けており、
・コアは、長期・分散を徹底し、約600銘柄を運用して含み益をじっくり膨らませる
・サテライトは、信用取引を活用したデイトレード、スイングトレードで、リスクを取って値上がり益を積み重ねる
――という戦略だ。
運用額が2億円ほど増加した背景には、サテライト枠で信用ポジションを積み増したことがある。2億円のうち7000万円は、建玉を2000万円から9000万円に拡大したことによるものだ。
残る1億3000万円は、含み益を加味したリターンの総額だ。このうちサテライト分は3400万円。そのリターンをコア運用に回して9600万円を稼いだ。
「サテライトの貢献があってこその、コアのパフォーマンス(運用成績)」と本人は言う。
エヌビディア<NVDA>やフジクラ<5803>の購入原資を稼ぐ
コア運用で昨年(25年)、資産増に貢献したのがエヌビディア<NVDA>やフジクラ<5803>だった。これらは昨年、新規に組み入れた銘柄であり、購入原資にはサテライトで得たリターンを充てた。
リスクを取って稼いだ利益を、再びレバレッジを効かせたサテライトの短期売買に回すと、せっかく稼いだリターンが水泡に帰すこともあり得る。だがコアで運用すればリスクを軽減しやすくなる。
ただKentetsuさんの場合、サテライトでもコアと同様に減らさないことに注力しながら勝負に出る。昨年、サテライトでリターンを勝ち取ったキオクシアホールディングス<285A>も、リスクを取りながら損失回避に注力した。
同社株は2024年末から25年末までの1年間で1640円から1万435円へと6.3倍に上昇、26年1月21日時点では1万6500円と、25年末からさらに58%上昇している。
Kentetsuさんは上昇圧力の高さに伴うリスクを、銘柄選びの着眼点と売買の工夫で抑えることに成功した。その工夫とは。
■キオクシアホールディングスの日足チャート(2024年12月~)

注:出来高・売買代金の棒グラフの色は当該株価が前期間の株価に比べプラスの時は「赤」、マイナスは「青」、同値は「グレー」。以下同