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三協立山:NEUTRAL継続【今村証券アナリストレポート】

材料
2026年4月17日 16時48分

担当 近藤 浩之

●三協立山<5932>[東証P]

レーティング: NEUTRAL(2026/1/23)→ NEUTRAL

◆アルミ建材を主軸に、非建材、海外へと多角化進める

◆販売量減少が続く

◆収益構造改革を断行中だが、中東情勢が悪影響に

【タイトル】

(注)22/5期より「収益認識に関する会計基準」等を適用しており、22/5期の伸び率は記載していない。

出所:三協立山、ブルームバーグ、今村証券

◆アルミ建材を主軸に、非建材、海外へと多角化進める

アルミニウム製の住宅用・ビル用サッシやドアなどを手掛ける建材事業が前期(2025年5月期)連結売上高のほぼ半分を占める。木造住宅用アルミサッシ・ドアの国内シェアは3位だ。その他、マテリアル事業(アルミニウムやマグネシウムの鋳造・押出・加工・販売等)、商業施設事業(店舗用汎用陳列什器や看板の製造・販売等)、国際事業(欧州を中心に中国、タイにて自動車、鉄道、建材向けなどのアルミニウムの鋳造・押出・加工・販売等)がある。

◆販売量減少が続く

今期(2026年5月期)第3四半期累計期間の営業利益は前年同期比9割強の減益、経常損益・純損益は赤字となり、通期会社予想の売上高を150億円(4.1%)、営業利益を30億円(75.0%)、経常利益を19億円(95.0%)下方修正した(資料1、出所:決算短信・決算説明資料)。主因は、販売量の減少だ。建材事業は、住宅着工戸数の減少や平屋率の上昇、競争激化を背景に、住宅用建材(サッシ、玄関ドア・引戸等)やエクステリア建材(門扉、フェンス、カーポート等)の販売苦戦が続き、受注が伸び悩んでいたビル用建材(サッシ、カーテンウォール、手すり等)の販売も落ち込んだ。国際事業は、欧州において自動車分野など高利益率案件の受注が減った。

通期会社予想の純利益は17億円の上方修正となった。経常利益の下方修正や、国内や欧州での人員削減に伴う特別損失の計上を、固定資産譲渡に伴う特別利益の計上が上回る。

なお、今回の業績予想には、中東情勢の悪化による影響(後述)を織り込んでいない。

【タイトル】

◆収益構造改革を断行中だが、中東情勢が悪影響に

現在、収益構造改革を断行中だ。①間接コスト削減、②業務・組織体制の効率化、③建材事業の構造改革、④押出形材製造体制の適正化、⑤欧州子会社の構造改革―の5つを実行する。

最も大きな効果を見込むのが、③建材事業の構造改革だ。昨年10月に実施したエクステリア建材の値上げをはじめとして売価の適正化を図る。さらに基幹サッシを昨年発売した1シリーズに統一する。生産拠点では住宅用サッシとビル用サッシの混流生産ラインに切り替え、現在7つある建材事業の工場を5つに集約する。

組織再編にも取り組む。建材事業は今期よりビル・住宅・エクステリアの事業区分をやめ、3事業の商品ノウハウ・設計・施工力をワンストップで提案・提供する体制に改めた。来期(2027年5月期)は間接部門にメスを入れ、部署を統廃合し、管理職を減らす。この受け皿として希望退職者を募集し、98名が応募した。

欧州では、鉄道向け部材の内部機械加工及び内部溶接加工を停止し、遊休となる土地建物を売却した。また約200名の人員削減を今期中に完了する見込みだ。足元では欧州主要国で電気自動車向け補助金を再開・拡充する動きがあり、受注回復による収益改善も狙う。

並行して経営資源を戦略・成長分野へシフトしていく。具体的な分野は、建材事業はリニューアル、非住居木造、セミパブリックエクステリア(多くの人が集まり共有する空間の外構)、国際事業はタイだ。次期中期経営計画期間(2028年5月期~2030年5月期)での収益貢献を目指す。

しかし、この収益構造改革による収益改善効果を、中東情勢の悪化によるマイナス影響が食い潰しかねない。原材料や燃料の調達で支障をきたせば、出荷数量や納期などを調整する必要が出てくる。加えて、原材料や燃料の価格が急騰した(資料2、出所:日本経済新聞)。現在の価格が続くようならば、年間数十億円規模で利益を圧迫するだろう。代替品の確保、製品価格への転嫁といった対策が急務だが、値上げ浸透には時間を要するほか、値上げが販売量に悪影響を及ぼす懸念がある。来期業績も低調が予想され、追加の収益構造改革が必要になってこよう。配当金は来期まで「25円を下限とする」と会社が表明している。

投資判断は「NEUTRAL」を継続する。

【タイトル】

【レーティングの定義】
OUTPERFORM:今後12カ月間のトータルリターンがTOPIXの予想リターンを10%超上回ると予想される。
NEUTRAL:今後12カ月間のトータルリターンがTOPIXの予想リターンの+10%と-10%の間に入ると予想される。
UNDERPERFORM:今後12カ月間のトータルリターンがTOPIXの予想リターンを10%超下回ると予想される。
トータルリターン:株価変動率+配当利回り
目標株価は12カ月間の投資を想定しており、将来発行されるレポートで修正されることもあります。

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今村証券株式会社
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今村証券より提供されたレポートを掲載しています。

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