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出遅れ修正の波に乗る、見直し機運高まる「2月期決算」有望6銘柄精選 <株探トップ特集>

特集
2026年4月20日 19時30分

―2月期決算企業の本決算発表が一巡、今期活躍期待の成長株6銘柄リストアップ―

足もとの東京株式市場は、AI(人工知能)投資の拡大を背景とした半導体やデータセンター関連株の上昇が相場を牽引し、日経平均株価は4月16日に史上最高値となる5万9518円まで上昇した。一方、イランへの攻撃を巡るトランプ米大統領の発言が二転三転するなど地政学リスクの不透明感も意識され、相場はボラティリティの高い神経質な展開となっている。

こうしたなか、今週後半から3月期決算企業の本決算発表シーズンに突入する。東京証券取引所の集計(4月16日現在)によると、22日に発表を予定するディスコ <6146> [東証P]を皮切りに、4月末までに約220社、ゴールデンウィーク後には1800社を超える企業が発表を控える。原油価格の高騰によるインフレ圧力や景気後退懸念がくすぶる一方で、ハイテク企業を中心に好業績への期待も根強い。

3月期決算企業による決算発表の本格化を前に、小売りやサービス業といった内需関連を中心とする26年2月期の本決算発表が先週までに一巡した。ここでは、同時に発表された27年2月期の業績見通しが好調な内容を示す企業から、株主還元にも積極的で投資妙味の高まる銘柄にスポットを当てた。

●内需株に出遅れ修正の動きも

26年2月期決算を発表した企業のうち、前期実績とともに27年2月期の営業利益予想を開示した187社(変則決算を除く)を集計したところ、営業利益の合計額は前期に比べ約9%増加する見通しとなった。前期は物価高による消費者の節約志向を捉え、PB(プライベートブランド)商品の拡充や低価格路線を推進した大手スーパーや専門店などが業績を伸ばした。一方で、インバウンド特需の一巡や中国人客の渡航自粛が響いた百貨店では減益が目立ったほか、人件費や物流費の高騰を十分に吸収しきれなかった小売りチェーンが苦戦を強いられるなど、企業の価格競争力やコストコントロール力によって明暗が分かれる結果となった。

続く27年2月期は業績拡大を見込む企業が多く、約8割が前期実績を上回る計画としている。ただ、小売業を中心とする内需関連は、中東情勢の緊迫化に伴う原油高や物流費などのコスト増による下振れリスクが警戒され、株価は全体として出遅れが目立つ。

こうした環境下では銘柄選別の重要性が一段と高まる。内需株には慎重な見方が残るものの、構造改革の進展で収益力を高めた企業や、成長市場を背景にコスト増を吸収できる企業には、個別に評価する動きもみられる。

不透明な外部環境のなかでは、業績の確度に加え、自社株買いや増配など、株主還元の強化を打ち出す企業に注目が集まりやすい。そこで今回は、27年2月期に過去最高利益の更新を見込む企業や株主還元に積極的な姿勢を示す企業を中心に、成長期待の高い有望株を6社ピックアップした。

◎ローツェ <6323> [東証P]

独自の真空・大気搬送技術を武器に、世界トップクラスのシェアを有する半導体ウエハー搬送装置メーカー。生成AIの急速な普及を背景に、半導体製造においてチップを積層し性能を高める「アドバンスドパッケージ」技術の重要性が高まるなか、同社はこの先端領域でも存在感を発揮している。27年2月期は先端半導体やアドバンスドパッケージ向けなどの旺盛な投資需要を捉え、営業利益381億1200万円(前期比22.3%増)と2期ぶりに過去最高益を更新する見通しだ。配当は前期比3円増の20円を計画する。好業績見通しを背景に決算発表直後に株価はストップ高まで買われ、上場来高値を更新する人気ぶりを見せた。その後は利益確定売りに押されたものの、AI・半導体関連が相場を牽引するなか、確かな業績の裏付けを持つ有望銘柄として、力強い上値追いが期待される。

◎ダイセキ <9793> [東証P]

産業廃棄物処理を主力とする環境関連大手。廃油や汚泥の再資源化で高い技術力を持ち、景気変動の影響を受けにくい強固な事業構造が特徴のディフェンシブ銘柄だ。許認可など参入障壁の高さに加え、廃棄物の処理費用とリサイクル製品の販売という両輪で収益を上げる独自のビジネスモデルを構築しており、営業利益率は20%台と東証プライム上場企業のなかでも高水準の収益力を実現している。27年2月期は主力事業の好調持続に加え、前期に実施したダイセキ環境ソリューションのTOB(株式公開買い付け)関連費用が剥落し、営業利益168億円(前期比15.1%増)と3期ぶりの最高益更新を見込む。配当は前期比10円増の86円と6期連続で増配する方針を打ち出した。不透明な外部環境下において、高収益モデルと手厚い増配姿勢が株価の下支えとして機能しそうだ。

◎コメダホールディングス <3543> [東証P]

「コメダ珈琲店」を全国展開するカフェチェーン大手。フランチャイズチェーン(FC)主体の高収益モデルを武器に、営業利益率は16%台と外食産業でも際立つ水準を誇る。前期は原材料高の逆風下でも、価格改定やリピーターの多さに支えられ、営業利益94億2400万円(前の期比6.8%増)と着実に成長した。27年2月期は建設費上昇への対応として都市部でのビルイン型出店を強化し、収益性を維持しながら営業利益102億円(前期比8.2%増)と5期連続の最高益更新を見込む。店舗数は35~55店舗の純増を計画し、シンガポール企業の買収を通じた海外展開の本格化も中長期の成長ドライバーとなる。今期配当は前期比2円増の年62円を予定するほか、新中期経営計画では31年2月期に営業利益130億円を目指す目標を掲げた。安定した利益成長と高水準の還元を両立する銘柄として評価余地は大きいとみられる。

◎TSIホールディングス <3608> [東証P]

「ナノ・ユニバース」などを展開するアパレル大手。M&Aに積極的で、27年2月期は前期に買収したデイトナ・インターナショナルなどの通期貢献や構造改革効果の発現によって、売上高2000億円(前期比19.7%増)、営業利益75億円(同73.4%増)と大幅な増収増益を目指す。また、足もとの業績予想には織り込まれていないが、近年業績が急拡大しているアメリカンカジュアルの老舗メーカー、東洋エンタープライズを傘下に収めることも発表しており、中長期的な利益底上げ要因として注目される。株主還元も意欲的で、今期配当は前期比30円増の70円を予定するほか、30億円規模の自社株買いを実施中だ。株価は約19年11ヵ月ぶりの高値圏に急浮上したが、予想PER11倍近辺、配当利回り4.7%台と指標面での割安感は強く、上昇余力はなお残っている。

◎YE DIGITAL <2354> [東証S]

安川電機系のシステム構築会社。ERP導入支援などで安定的に案件を獲得する一方、牽引役となる物流DX分野の引き合いが旺盛だ。同分野は前の期に品質問題の発生で一時足踏みしたが、26年2月期に成長軌道に回帰。27年2月期は人手不足解消に向けた倉庫システムの自動化ニーズを取り込み、物流DX分野の売上高が前期比約5割増と急拡大する見通しで、全体の営業利益も22億円(前期比35.1%増)と2期連続の最高益更新を狙う。今期から新たな配当指標としてDOE(株主資本配当率)5.0%以上を導入し、前期比10円の大幅増配となる年間30円を計画するなど、株主還元にも前向きな姿勢を示す。一方、予想PERは10倍台にとどまる。安川電機グループのIT中核としてフィジカルAIのテーマ性も併せ持ち、水準訂正の余地は大きそうだ。

◎エスケイジャパン <7608> [東証S]

ゲームセンターのクレーンゲーム用景品やキャラクターグッズの企画販売を手掛ける。前期はプライズ(景品)ゲーム市場の活況が続くなか、定番キャラクターや新規キャラクターの販売が好調に推移し、営業利益は前の期比51.3%増の18億5900万円と大きな伸びを記録した。続く27年2月期の同利益は19億5000万円(前期比4.8%増)と4期連続の過去最高益更新を見込み、配当も実質増配の24円を計画する。同社の期初計画は保守的な傾向が強く、過去に何度も通期計画を上方修正してきた経緯から、今期も業績上振れへの期待は大きい。昨年は好決算と配当増額を背景に株価が急騰し、株価・業績ともに水準が切り上がっているが、2月末に実施した1対2の株式分割による流動性向上も追い風に、上方修正期待を内包した成長株として一段の上値追いに期待したい。

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