赤沢経産相、EUの「産業加速法案」が日欧の産業協力の妨げとならないようEU側に申し入れ
赤沢経産相はブリュッセルで開催された日・EUハイレベル経済対話に出席し、欧州委員会が今春公表した「産業加速法案」が日欧の産業協力の妨げとならないようEU側に強く申し入れを行った。
欧州委は、公共調達や公的支援においてEU域内産の製品を優遇する方針を3月に採択している。
赤沢経産相は、この法案が自動車や蓄電池といった重要分野において、日本とEUが築いてきた協力関係に水を差す可能性があると指摘。特に、日本製の電気自動車(EV)などがEUの公的支援の対象から不当に排除されることへの強い懸念を表明し、是正を強く求めた。
これに対し、双方は今後の定期首脳協議を見据え、解決に向けた議論を事務レベルで継続して行くことで一致した。
一方、今回の対話では対立だけでなく、サプライチェーン強化に向けた連携も再確認された。共同声明によると、日本とEUは戦略的物資における補完関係を深め、強靭かつ安全な市場を構築することに合意した。
具体的には、重要鉱物、バッテリー、鉄鋼、さらにはロボティクスや防衛・宇宙といった先端分野において、共同で取り組みを推進していく方針を改めて示した。
今回の申し入れは、保護主義的な動きを強めるEUに対し、自由貿易と公平な競争条件の維持を求める日本の姿勢を明確にしている。日本政府は、重要分野での連携を深めつつも、日本企業が不利益を被らないよう、引き続きEU側と粘り強い交渉を進めていく構え。
株探ニュース