為替週間見通し:ドルは伸び悩みか、米年内利上げ観測も約40年ぶり高値を意識
【今週の動き】
■介入警戒をよそに円安止まらず、162円の壁に迫る攻防へ
今週(6月22日-26日)の米ドル・円は高値圏での攻防となった。週明け22日には一時161円93銭まで上昇し、24年7月以来の安値を更新。その後、片山財務相とベッセント米財務長官がオンライン会談したと複数のメディアが報じると、為替介入への警戒が急速に高まり、161円08銭まで急反落した。しかし、下値は堅く、その後もじりじりと値を上げ161円84銭前後まで回復し、162円の節目をうかがう展開が続いた。25日には注目の米5月PCEデフレーターが発表され、コア価格指数が想定内にとどまったことで年内の利上げ観測がやや緩和し、ドル売りが優勢となって161円56銭で引けた。週末にかけては、米連邦準備制度理事会(FRB)の年内利上げ観測を背景にドル買い地合いが続く一方、162円台突破による為替介入への警戒感が上値を抑え、161円台後半での神経質な値動きとなった。円は39年半ぶり安値に迫っており、短期的な円売り圧力は続いているものの、本格的なトレンド転換はなお遠いとの見方が優勢だ。
26日のニューヨーク外為市場でドル・円は161円58銭から161円78銭まで上昇し、161円76銭で引けた。
【来週の見通し】
■ドルは伸び悩みか、米年内利上げ観測も約40年ぶり高値を意識
来週の米ドル・円は伸び悩みか。米年内利上げ観測でドル買い地合いは継続の見通し。ただ、約40年ぶりに162円台に浮上すれば、為替介入への警戒が強まり、上値の重さが意識される。6月25日に発表された米5月コアPCE価格指数は前月比、前年比とも上振れ予想と一致し、高止まりを示した。米連邦準備制度理事会(FRB)の年内利上げ観測を後押しする内容で、米金利高・ドル高地合いは続く見通し。高市政権の財政運営でも円売りに振れやすく、ドルをはじめ主要通貨を押し上げる展開が予想される。また、日銀の早期利上げはすでに織り込まれ、円買いよりも円売り材料となっている。ドル・円は1986年以来約40年ぶりとなる162円台を目指す展開。ただ、市場では162円を上抜ければ介入との見方が広がる。日本単独での実施なら効果は限定的だが、一方で日米協調介入なら当面はドル安・円高方向とみられている。
予想レンジ:153円00銭-163円00銭
○上値・下値ポイント一覧
上値ポイント:162.00、163.00、164.00、165.00、166.0円
下値ポイント:160.00、154.25、157.13、152.00、150.75円
【ドル買い要因】
・米国における年内利上げ観測
・原油高は日本経済を著しく圧迫するとの見方
・中東紛争の長期化
【ドル売り要因】
・過度な円安を是正するために日本が為替介入を行う可能性
・中東紛争終結への期待、原油安
・日本銀行による6月追加利上げの可能性
《FA》