クアルコム、決算受け下落 第4四半期の1株利益の見通しが予想を下回る=米国株個別
(NY時間10:05)(日本時間23:05)
クアルコム<QCOM> 151.61(-4.08 -2.62%)
通信機器のクアルコム<QCOM>が下落。前日引け後に4-6月期決算(第3四半期)を発表し、1株利益は予想範囲内だったものの、売上高は予想を上回った。第4四半期のガイダンスも公表し、予想を上回る売上高見通しを示した。
ただ、株価は冴えない反応。第4四半期の1株利益の見通しが予想を下回ったことが嫌気されている。部材不足やコスト上昇が打撃になっていることが浮き彫りになった。
同社は、想定以上にスマートフォン市場の低迷の影響を受けている。同社はコスト上昇分の一部を顧客に転嫁していると説明。これにより、利益率は時間の経過とともに回復するとの見方を示した。
同社は、データセンター市場への新たな取り組みによってスマートフォン事業への依存度を引き下げられるとしている。ただ、その移行には時間がかかる見通し。
AIコンピューター向け需要の急拡大によってメモリー半導体不足が生じ、同社の顧客はスマートフォンの生産を減らさざるを得なくなっている。同社は、こうした端末向けプロセッサーを供給しているほか、出荷台数に応じて端末メーカーからライセンス収入も得ている。
同社はまた、アップル<AAPL>からの受注減が想定以上のペースで進んでいると警告。アップルは、クアルコム製半導体から自社設計半導体への切り替えを進めている。
一方、同社は中国のスマートフォンメーカー向け端末関連売上高について「第3四半期に底を打ち、第4四半期には前四半期比で2桁成長に回帰する」との見方を示した。
クアルコムは、多くの同業他社と同様に十分な供給を確保するのに苦戦する中、値上げを迫られている。同社は、半導体生産を台湾TSMCに依存しており、TSMCも、電子業界全体に広がる顧客からの旺盛な需要への対応に苦慮している。
同社はまあた、スマートフォン以外の事業の売上成長が24%から2027年度には60%へ加速するとの見通しも示した。
(4-6月・第3四半期)
・1株利益(調整後):2.21ドル(予想:2.21ドル)
・売上高(調整後):99.5億ドル 4%減(予想:96.2億ドル)
QCT:85.0億ドル(予想:82.7億ドル)
IoT:18.3億ドル(予想:18.4億ドル)
携帯端末向け:50.9億ドル(予想:49.5億ドル)
自動車向け:15.9億ドル(予想:14.7億ドル)
QTL:12.8億ドル(予想:12.5億ドル)
・営業利益(調整後):27.8億ドル(予想:27.4億ドル)
(7-9月・第4四半期見通し)
・1株利益(調整後):2.05~2.25ドル(予想:2.35ドル)
・売上高:97~105億ドル(予想:99.5億ドル)
QCT:84~90億ドル(予想:85.8億ドル)
QTL:12~14億ドル(予想:12.8億ドル)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース