【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ 訪日客も熱視線のリユース、物価高が成長ブースターに!
「訪日客も熱視線のリユース、物価高が成長ブースターに!」
●インフレの長期化が促す購買行動の変化
金価格が高値から調整入りしている。さらなる上昇を期待していた人には申し訳ないが、私はひそかに安堵している。数年前、妻が所有していた金について「もうかなり上がったのだから、手離したら」と助言したことがある。だが、売ったあとに2倍以上になってしまったのだ。当然、金価格が上昇するたびに「あのとき売らなければよかった」と小言をこぼされるのだが、いまはそれを耳にせずに済む。
それともう一つ。リユース業者の「時計や切手はありませんか」という勧誘の電話が自宅にかかってこなくなった。彼らの狙いはもちろん、金や宝飾品だ。多いときには月に4~5回もあって迷惑していたのだが、それがなくなったおかげで電話を取ることが億劫ではなくなった。
もっとも、私はいま転居に向けて準備を進めており、書籍を大量に手離している最中だ。買い取り先はブックオフグループホールディングス <9278> [東証P]である。先週も段ボール5箱分を出し、1万2000円ほどになった。これまでに6~7回は集荷してもらっているので、総額10万円以上になっている印象だ。今後はタンスや机、書棚なども買い取ってもらえるものは集荷をお願いするつもりだが、それらを求める人がいて使い続けてくれるのであればありがたいことだ。
足もとでは日米中銀がともに利上げを実施し、インフレの抑え込みに動いているが、緩やかなインフレ基調は簡単には終わらないだろう。となれば、人々はなるべく無駄遣いを控え、使えるものならばリユース品で済ませようと考えるはずだ。金のネックレスや指輪などの宝飾品だけでなく、日常的な雑貨などにも目が向くはずであり、 リユース事業の繁栄はまだまだ続くと見ておきたい。しかも、リユース事業は仕入れコストが非常に低く、利益率が高いため、収益も安定している。
●ユニークな事業モデルのありがとうS、自転車リユースで注目のあさひ
こうした観点からまず注目したいのは、ありがとうサービス <3177> [東証S]だ。愛媛県今治市に本拠を置き、四国、九州、沖縄でリユース事業を展開している。自社ブランド店ではなくブックオフ、ハードオフコーポレーション <2674> [東証P]の2大リユース事業業者のフランチャイズ(FC)に参加し、多店舗展開を行っているのが特徴だ。知名度と実績のあるFCに参加することで仕入れや販売のシステムを取り入れ、大手FCの加盟企業という立場で多店舗展開を成功させて成果を上げ続けているのは異例といえる。しかも、食品分野にも進出し、モスバーガーのFCや地域密着型の飲食店も経営しており、これらを地域振興の一環として行っている点もユニークだ。加えてリユース事業では世界のリーディングカンパニーを目指す方針を掲げている。気宇壮大な目標だが、その成長への意欲に期待したい。
一方、同社が加盟するブックオフの株価はいま調整局面にある。しかし、株価はそろそろ反発しそうな予感がする。ハードオフも同様に調整中ながら、緩やかな復調の兆しが見えるため、中長期目線なら投資対象として注目しておきたい。
現在、店舗型リユースで首位に立つのが、ゲオホールディングス <2681> [東証P]だ。衣料・服飾・雑貨を中心にスマホや時計、ゲームなども扱う。2035年度にグループ5000店舗の目標を掲げて拡大を続ける姿勢は、投資の観点からは実に頼もしい。株価も店舗網の成長に合わせて緩やかな続伸が見込める。
中古品購入で私が大成功だったと思ったのが、一眼レフカメラ(2007年発売のニコンD40X)だ。気になった景色はスマホよりもこちらで撮ることが多い。メンテナンスが施されたこうした中古品や貴重なビンテージカメラなどを扱っているのがシュッピン <3179> [東証P]だ。外国人旅行者たちの間でもよく知られたリユース店であり、すでにそのブランド力は定着している。今後も堅調な販売が続き、株価も堅調高が想定される。
意外な分野でもリユース事業が新たな収益の柱に育ちつつある。自転車販売のあさひ <3333> [東証P]だ。昔から中古自転車の販売は行われていたが、いまは高額なロードバイクや電動アシスト自転車など、容易に手が出しにくい製品も多い。それらがリユース品として販売されているのは、自転車の利用者にとってはありがたいはずであり、販売も好調だ。株価は自転車ほどスピードが出ないだろうが、緩やかな浮上ならあり得よう。
2026年9月18日 記
株探ニュース