「今年10倍化」のテラド、高ボラを乗り越えた「テーマ+α」戦略
目指せ億トレ、頑張り投資家さんの稼ぎ技
AI相場で勝つ人
ぶんさんの場合-第1回
イラスト:福島由恵兼業投資家。2019年に本格的に投資を開始。当初は中小型グロース株に集中投資をしていたが、値動きの激しさに疲弊し、次第に分散投資へシフト。テーマ性やファンダメンタルズ、需給など多角的に吟味する銘柄選びが奏功し、資産を拡大。累計元本400万円は足元で4000万円に増えている。「株探-個人投資家大調査-2026」の回答者で、投資スタイルは「グロース重視」、日本株投資の腕前は「上級者」となる。
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| この記事を読んで分かること |
| 1. テラドローンのモメンタムの初動に乗れた理由 |
| 2. 厳選するテーマと、運用で意識した3つのポイント |
| 3. 三井E&Sを急騰前に仕込めた経緯 |
今年、株価が一気に10倍となったドローン開発のテラドローン<278A>(以下、テラド)。その初動を捉えて含み益を膨らましているのが、兼業投資家のぶんさん(ハンドルネーム)だ。
日本株では、累計元本400万円で資産4000万円を築き、「資産テンバガー」を達成。その貢献度では、テラドは造船テーマ株で輝きを放った三井E&S<7003>に次ぐ2番目だ。
ぶんさんがテラドに買い出動したのは今年(2026年)3月27日。その4日前の23日に同社が防衛装備品市場への参入を表明し、安全保障を重視する高市早苗政権の政策テーマとの関連性が上がったと評価した。
「テラドは筋が良い」
ぶんさんの勝ち技は、筋の良いテーマ株への分散投資。足元では、防衛関連のほかに「AI(人工知能)」や「金利上昇」などの30銘柄に投資している。
期待のテーマに乗るとはいえ、テラドは2024年11月のIPO(新規株式公開)から赤字は拡大基調にある。それでも「Goサイン」を出したのは、赤字の要因は成長投資が先行するフェーズにあるためで、新興グロース株の生命線とも言えるトップライン(売上高)の伸びが維持されているためだ。
加えて、後述する3つのポイントを意識して運用してきたからだ。投資家によっては「絶対に触らない」というような銘柄でも、ぶんさんは雰囲気ではなく自分が組み立てた基準を拠り所に、リスク分散を忘れずにリターンを狙う。
この勝ち技について2回シリーズで見ていく。初回はテラドを例に、典型的な勝ちパターンを見ていく。
■『株探プレミアム』で確認できるテラドローンの通期業績の長期・成長性推移

値動きが激しい展開でもガチホ
テラドは、ぶんさんの買い出動後にボラティリティー(株価の変動率)の高い展開となった。
下のチャートに示したように、高値と安値の動きを振り返ると、
①購入からおよそ1カ月半後の5月12日に5.3倍の1万9610円まで急騰。
②そこから1カ月後の6月15日には3分の1水準まで下落。
③以後、7月22日に2.3倍の1万6560円、
④同29日に▲40%水準の9610円(▲はマイナス)、
⑤そして、約1カ月後の9月7日に2.4倍の2万3400円
――と、ジェットコースターのような軌跡を描いている。期待のカタリスト(株価変動のきっかけ)が生じても、赤字の新興グロース株だけに急騰後は利益確定売りも出やすかった。
さらに、東京証券取引所による同社株の信用取引での委託保証金率の引き上げや、資金調達の発表など需給面の材料が影響し、安定した右肩上がりのトレンドを形成するまでに至っていない。
足元でも、合弁会社設立の準備中止の発表が株価を揺らした。落ち着かない展開が続く中で、ぶんさんは今年5月の高値圏で一部利確、同6月の安値圏で同じ株数を買い戻す取引を1回挟みながらも、原則ガチホ(保有継続)を貫いている。
その判断を支えた3つのポイントとは?
■テラドローンの日足チャート(2025年末~)

注:出来高・売買代金の棒グラフの色は当該株価が前期間の株価に比べプラスの時は「赤」、マイナスは「青」、同値は「グレー」。以下同