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AIが油田開発を効率化 脱炭素に逆行の懸念

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2026年8月13日 23時14分

AIデータセンターによる膨大な電力消費が世界的な課題となるなか、AIが気候変動に及ぼす最大の影響はデータセンター自体の電力使用量ではなく「AIがどのように活用されるかにある」とする最新の研究結果が発表されている。石油・天然ガス開発でのAI活用が化石燃料の増産やコスト削減を後押しし、世界的な脱炭素化の取り組みを停滞させる懸念が強まっているという。

英科学誌「ネイチャー」に掲載された論文によると、AIによって化石燃料と再生可能エネルギーの双方の生産性が向上した場合のシナリオを分析したところ、AIを活用した石油・ガス開発の効率化により、世界の二酸化炭素(CO2)排出量が年間で最大18億トン押し上げられる可能性があると試算された。下限値とされた4.7億トンでも、メキシコ1国分の年間排出量に相当する規模となる。

現在、エネルギー業界では地質データ解析や有望な石油・ガスの探索、生産プロセスの最適化などにAIを導入する動きが急速に広がる。エネルギー市場調査大手ウッド・マッケンジーは、AIの活用で新たに約1兆バレルの石油資源が利用可能になると推計。ゴールドマン<GS>も、開発期間の短縮や設備投資の削減が進み、原油1バレルあたりの生産コストが最大11ドル下がる可能性があると見込む。

エクソンモービル<XOM>がAI分析を用いて新たな掘削候補地を特定したケースに代表されるように、低コスト化によってこれまで採算の合わなかった油田開発が進み、化石燃料への依存が長期化するリスクが指摘されている。

もっとも、業界内には異論も根強い。エネルギー調査会社ライスタッド・エナジーは、同研究がAIによる低炭素技術のイノベーション効果を過小評価していると反論するほか、削減されたコストが増産投資ではなく株主還元へ充てられる可能性も提示する。

従来の議論はデータセンターの負荷と送電網最適化などのメリットの比較が中心であったが、今回の知見は化石燃料自体の競争力強化という新たな視点を突きつけている。

AIを動かす電力以上に、AIで生み出されるエネルギーが地球環境の未来を大きく左右することになりそうだと締めくくっている。

株探ニュース

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