グーグル・クラウドとアクセンチュア、顧客企業にAI技術者を直接派遣する取り組み強化
アルファベット<GOOG><GOOGL>傘下のグーグル・クラウドとアクセンチュア<ACN>は、生成AIを企業の実際の収益改善に繋げるため、顧客企業に技術者を直接派遣する「フォワード・デプロイド・エンジニア(FDE)」への取り組みを強化する。ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が伝えた。
両社は、グーグル・クラウドのエージェント型AIプラットフォーム「ジェミニ・エンタープライズ」の導入を支援する新組織「「アクセンチュア・ジェミニ・エンタープライズ・ビジネス・グループ」を設立した。グーグル・クラウドは最大1000人のアクセンチュアのFDEを育成し、顧客企業の現場でジェミニ・エンタープライズを使ったAIアプリケーションの設計や開発を支援する。
グーグル・クラウドのクリアンCEOは、顧客に代わってAI導入を実際に進められる専門家への需要があると指摘。アクセンチュアのスウィートCEOも、企業はAIによる明確な成果を求めているものの、実際の価値創出に行き詰まっているとの認識を示した。
チャットGPTの登場から約4年が経過したものの、企業によるAI導入の投資利益率(ROI)は依然としてばらつきが大きい。既存の社内システムへのAI統合や、それぞれの業務に合わせたカスタマイズに苦戦していることが背景にある。また、AIを前提に業務プロセスをどう再設計するか、それに伴って組織や人員配置をどう変えるかも課題となっている。
アクセンチュアでは、FDEに加えて業界や業務プロセス、データの専門家からなるチームを顧客企業に派遣。例えば請求書処理の自動化では、8-12週間かけて業務プロセスを整理し、企業データを統合したうえで、全社展開可能なエージェント型AIシステムと導入計画を構築する。その後、本格的な展開を別のチームに引き継ぐ仕組みとなっている。
顧客企業の現場にエンジニアを直接送り込む手法は、パランティア<PLTR>がFDEモデルとして普及させた。足元ではオープンAIやアンソロピック、マイクロソフト<MSFT>、アマゾン<AMZN>傘下のAWSなども同様の取り組みを拡大しており、巨額のAIインフラ投資を実際の企業需要や収益につなげる手段としてFDEを重視する動きが広がっているという。
株探ニュース