米上院議員、FTCにアマゾンとウォルマートの調査要求 AIが「米国製」表示を不適切に扱っている疑い
米上院の超党派議員2人が、アマゾン<AMZN>とウォルマート<WMT>のAI搭載ショッピングチャットボットについて、商品が「Made in USA(米国製)」かどうかの表示を不適切に扱っている疑いがあるとして、米連邦取引委員会(FTC)に調査を要求したことが明らかになった。ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が伝えた。
民主党のボールドウィン上院議員と共和党のスコット上院議員はFTC幹部宛ての書簡で、「両社のAIが商品の正確な原産国情報を不明瞭にしたり、表示を抑制したりしている可能性」を指摘した。根拠として引用したコロンビア大学の報告書によると、アマゾンの「アレクサ」やウォルマートの「スパーキー」は、海外製品の情報を提供する一方、米国製をうたう商品の原産国情報を十分に示していないとされる。実証検証では、当初は米国製データの参照不能を理由に回答を拒みながら、検索条件を変更すると一覧を提示するなど、不透明で不整合な応答挙動が確認された。
FTCは昨年、両社のプラットフォーム上で第三者販売業者が外国製品を米国製と偽って表示している可能性を指摘していた。議員らは、従来の虚偽表示問題が未解決のまま、AIチャットボットの導入によって問題がさらに複雑化していると危惧する。FTCは2021年に「米国製」表示規則を施行し、不正確な表示に民事制裁金を科す規定を整備したほか、トランプ大統領も今年3月に広告表示の正確性を重視する大統領令に署名し、電子商取引事業者に対して第三者販売業者の原産国表示を検証する仕組みづくりを求めている。
指摘に対しアマゾンは、原産国情報を意図的に非表示にしているとの見方を否定し、情報の正確性向上に向けて改善を続けていると説明。ウォルマートはコメントを控えた。
AIを用いた販売支援ツールの普及に伴い、消費者保護と表示の信頼性向上に向けた規制当局への対応が問われている。
株探ニュース