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国内株式市場見通し:TSMCなどの半導体決算、米CPIなどに関心が向かう

市況
2026年10月10日 14時18分

■日経平均は一時7万円台回復も週後半は伸び悩む

今週の日経平均は先週末比721.46円高(+1.1%)の69030.92円で取引を終了した。週初から買いが先行し、7月6日以来の70000円台を回復。先週末に発表された雇用統計が市場予想を下回ったことで、米連邦準備制度理事会(FRB)の10月利上げ懸念が後退したことを材料視された。その後も、米ハイテク株の上昇や為替市場での円安進行を手掛かりに上値を伸ばし、6日には一時70798円まで上昇する展開となった。

一方、週後半は伸び悩む動きとなった。9月14日安値から8000円超高と、ここまでの急ピッチの上昇に対する警戒感、並びに、70000円台回復に伴う目先の達成感から、AI・半導体関連を中心に利益確定の動きが強まる形となったもよう。また、長期金利の上昇を警戒した米国株安なども重しとなった。週末は、米半導体株指数(SOX指数)の下落やオープンAIの売上高下振れ観測報道を受けて、一時800円超下げる場面もあったが、急速に下げ渋って取引を終えている。

■米国経済指標やIMF世界経済見通しなど注目

今週末の米国株式市場は上昇。ダウ平均は前日比423.31ドル高の51654.95ドル、ナスダックは同172.83ポイント高の27366.17で取引を終了した。225ナイト・セッションは日中終値比500円安の68970円。オープンAIの売上下振れ報道を受けた前日の下落は過剰反応との見方が強まったほか、トランプ米大統領がロシアの軽油供給で合意し燃料価格下落への期待も高まった。

中間選挙までイラン攻撃を行わないとのトランプ米大統領の発言を受け、中東情勢への警戒感がやや後退したほか、国債入札を波乱なく通過したことで、週後半にかけ米国債利回りは低下している。ただ、7日には10年債利回りが一時5.36%と2002年以来の高水準をつけており、依然として米国金利の上昇が懸念される状況にある。来週も小売売上高や消費者物価指数(CPI)など米国の経済指標には関心が高まることとなろう。小売売上高は前月比で伸び鈍化が予想されており、どの程度の利回り低下を促すかが注目される。一方、CPIは前年比での伸び加速が想定されているが、市場想定並みにとどまれば、10月利上げ観測は一段と後退することになり、市場にとってはポジティブに作用しよう。いずれにしても、それぞれ上振れは長期金利上昇を促すとみられ、株式市場のリスク要因であろう。

国内では3連休明け後も大きなイベントは予定されていないが、13日に発表される国際通貨基金(IMF)の世界経済見通しは、欧州の投資家を中心にカントリーアロケーションの決定要因になるとされている。日本の経済見通し次第では短期的な需給の変動要因につながる可能性があろう。6-8月期の決算発表も本格化するが、小売セクターなどが中心であり、全体相場の方向性が生じるような流れにはなりにくい。なお、今週末の引け後に発表された安川電機<6506>の決算は、通期予想を下方修正しているものの、6-8月期の営業利益や受注高は市場予想を上振れているとみられ、ポジティブな反応が予想される。

■ASMLやTSMCの決算は、好決算を受けての株価反応に注目

来週は米国で金融機関の7-9月期決算発表が集中する。国内メガバンクや大手証券株に影響を及ぼす可能性がある。より注目されるのは、蘭ASMLや台湾TSMCなどの大手半導体企業の決算発表になるといえよう。ASMLは14日に決算発表予定、4-6月期決算発表時には、通期の売上高、粗利益率見通しを上方修正しており、ネガティブ決算は想定しにくい。ただ、株価は年初来の高値圏にあり、出尽くし感が生じる可能性は残るだろう。対中輸出規制などの行方にもまだ不透明感は残る。TSMCも売上高の速報値を発表済みで、四半期ベースでは過去最高を更新している。年間売上高見通しの再引き上げがあるかなどが注目点だが、先行きの追加情報の多くは、次回の本決算発表の際になるとみられ、こちらも好決算を受けての株価反応が焦点となるだろう。なお、国内半導体株に影響を与える設備投資計画は据え置かれるとみられているようだ。

今週の株式市場では、連日で不正アクセス被害が伝わったことで、サイバーセキュリティ関連銘柄の人気化に注目が集まった。連休中も新たな被害が表面化する公算があり、週末要因に伴う換金売り一巡後の押し目買いの動きなどは注目されよう。将来的なAIに抱いた懸念は拭い切れていないと考えられるものの、短期的には事業機会の増大につながる可能性は高いと考えられる。また、SAAS関連銘柄の決算発表も多く予定されている。足下ではAI関連銘柄の動向と逆相関的な動きを見せており、相場環境次第では好決算への反応が強まる余地も大きい。

■米国では消費者物価指数が発表予定

来週、国内では、13日に9月国内企業物価指数、14日に9月マネーストック、15日に8月機械受注が発表される。なお、12日はスポーツの日の祝日で休場となる。

海外では、13日に米・9月中古住宅販売件数、9月財政収支、14日に中・9月生産者物価・消費者物価指数、9月貿易収支、米・9月消費者物価指数、ベージュブック、15日に欧・9月鉱工業生産、米・9月小売売上高、9月生産者物価指数、10月フィラデルフィア連銀製造業景気指数、10月NY連銀製造業景気指数、新規失業保険申請件数、16日に欧・8月貿易収支、米・9月輸出入物価指数、9月鉱工業生産・設備稼働率などが発表される。なお、12日から18日にかけてIMF・世界銀行年次総会が開催され、13日にはIMFが世界経済見通しを発表する。

《FA》

提供:フィスコ

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