概要・株価
チャート
ニュース
かぶたん ロゴ
PR

【村瀬智一が斬る!深層マーケット】米物価指標の落ち着きと半導体決算を見極め

市況
2026年10月10日 8時00分

「米物価指標の落ち着きと半導体決算を見極め」

●7万円台回復後は米長期金利の上昇などが重荷に

今週の日経平均株価は、米ハイテク株高を背景に週初から急伸し、6日には7万円台を回復。しかし、その後は米長期金利の上昇、中東情勢の緊迫化に伴う原油高、AI(人工知能)投資の収益性への懸念などから、利益確定売りが優勢となった。7日は648円安、8日も993円安と、 半導体・AI関連株を中心に調整色を強めた。

来週は12日の日本市場が休場となる。重要イベントとしては13日の国内企業物価指数、14日の米消費者物価指数(CPI)とASMLホールディング<ASML>決算、15日の米生産者物価指数(PPI)、米小売売上高、台湾積体電路製造(TSMC)<TSM>の決算発表などが注目されよう。

物色面では、米国で物価指標の落ち着きと半導体大手の好決算が確認できれば、AI・半導体関連株への押し目買いが期待される。一方、インフレ再燃による金利上昇には警戒が必要だ。資源・エネルギー関連や好業績の内需株、ディフェンシブ株への選別物色も想定される。

●活躍が期待される「注目5銘柄」

◆SCREENホールディングス <7735> [東証P]

半導体製造装置大手。ウエハー洗浄装置では世界トップクラスのシェアを誇る。高度な精密洗浄技術を強みに、塗布・現像装置や熱処理装置、先端パッケージ向け露光装置なども展開。 生成AI向け半導体やHBM(広帯域メモリー)の高性能化に伴う製造工程の複雑化が追い風となる。2026年5月にはアプライド・マテリアルズ<AMAT>の先端研究開発拠点への参画を発表。同社株に関しては半導体の微細化、先端パッケージング、世界的な半導体関連の設備投資拡大が注目テーマとなる。株価は足もとのリバウンドで13週移動平均線を上抜いており、7月1日に付けた上場来高値1万9770円が次第に意識されてきそうだ。

◆ベイカレント <6532> [東証P]

国内大手の総合コンサルティング会社。経営戦略の立案からIT導入、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進、業務改革まで一気通貫で支援できる体制が強み。大企業との取引基盤と積極的な人材採用を背景に高成長を続ける。2027年2月期第1四半期(3-5月)は連結売上高が前年同期比29.9%増の445億円、営業利益は同18.6%増144億円と増収増益で着地。2026年4月にはIFSジャパンと提携し、製造業や航空宇宙・防衛分野のDX支援を強化した。同社については生成AIの企業導入、AIトランスフォーメーション、企業のデジタル投資拡大などが主要テーマとなる。株価は上向きで推移する13週線を支持線とした上昇トレンドを継続。昨年10月の上場来高値9075円が射程に入った。

◆ジーエス・ユアサ コーポレーション <6674> [東証P]

自動車用鉛蓄電池や車載用リチウムイオン電池、産業用蓄電池・電源システムを手掛ける電池大手。長年培った電池の安全性・耐久性に関する技術と幅広い顧客基盤が強み。2026年8月には茨城県に次世代定置用蓄電システムの製造工場を開設する計画を発表し、2028年10月から年2ギガワット時(GWh、1ギガワットは100万キロワット)規模で供給する予定。ナトリウムイオン電池の開発にも注力する。再生可能エネルギー、系統用蓄電池、データセンター向け電源、次世代電池が同社の成長テーマとなる。株価は52週線までの調整を経てリバウンドをみせてきており、13週線を上回ってきた。26週線突破からの一段高に期待したい。

◆レゾナック・ホールディングス <4004> [東証P]

大手化学メーカー。半導体封止材や絶縁材料など、半導体後工程向け材料で世界有数の競争力を持つ。生成AI向け高性能半導体の需要拡大を追い風に、2026年8月には2026年12月期の連結営業利益を従来予想の1050億円→1600億円に52.4%上方修正した。9月には次世代パワー半導体に使われる直径300mmのSiC単結晶基板の開発成功を発表した。企業連携による次世代パッケージ技術開発「JOINT3」も推進。AI半導体、先端パッケージング、SiCパワー半導体が同社の注目テーマ。株価は52週線が支持線として意識される形でリバウンドを見せており、5月に付けた上場来高値2万0216円を視野に捉えている。

◆AIメカテック <6227> [東証S]

半導体製造・実装装置やディスプレー製造装置を手掛ける精密装置メーカー。微細加工、インクジェット塗布、精密貼り合わせ技術を強みとし、特に半導体の薄型化・積層化に対応する仮接合・剥離装置で成長を目指す。2026年9月には海外の大手半導体関連メーカー2社から約45億円の大口受注を獲得し、2028年6月期に売上計上する予定。生成AI向け半導体の高度化を背景に、先端パッケージング、HBM、3次元実装、チップレット関連として注目される。株価は52週線を支持線としたリバウンドにより、10月9日には9300円まで上昇し、2月25日の上場来高値にあと9円まで迫った。ダブルトップ水準を上抜く形での一段の上昇に期待したい。

2026年10月9日 記 (次回は10月24日に更新予定)

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集