ダウ平均が横ばい ナスダックは2%超の大幅安 AI関連への警戒感が再び強まる=米国株概況
NY株式22日(NY時間16:22)(日本時間05:22)
ダウ平均 52867.98(+11.89 +0.02%)
S&P500 7663.43(-93.74 -1.21%)
ナスダック 26008.86(-694.00 -2.60%)
CME日経平均先物 62750(大証終比:-450 -0.72%)
きょうのNY株式市場、ダウ平均は横ばいだった一方、ナスダックは2.6%の大幅安となった。決算を発表したメタ<META>やテスラ<TSLA>、IBM<IBM>などが冴えない反応を示したことから、AI関連株への警戒感が再び強まった。
こうした中、エヌビディア<NVDA>のフアンCEOが「ネオクラウドに対する需要は桁外れに強い一方、資金が不足しており、成長の制約要因になっている」と指摘。トレーダーからは「フアンCEOの発言も市場を動揺させている。リスク許容度の面から、信用市場で投資家の資金供給余力が限界に達しているのではとの懸念を再燃させている」との指摘が出ていた。「資金調達を巡る懸念が依然として払拭されておらず、確信を持ってポジションを積み増す動きが乏しい」とも述べていた。
また「直近の半導体株の反発は、8日続落後の通常の平均回帰に近い動きで、広がりが乏しく、特にネオクラウドやメモリー関連株の値動きが弱いことは、AI関連株が幅広く買い直されたわけではないことを裏付けている」との分析も出ている。
一方、地政学的緊張の高まりを背景に原油高が続いたことも圧迫。米国とイスラエルが来月の米中間選挙後に、イランへの攻撃を再開する計画を持っていると報じられたことが背景。トランプ大統領も前日に「米政府はイラン政府と交渉しておらず、かなり近いうちに何らかの動きがある」と述べていた。
メタ<META>が決算を受け下落。好決算ではあったものの、通期の設備投資と総費用の見通し引き上げたことが嫌気されている模様。なお、本日の金融市場で同社の信用リスクを示す指標が過去最高に上昇し、同社債も下落。設備投資の拡大計画を受け、IT大手がAIインフラ整備のため起債を増やすとの懸念が再燃。同社の5年物クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)の保証コストは年率約1.19%ポイントとなった。約1年前に本格的に取引されるようになって以降、日中ベースでは最高水準。
テスラ<TSLA>が好決算を発表したものの下落。同社は、年間設備投資目標を250億ドル超とし、新たに計300億ドルの融資・信用枠も手当てしていたが、それを200億ドルに引き下げると発表したことが嫌気された模様。同社をEVメーカーからAI・ロボット企業へと転換するマスクCEOの計画に暗雲が漂っているのではとの不安に繋がっているようだ。一旦株価は上昇に転じたものの、再びマイナス圏に下落。
半導体製造装置のラムリサーチ<LRCX>が決算を受け下落。第2四半期の1株利益の見通し中央値が予想を若干下回ったことが嫌気されている模様。
鉄道貨物輸送のCSX<CSX>が決算を受け上昇。トラック輸送の価格上昇を背景に、荷主がトラック輸送から、鉄道とトラックを組み合わせた複合一貫輸送(インターモーダル輸送)へ切り替える動きが進んだとこから恩恵を受けた。
アナリストは「今回の鉄道業界の決算シーズンは、同社の好決算で力強いスタートを切った。輸送量の増加を生かし、営業利益は予想を堅調に上回った」と評価。
P&G<PG>が決算を受け上昇。同社は値上げを抑制することで家計に余裕のない消費者を取り込む戦略を進めているが、今回の決算は利益を犠牲にすることなく成果を上げていることを示した。
ロッキード・マーチン<LMT>が決算を受け上昇。世界的な地政学的緊張の高まりに伴う防衛支出拡大を受け、通期見通しを上方修正した。
サウスウエスト航空<LUV>が決算を受け上昇。燃料価格の急騰で見通しを下方修正したものの、好調な有効座席マイル当たり売上高(RASM)と第4四半期の力強いRASMの見通しが好感された。
ケーブルTVのオプティマム<OPTU>が大幅安。米連邦破産法第11条の適用申請を準備していると伝わった。
バイオ医薬品のバイオヘイブン<BHVN>が大幅高。脊髄小脳失調症(SCA)治療薬「ヴィグリクシア」について、同社が再提出した承認申請審査にFDAが同意したと発表した。
モデルナ<MRNA>が大幅安。メルク<MRK>と共同開発する個別化悪性黒色腫(メラノーマ)ワクチンについて、注目されていた臨床試験結果が週末の正式発表を前に流出した可能性が浮上したことが背景。
音楽配信と手掛ける欧州のスポティファイ<SPOT>が決算を受け大幅高。プレミアム有料会員数が予想を上回ったことが好感された模様。
化学のダウ<DOW>が決算を受け上昇。ポリエチレン価格の上昇を背景に、包装・特殊プラスチック部門の業績が好調だった。
ラムリサーチ<LRCX> 230.15(-30.66 -11.76%)
CSX<CSX> 51.67(+3.27 +6.76%)
P&G<PG> 165.59(+8.75 +5.58%)
ロッキード<LMT> 589.91(+38.40 +6.96%)
サウスウエスト航空<LUV> 42.03(+2.15 +5.39%)
オプティマム<OPTU> 0.60(-0.11 -15.05%)
バイオヘイブン<BHVN> 14.69(+2.94 +25.02%)
モデルナ<MRNA> 202.63(-43.18 -17.57%)
スポティファイ<SPOT> 583.66(+58.32 +11.10%)
ダウ<DOW> 31.81(+1.43 +4.71%)
アップル<AAPL> 348.22(+4.23 +1.23%)
マイクロソフト<MSFT> 521.08(-11.87 -2.23%)
アマゾン<AMZN> 250.38(-11.99 -4.57%)
アルファベットC<GOOG> 320.76(-10.19 -3.08%)
アルファベットA<GOOGL> 324.22(-10.54 -3.15%)
テスラ<TSLA> 374.58(-11.89 -3.08%)
スペ-スX<SPCX> 144.75(-14.56 -9.14%)
メタ<META> 648.85(-48.67 -6.98%)
エヌビディア<NVDA> 212.21(-9.76 -4.40%)
AMD<AMD> 507.93(-44.79 -8.10%)
イーライリリー<LLY> 1306.69(+35.94 +2.83%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美