住石HDが全体波乱相場のなか上値追い鮮烈、需給思惑で破竹の新値街道
住石ホールディングス<1514>が全体波乱相場の間隙を縫って4連騰と新値街道をまい進している。前日は150円高のストップ高で1000円大台乗せを果たしたが、きょうもその余勢を駆って、一時255円高の1306円まで駆け上がる場面があった。住友石炭鉱業を母体とする石炭大手で石炭の輸入販売のほか、工業用人工ダイヤモンドなどの先端素材の製造も手掛けている。株価は今年の秋口を境に急速に居どころを変える展開となっており、8月時点では300円台で推移していたが、9月以降に急速な上値追い局面へと移行、直近まで3カ月あまりで株価は3倍化した。同社株が脚光を浴びているのは利益が急拡大していることはもとより、株主構成に現在進行形で大きな変化がみられることだ。著名投資家で大株主となっていた井村俊哉氏が保有株の売却を続ける一方、医療関連・建設コンサルティングなどを手掛ける麻生(福岡県飯塚市)が、一貫して同社株を買い増す動きを続けている。直近(4日現在)で麻生の同社保有株比率は約43%に達している。市場関係者は「麻生の代表取締役会長を務める麻生泰氏は自民党の麻生太郎副総裁の実弟であり、(麻生は)住石HD以外の銘柄でも大株主として浮上し、当該銘柄の株価が上昇した経緯がある。時期的にも(住石HDは)マル政銘柄との位置付けで個人投資家の短期筋を中心に物色人気が加速している」(中堅証券マーケットアナリスト)とする。
株探ニュース