翻訳センター---3Qも増収、派遣・通訳・コンベンションの各事業が好調に推移
翻訳センター<2483>は8日、2024年3月期第3四半期(23年4月-12月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比3.2%増の83.23億円、営業利益が同6.9%減の5.78億円、経常利益が同4.7%減の5.97億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同4.2%減の4.00億円となった。
翻訳事業売上高は前年同期比0.3%減の61.32億円となった。特許分野では前期に引き続き主要顧客である特許事務所や企業の知的財産関連部署からの受注が好調に推移し、売上高は同6.7%増の21.59億円となった。医薬分野では外資製薬からの受注は前年同期比でほぼ横ばいで推移したものの、内資製薬ならびに外資系CRO(医薬品開発受託機関)からの受注減少が影響し、売上高は同8.3%減の18.70億円となった。工業・ローカライゼーション分野では自動車や機械、電気機器等を中心とする製造業の顧客からの受注が拡大したが、前年同期の大型案件の反動減により、売上高は同0.7%減の16.52億円となった。金融・法務分野では上場会社の英文開示需要を背景にIR関連文書の受注が継続して推移したことに加え、企業の管理系部署からの受注が増加し、売上高は同5.4%増の4.49億円となった。
派遣事業の売上高は同6.3%増の8.96億円となった。語学スキルの高い人材への底堅い需要により常用雇用者数が前年同期を上回る水準で推移した。
通訳事業の売上高は同25.9%増の8.25億円となった。主要顧客である金融機関、医薬品関連会社、精密・通信機器メーカー、外資コンサルティング会社からの継続的な受注に加え、精密機器メーカーから大型スポット案件を獲得した。
コンベンション事業の売上高は同61.8%増の2.10億円となった。複数の国際的な医学会の運営により、増収となった。
その他のセグメントの売上高は同6.2%減の2.58億円となった。外国への特許出願に伴う明細書の作成や出願手続きを行うFIPASは回復基調で推移したものの、通訳者・翻訳者養成スクール「アイ・エス・エス・インスティテュート」の受講者数の伸び悩み等が影響し、減収となった。
2024年3月期通期の連結業績予想については、売上高は前期比5.5%増の115.50億円、営業利益は同7.6%増の10.00億円、経常利益は同6.1%増の10.20億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同1.9%増の7.00億円とする期初計画を据え置いている。
《SO》
株探ニュース