キッコーマンが一時900円高で異彩放つ、今3月期最終増益見通しで買い戻し観測
キッコーマン<2801>が一時900円高の8790円と異彩を放つ上げ足をみせた。同社は4日取引終了後、これまでウクライナ情勢などに伴う先行き不透明感から開示を見送ってきた23年3月期業績見通しを発表した。最終利益は前期比4.6%増の407億円と今期も増益基調を維持する見通しとなったことで、これを材料視する買いを呼び込んだ。業績予想には原料高を価格転嫁しやすい食品セクターの強みが反映されている。
株式需給面でショートカバーを誘発した可能性もあるが、直近信用倍率は0.8倍台、日証金でも貸借倍率が0.17倍と売り長ながら残高水準的には低い。ただ市場筋によると、「機関投資家による貸株を調達した空売りが入っていたフシがある。原料コスト上昇で最終減益を見込んでいたところに増益予想を出してきたことで、慌てて買い戻したというのが急騰の背景ではないか」(中堅証券ストラテジスト)としていた。
株探ニュース